不用品を処分するには、自治体を利用して自力処分する方法と、不用品回収業者を利用して処分する方法とがあり、2つの方法では料金やメリット・デメリットなどが大きく異なります。自治体処分は安く済みますが、捨てられる不用品に制限があり、また日時も自分の都合にあわせにくい傾向にあります。一方不用品回収業者は費用は高くなりますが、運び出しの手間もなく希望日時で回収してもらうことが可能です。
この記事では、不用品回収の方法(自治体・不用品回収業者)から、それぞれのメリットデメリット、料金相場やトラブル事例と対処法、業者の選び方からおすすめの業者までを詳しく解説します。
不用品処分の方法はどうしたらいい?
- 引っ越しや大掃除などで不用品が出てしまった…。
- 断捨離でいらないものがある…。
- リサイクルショップで売れなかったものの処理に困っている…。
そのような場合は、「自治体」を利用するか、「不用品回収業者」を利用することで、処分をすることができます。自治体処分する場合、「戸別収集」「持ち込み処分」という方法があります。不用品回収業者は、電話で予約すれば、品目にかかわらず様々な不用品を自宅まで収集しにきてくれます。
不用品回収業者のメリット・デメリット
不用品回収業者を利用すると、とにかく「楽に」不用品を処分することが可能です。自治体では回収できる品目に制限があり、例えば多くの自治体でリサイクル家電や金庫などは引き取ってもらえません。しかし不用品回収業者は、自治体で回収できないものの引き取りにも対応可能です。また、作業のすべてを自宅にやってくるスタッフにお任せすることができるので、電話で予約する以外に依頼者側ですべきことはなく、負担がありません。しかし、手間がかからない分、不用品の処分料金以外にも人件費や作業費などが追加となり、費用は自治体より高額になります。
【メリット】
- 電話1本するだけで面倒な手続きや事前準備が不要
- 運び出しの手間がない
- 希望日時で回収に来てもらえる
- 一般ごみから粗大ごみ、リサイクル家電まで分別なしで引き取ってもらえる
- 品物によっては買取対応してもらえる
【デメリット】
- 料金が自治体処分よりも高くつく
- 悪徳業者がいるため、トラブルに遭う可能性がある
- 数ある業者の中から慎重に優良業者を見つけ出さなければならない
自治体のメリット・デメリット
自治体を利用すると、数百円~数千円と「安く」不用品を処分することが可能です。不用品回収業者と違って公的機関なので、ぼったくりなどの心配もなく安心して利用できます。一方で、自治体処分は運び出しの作業や持ち込みの手間がかかります。処分にあたっては予約だけでなく、粗大ごみ処理券の購入手続きなども必要です。回収日時も指定できない場合や予約までに1週間以上かかることもあり、急いでいる場合や仕事のお休みが不規則なひとや多忙な人は利用しにくい部分があります。
【メリット】
- 料金が安い
- 自宅の前、玄関前など近くまで収集に来てくれる
【デメリット】
- 収集日を指定できないことがある
- 予約から収集までに時間がかかることがある
- 引き取ってもらえない品目がある
- 家の中からの運び出しには対応してもらえない
- 粗大ごみ処理券を買うなど手間がある
自治体・業者どちらを利用する方がよいかについて、「面倒な大掃除!楽に素早く綺麗にする方法~業者利用のコツ【全知識】」で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
不用品回収までの流れ
不用品回収業者に依頼した際の、不用品回収までの流れは以下の通りです。
- お問合せ
- 電話オペレーターよりおおよその見積もり
- 詳細見積もり
- 日時調整
- 事前連絡
- 訪問・回収作業
- 現場確認
- お支払い
- 撤収
メールや電話にて不用品回収業者に問い合わせをします。
電話オペレーターに処分希望品を伝え、おおよそ概算の見積もりを提示してもらいます。
電話、もしくは現地にて詳細な見積もりを行います。この見積もりで出た金額が正式なお見積もり料金となります。
見積もり料金に納得した場合のみ、回収日時の打ち合わせを行います。通常依頼者の希望を聞き、希望日時で不用品回収業者が調整してくれます。
回収日時より前に回収担当者から事前連絡が入ります。
予約日時に作業員が回収にやってきます。通常不用品が置いてある部屋の中まで作業員が出向き、不用品の搬出作業から行います。必要に応じて、現地で不用品の解体作業や階段からの運びおろし作業を行います。依頼者の希望に応じて、依頼者が事前に解体した荷物の回収、玄関先やお庭での受け渡しを行う場合もあります。
作業終了後、作業員と依頼者とで現場の確認を行い、回収漏れや床や壁に傷がないかなどをチェックします。
作業に納得したのちに、不用品回収業者にお支払いを行います。支払い方法は業者によって異なりますが、ほとんどの場合が現金、クレジットカードでの決済になります。
不用品回収業者がトラックに積み込んだ荷物と一緒に撤収して、作業は終了となります。
不用品回収の料金相場
不用品回収の地域別の費用相場を、軽トラック1台分の回収内容を目安にご案内いたします。地域によっても費用相場に変動があります。お住まいの地区の相場料金について確認し、参考にしてみてください。
北海道 | 軽トラック1台あたり:24,933円(税込27,426円)~ |
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東北地方 | 軽トラック1台あたり:21,925円(税込24,117円)~ |
中部地方 | 軽トラック1台あたり:16,200円(税込17,820円)~ |
関東地方 | 軽トラック1台あたり:20,516円(税込22,567円)~ |
近畿地方 | 軽トラック1台あたり:19,333円(税込21,266円)~ |
中国地方 | 軽トラック1台あたり:19,760円(税込21,736円)~ |
四国地方 | 軽トラック1台あたり:18,040円(税込19,844円)~ |
九州地方 | 軽トラック1台あたり:14,600円(税込16,060円)~ |
沖縄 | 軽トラック1台あたり:26,333円(税込28,966円)~ |
※2021年10月時点での費用相場となります。
※処分困難品や搬出状況によって料金変動の可能性があります。
ご自身が捨てたいご不用品の内容や現地の搬出状況によっても料金は変動します。「自分が不用品を捨てたい場合の正確な相場を知りたい」と思われましたら、以下の手順で確認しましょう。
- 会社の拠点住所がご自宅の近くにある業者を2-3社ピックアップする(業者選びの方法はこちらで詳しく解説しています)
- 実際に現地に見積もりに来てもらい、料金を算出してもらい、見積書をもらう
- 3社分の見積書をもらい比較する
費用を抑えるコツについては「不用品回収の料金相場~処分費用を抑えるコツ3選」をあわせてご確認ください。
不用品回収でよくあるトラブルと対処方法
不用品回収では、「聞いていた金額と違う料金を請求された」「無料回収だと聞いていたのに有料だった」という金銭トラブルに遭うケースがあります。せっかく不用品が片付いても、トラブルに巻き込まれてしまったら、依頼したことを後悔してしまいます。対処法についてそれぞれまとめましたので、事前に確認しておき、トラブルを避けられるようにしましょう。
トラブル①聞いていた金額と違う料金を請求された
聞いていた金額と違う料金を請求された、というトラブルは、「依頼者と不用品回収業者との間で行き違いがあったケース」と、「利用した不用品回収業者が悪徳業者だったケース」とがあります。どちらのケースの場合でも未然にトラブルを防ぐために次のことをやっておきましょう。
- 見積もりの際に内訳の明瞭な見積書をもらう
- 追加料金の請求がないことを書面で記してもらう
- クーリングオフ制度について事前に確認しておく
万が一納得のいかない請求をされた場合は、支払いをせず、早めにお住いの自治体の消費者生活センターに相談するようにしましょう。
トラブル②無料回収だと聞いていたのに有料だった
「なんでも無料で回収しますよ」とトラックで巡回してアナウンスしている業者や、無料回収チラシの入れてくる業者を利用することは危険です。実際は料金が発生するケースがほとんどで、無料回収とうたって実際は高額請求されたトラブルが多発しています。その多くが無許可の業者であるといわれています。
以下の、無許可と思われる特徴のある業者を利用しないようにし、トラブルを回避しましょう。
- トラック等で住宅街を巡回してスピーカー放送を行いながら回収をしている業者
- 空き地で看板を立てて無料回収しますとうたっている業者
- ○月○日に家の前に出してくれたら回収します、といった内容のチラシをポスト投函してくる業者
- 会社の拠点住所が不明瞭なWEB上にのみ存在する業者
参照先:早島町 無許可の不用品回収業者にご注意ください より
不用品回収業者の選び方
不用品回収業者を選ぶ際には次の5つのポイントを押さえておきましょう。
1.料金体系が相場から大きく変動しない
料金体系が相場からみて「安過ぎる」「高過ぎる」業者は利用しないようにしましょう。安過ぎる業者はあとから高額請求してくる危険な業者の可能性があります。高過ぎる場合はぼったくりの可能性があります。
相場費用から大きく外れていない料金体系の業者を利用することが大切です。
2.ホームページに施工実績が豊富に掲載されている
施工実績は、その業者の知識や経験量を示し、不用品回収の実績が豊富にあれば、高い対応力があることを裏打ちできます。
より多くの情報が公開されている業者であるほど、作業の透明性も高く、信頼できる業者であるといえます。必ず確認するようにしましょう。
3.会社の拠点住所がはっきり明記されている
会社の拠点住所がはっきり明記されていない業者は、無許可業者や不法投棄をするような悪徳業者の可能性があります。信頼に置けない業者ですので、依頼しないようにしましょう。
4.許可のある業者である
不用品回収業者は、「一般廃棄物収集運搬業許可」や「産業廃棄物収集運搬業許可」を取得していなければなりません。無許可の業者は、不用品の回収をしてはいけないことが法律で決まっています。
参照先:環境省 廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください! より
必ず自治体から許可を得ている業者を利用するようにし、見積もりに来る前に電話口などで許可証のある業者かどうか確認するようにしましょう。
5.保険に加入している
不用品回収の作業は、建物の中で荷物を移動・搬出する作業があるため、作業トラブルで床や壁に傷がついたり、作業に巻き込まれて依頼者が怪我をしてしまったりする可能性があります。
優良業者なら、お客様が万が一トラブルに巻き込まれても泣き寝入りすることがないよう、最後まで責任をもって対応ができるように、賠償責任保険に加入しています。
保険に未加入の業者は、逆に何かトラブルがあったときでも保証してもらえない可能性が高いので、業者が保険に加入しているかは絶対に確認するようにしましょう。
まとめ
不用品の処分方法には大きく分けて、「自治体処分」と「不用品回収業者へ依頼」とがあります。
自治体処分は安くできる代わりに、手間と時間がかかります。一方不用品回収業者への依頼は自治体処分より高くつきますが、手間がなく、希望日時で対応してもらえるのでスピーディーです。
不用品回収業者を利用する際は、相場料金を事前に確認し、優良業者を選び抜くために、5つのポイントを押さえるようにしましょう。
本記事があなたの役に立てば幸いです。
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