インフルエンザ対策というと、手洗いや換気を最初に思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、家族が何度も触るドアノブやリモコン、スイッチなどを清潔に保つことも、家庭でできる衛生管理の一つです。
大切なのは、家中をひたすら消毒することではありません。「誰が、どこに、何回触れるか」を考え、必要な場所から掃除することです。
本記事では、インフルエンザ流行期に取り入れたいお掃除術を、場所・もの別に紹介します。家族が感染した場合の掃除や消毒の注意点、掃除しやすい部屋づくりまで確認していきましょう。
2026年は8月からインフルエンザが全国的に流行

2026年は8月にも全国各地からインフルエンザ患者が報告され、8月28日には厚生労働省から最新の発生状況が公表されました。インフルエンザを「冬だけ注意する感染症」と決めつけず、発生状況を確認することが重要です。
例年より早い時期から家庭での感染対策が重要に
夏だから対策は不要とは限りません。学校や職場、旅行など人と接触する機会があれば、家庭へ感染症が持ち込まれる可能性があります。流行状況に応じて日常生活の衛生管理を見直しましょう。
秋冬だけでなく年間を通して感染対策を意識しよう
季節だけを基準にするのではなく、地域の発生状況や家族の体調に合わせて対応することが大切です。基本的な手洗いや換気は、年間を通した感染症対策にも役立ちます。
手洗いや換気とあわせて家庭内の掃除も見直そう
掃除だけでインフルエンザを完全に予防できるわけではありません。手洗い、換気などの基本的な対策と組み合わせ、家族が頻繁に触れる場所を清潔に保つことを意識しましょう。
インフルエンザ対策で掃除が重要な理由

家庭内では複数の人が同じ設備や物に触れます。そのため、掃除は見た目の汚れをなくすだけでなく、生活環境を衛生的に保つ役割があります。
飛沫だけでなく手を介した接触にも注意する
せきやくしゃみなどによる飛沫だけを意識するのではなく、手で触れる場所にも注意します。手指を介して口・鼻・目などへ触れる可能性を考え、手洗いと高頻度接触面の清掃を組み合わせましょう。
家族が繰り返し触れる場所は重点的に掃除する
ドアノブ、スイッチ、蛇口、リモコンなどは、1日に何度も触れる場所です。「汚れて見えるか」だけではなく、接触回数を基準に清掃場所を選ぶと効率的です。
家中を同じ頻度で掃除・消毒する必要はない
天井とドアノブでは、人が触れる頻度がまったく異なります。限られた時間で衛生管理をするなら、生活動線に沿って優先順位を決めるほうが現実的です。
インフルエンザのお掃除術は「触る頻度」で優先順位を決めよう

掃除する場所に迷ったら、「家族が何回触れるか」を考えてみましょう。
最優先は家族全員が何度も触る場所
ドアノブ、照明スイッチ、蛇口など、複数人が触れる場所から始めます。共有人数と接触回数が多い場所ほど優先度を上げます。
次に感染者が長時間過ごす場所を確認する
家族が感染した場合は寝室など、本人が長時間滞在する場所を無理のない範囲で清潔にします。看病する人が頻繁に触れる部分にも注意しましょう。
家族で共有するものも忘れずに掃除する
テレビのリモコン、タブレット、ゲーム機などは見落としがちです。家族間で受け渡すものを一度リストアップすると発見しやすくなります。
ホコリや汚れがたまりやすい場所も定期的に清掃する
家具の周囲やベッド下などは日常清掃から漏れやすい場所です。感染対策だけを目的にするのではなく、普段から衛生的な室内環境を保つために清掃します。
【場所別】インフルエンザ流行期のお掃除術

部屋全体を同じように掃除するのではなく、それぞれの場所で「手が触れるところ」を探すのがポイントです。
玄関|ドアノブ・取っ手・インターホンを清潔にする
玄関ではドアノブ、靴箱の取っ手、インターホンなどを確認します。帰宅後はなるべく早く手を洗う習慣も組み合わせましょう。
リビング|テーブル・リモコン・スイッチを重点的に掃除する
家族が集まるリビングでは、共有するものが増えます。テーブルだけでなく、リモコンや照明スイッチなど小さな接触面も清掃対象です。
寝室|ベッド周辺や床のホコリをためない
ベッド下や家具との隙間はホコリが残りやすいため、無理なく定期清掃します。感染者が療養している場合は、本人の休養を妨げないことも大切です。
子ども部屋|おもちゃ・机・共有物を確認する
おもちゃやゲーム機、机など、子どもが頻繁に触れるものを確認します。洗えるものと洗えないものを分け、素材に適した方法で清掃しましょう。
洗面所|蛇口・洗面台・タオル周辺を清潔にする
手洗いをする洗面所では、蛇口やハンドルにも手が触れます。タオルについても、家族の状況に応じて衛生的に管理します。
トイレ|レバー・便座・ドアノブなど手が触れる部分を掃除する
便器だけを掃除して終わらせず、洗浄レバーやドアノブなども確認します。掃除後の手洗いまでを一連の行動にしましょう。
キッチン|取っ手・冷蔵庫・調理台など高頻度接触面を意識する
冷蔵庫の取っ手、収納扉、蛇口など、調理中に繰り返し触る場所があります。食品を扱う場所なので、使用する清掃用品の用途にも注意してください。
【もの別】見落としやすい高頻度接触面を掃除しよう

「部屋」ではなく「もの」に注目すると、見落としていた接触面を発見できます。
スマートフォン・タブレット
外出先でも家庭でも触れる機器です。メーカーが案内する清掃方法を確認し、液体を直接大量にかけることは避けます。
テレビやエアコンのリモコン
家族で回して使うリモコンは代表的な共有物です。ボタンの隙間へ液体が入り込まないよう注意して清掃します。
照明などのスイッチ
帰宅直後や部屋を移動するときに触れる場所です。玄関、洗面所、トイレなど生活動線上のスイッチを確認します。
ドアノブ・引き出し・収納の取っ手
「扉」ではなく手が触れる部分へ注目します。取っ手だけなら短時間で掃除できるため、日常清掃にも取り入れやすいでしょう。
パソコンのキーボード・マウス
在宅勤務や家族共用のパソコンでは接触時間が長くなります。電源やメーカーの注意事項を確認してから清掃してください。
子どものおもちゃ・ゲーム機
頻繁に手で触るものを優先します。何でも同じ消毒剤で処理せず、素材や製品ごとのお手入れ方法を確認しましょう。
インフルエンザ対策で意識したい正しい掃除の順番

効率よく掃除するには、作業順序も重要です。
最初に換気できる環境を整える
安全に換気できる状況なら、掃除を始める前に室内の空気を入れ替えられる環境を整えます。
高い場所から低い場所へ汚れを取り除く
棚などを掃除した後に床を清掃すれば、落下したホコリも最後に取り除けます。同じ場所を何度も掃除する手間を減らせます。
ホコリを舞い上げない方法で床を掃除する
勢いよくホコリを舞い上げるのではなく、フロアワイパーなども活用しながら静かに取り除きます。
高頻度接触面は汚れを落としてから必要に応じて消毒する
目に見える汚れがある場合は、まず対象物に適した方法で清掃します。その後、必要に応じて製品表示に従い消毒します。
掃除後は手洗いまでを一連の作業にする
使用済みクロスやごみなどを扱った手で顔に触れないよう、片付けを済ませて手を洗うところまでを掃除と考えましょう。
家族がインフルエンザに感染したときのお掃除術

感染者がいる家庭では、家全体の大掃除より、共有する場所を効率よく清潔にすることを優先します。
感染者が長時間過ごす部屋を優先して清潔にする
寝室などは本人の体調を最優先にしながら、必要な範囲を清掃します。療養中に家具を動かすような大掃除をする必要はありません。
ドアノブなど家族と共有する場所を重点的に掃除する
感染者とほかの家族が共通して触れるドアノブや蛇口などを確認します。共有部分へ絞れば看病する人の負担も抑えられます。
感染者の食器は使用後に適切に洗浄する
感染者が使用したという理由だけで食器を廃棄する必要はありません。使用後は通常の食器と同様、適切に洗浄します。
衣類・タオル・寝具は無理なく衛生的に洗濯する
洗濯可能な衣類やシーツなどは、素材の表示を確認して洗濯します。療養中にすべての寝具を毎日交換するなど、過度な負担を抱えないことも大切です。
ごみを処理した後は手洗いを徹底する
使用済みティッシュなどを処理した後は手洗いを行います。ごみ袋を扱った手で顔に触れないよう注意しましょう。
看病する人自身の感染対策も忘れない
掃除へ集中するあまり、看病する人が疲れ切ってしまっては継続できません。手洗い、換気、休養など基本的な対策も優先してください。
インフルエンザ対策で消毒するときのポイント

消毒は「たくさん使えば効果が高い」と考えず、正しい用途・方法で使用することが重要です。
まず汚れを落としてから消毒する
表面に汚れがある場合は、最初に清掃します。「掃除」と「消毒」を別の工程として考えると分かりやすいでしょう。
消毒剤は対象物に適した製品を選ぶ
テーブル、電子機器、子どものおもちゃでは素材が違います。対象物へ使用できるか製品表示を確認してください。
製品に記載された使用方法・濃度・時間を守る
自己判断で濃度を高くする必要はありません。使用量や使用方法、必要な時間など、メーカーの表示に従います。
電子機器は故障させない方法で清掃する
スマートフォンやキーボードへ液体を直接吹きかけると故障につながる場合があります。メーカー指定の方法を優先しましょう。
消毒だけに頼らず手洗い・換気なども組み合わせる
家庭内感染対策は一つの方法だけで完成するものではありません。手洗いや換気など複数の対策を組み合わせます。
インフルエンザ対策で避けたい間違った掃除・消毒

不安が強いほど掃除や消毒を増やしたくなりますが、過剰な作業が必ずしも適切とは限りません。
ホコリを勢いよく舞い上げる掃除をしない
床や家具のホコリを勢いよく払い落とすより、静かに取り除ける方法を選びます。
家中をむやみに消毒し続けない
人がほとんど触れない壁まで何度も消毒するより、高頻度接触面へ優先的に時間を使うほうが合理的です。
異なる洗剤や消毒剤を自己判断で混ぜない
特に塩素系製品などは、ほかの薬剤と混ぜることで危険が生じる場合があります。「効果を強くするため」に混合してはいけません。
消毒剤を空間へ大量に噴霧しない
物の表面を清潔にしたい場合は、その用途に適した方法で使用します。室内へむやみに薬剤をまくことは避けてください。
感染者が使用したものを必要以上に捨てない
食器、衣類、寝具など、適切に洗えるものまで処分する必要はありません。感染対策と「何でも廃棄すること」は分けて考えましょう。
掃除と一緒に見直したいインフルエンザ流行期の室内環境

掃除だけに集中せず、普段過ごす空間全体を整える視点も持ちましょう。
定期的に換気して室内の空気を入れ替える
安全な範囲で窓や換気設備を利用します。特に家族が同じ部屋で長時間過ごす場合は換気を意識します。
乾燥しすぎないよう室内環境を整える
極端な乾燥を避け、人が快適に過ごせる室内環境を維持しましょう。ただし、特定の湿度だけでインフルエンザを防げると考えないことが重要です。
加湿器を使う場合は本体の衛生管理も行う
タンクやフィルターが汚れたままでは衛生的とはいえません。取扱説明書に従って水の交換や清掃を行います。
家族が集まる場所ほど換気と清掃を意識する
リビングやダイニングなど、滞在人数と時間が多い場所は優先順位を高めます。
掃除しやすい部屋づくりもインフルエンザ対策につながる

日常的な掃除を続けるには、「掃除しなければならない場所」を増やすより、掃除しやすい状態をつくることが大切です。
床に直接置くものを減らす
床に荷物が並んでいると、そのたびに動かす必要があります。床面を空けるだけでも日常清掃の負担を減らせます。
テーブルや棚の上に不要なものをためない
物が密集すると拭き掃除にも時間がかかります。必要品だけを残せば、高頻度接触面も清掃しやすくなります。
掃除道具をすぐ使える場所へ収納する
クロスやフロアワイパーなどを取り出しやすくすると、「汚れに気づいたときに掃除する」習慣を作りやすくなります。
使っていない家具や家電は処分を検討する
使っていない家具の裏側や下にはホコリがたまりやすくなります。今後も使わないのであれば、衛生管理しやすい空間づくりのため整理する方法があります。
ホコリがたまりやすい場所を定期的に見直す
ベッド下、家具の裏、部屋の隅など、自宅で汚れがたまりやすい場所を把握しておけば、掃除の優先順位を決めやすくなります。
インフルエンザ流行期に大掃除をするときの注意点

衛生環境を整えようとして無理をする必要はありません。特に感染者がいる家庭では体調を優先します。
一度に家中を掃除して疲労をためない
「今日はリビング、翌日は寝室」のように作業を分ける方法があります。短時間でも継続できる方法を選びましょう。
体調が悪いときは無理に掃除をしない
発熱や強い倦怠感がある人自身が大掃除をするのは避け、まず休養を優先します。
感染者がいる場合は必要な場所から優先する
大掃除より、ドアノブ、スイッチ、蛇口など家族が共有する高頻度接触面の清掃を優先すると負担を抑えられます。
家族で掃除する場所を分担する
一人がすべて担当するのではなく、「リビング」「洗面所」など場所を分ければ短時間で進められます。
手が回らない場所はプロへの依頼も検討する
エアコン内部や水回りなど、自分では十分に掃除できない場所については、ハウスクリーニングを利用する選択肢があります。
自分で掃除するのが難しい場合はハウスクリーニングも選択肢

ハウスクリーニングを利用したからインフルエンザを完全に防げるわけではありません。しかし、自分では掃除しにくい場所の汚れを取り除き、日常清掃しやすい住環境へ整える手段にはなります。
物が多く十分に掃除できない場合は先に整理する
床いっぱいに荷物がある状態では、清掃できる面積が限られます。不用品を整理してから清掃すると、家具の下や部屋の隅まで作業しやすくなります。
エアコン・水回りなど掃除が難しい場所を依頼する
専門的な清掃が必要な場所はプロへ任せる方法があります。たとえば片付け110番では、家庭用壁掛けエアコンの簡易清掃が通常期4,400円(税込)~、お掃除機能なしの内部洗浄が通常期7,700円(税込)~です。
インフルエンザ対策としてエアコンクリーニングそのものを必須と考える必要はありませんが、フィルターや内部の汚れが気になる場合に住環境を清潔にする選択肢となります。
不用品処分とハウスクリーニングを組み合わせる
「家具を処分してから床を清掃する」「大量の不用品を片付けてから部屋全体を掃除する」など、整理と清掃を分けて考えると効率的です。
感染者が療養している最中に大規模な片付けを始めるのではなく、体調が落ち着いた後など安全に作業できる時期を選びましょう。
依頼前に作業範囲と料金を確認する
ハウスクリーニングは掃除する場所によって料金が異なります。片付け110番では、キッチン周りパック9,900円(税込)~、水周りまるごとパック24,200円(税込)~、お部屋まるごとお掃除パック18,700円(税込)~などが料金の目安です。
一方、一般的なハウスクリーニングでは、エアコン1台で1万円前後~、トイレで8,000~1万円前後、浴室で1万5,000~2万円前後、キッチンで1万~2万円前後から設定されている例があります。
ただし、同じ「浴室清掃」でも作業範囲やオプションは異なります。インフルエンザ流行期だからという理由だけで高額な特殊作業を追加するのではなく、「どこまで掃除してほしいのか」を決めて見積もりを確認することが大切です。
まとめ|インフルエンザのお掃除術は場所に優先順位をつけよう

インフルエンザ流行期のお掃除術で大切なのは、家中をむやみに消毒することではありません。ドアノブ、スイッチ、リモコン、蛇口など、家族が繰り返し触れる場所から優先的に清掃することがポイントです。
家族が感染した場合も、本人の休養と看病する人の安全を優先しながら、共有部分を中心に無理なく掃除しましょう。
手洗い、換気などの基本的な感染対策と日常清掃を組み合わせ、物を増やしすぎないことも、清潔な室内環境を維持しやすくする方法の一つです。
家の片付け・ハウスクリーニングは片付け110番へご相談ください

「床に物が多くて十分に掃除できない」「家具を動かさないとホコリを取り除けない」「エアコンや水回りまで自分で掃除するのは難しい」という場合は、プロへ相談する方法があります。
片付け110番では、不用品回収からハウスクリーニングまで、相談内容に応じて対応可能な加盟店をご紹介しています。
ハウスクリーニングでは、お部屋まるごとお掃除パック18,700円(税込)~、水周りまるごとパック24,200円(税込)~などのプランがあります。実際の料金は部屋の状態、作業範囲、地域、オプションなどによって変わるため、依頼前に確認しましょう。
インフルエンザ対策では、プロによる清掃だけに頼るのではなく、普段の手洗いや換気、日常清掃を続けることが基本です。そのうえで、自分では片付けられない不用品や掃除できない場所がある場合は、清潔な住環境を整える一つの方法として片付け110番へご相談ください。


