お墓参りに行くのに適切な時期をご存知ですか?
結論としては、お墓参りの時期や時間帯に決まりはありませんが、お盆・お彼岸・命日・年末年始の4つの時期には行くべきです。
お墓参りは故人を偲ぶための時間を設けるための目的もあるため、個人の魂が戻ってくると言われるお盆、故人を供養する期間であるお彼岸と命日、そして1年間見守ってくれたことに感謝するために年末年始はお墓参りをすべきだからです。
お墓参りに関することをどこかで学ぶことはなかなかないため、マナーやルールがあるのかと不安になってしまいますよね。
しかし上記の時期は最低限行くべき時期であってそのほかの時期に行ってもマナー違反になることはなく、実際に1年を通して多くの方がお墓参りに訪れます。
この記事を読めば、お墓参りにおすすめの時間や事前に用意すべきものと作法手順など、お墓参りに関する全てを知ることができます。
お墓参りの時期やマナーを知り、気軽にお墓参りができるようになりましょう。
必ず行っておくべきお墓参りの4つの時期
必ず言っておくべきお墓参りの4つの時期とは、「お盆」「お彼岸」「命日」「年末年始」です。
お墓参りには故人を偲ぶ意味もあり、これらの時期は故人にとっても大切な日であるためです。
また、1年に4度のお墓参りを設けることでお墓の管理を行うこともできるため、お墓参りをする側にとっても4つの時期は大切にしなくてはなりません。
「お盆」「お彼岸」「命日」「年末年始」がそれぞれどう言った意味を持つか見ていきましょう。
お盆のお墓参り
お盆は故人が現世へ帰ってくる時期であり、最も大きなお墓参りの時期となっています。
一般的には8月13日~16日がお盆と呼ばれますが、東京と関東の一部地域では7月15日付近、そのほかの地域でも旧暦がお盆の時期など地域によって異なります。
多くの場合迎え火を炊く13日にお墓参りをするでしょうが、家で迎え火を炊く場合は14日や15日にお墓参りをすることも珍しくありません。
お盆は必ず言っておくべきお墓参りの時期の1つですが、どの日に行ってもマナー違反とはならないため、行けるタイミングでお墓参りにいきましょう。
四十九日が過ぎた初めてのお盆は新盆と呼ばれる
お盆の中でも、故人が亡くなり四十九日を過ぎてから初めてのお盆は新盆と呼ばれます。
新盆は7月となり、ほかのお盆とは少し違う意味合いを持つため、親戚などとのお墓参りのほかに法要や会食なども行うことも忘れてはいけません。
新盆については親族と相談の上お墓参りの日時を決め、全員で行くことで個人も喜ばれることでしょう。
お彼岸のお墓参り
お彼岸は故人の世界(彼岸)と現世(此岸)が繋がりやすいとされる時期で、故人を供養する期間です。
春分の日と秋分の日をそれぞれ中日とする1週間がお彼岸にあたり、多くの場合は春分の日と秋分の日にお墓参りに行くことでしょう。
特に秋分の日は「お墓参りの日」ともされているため、お墓参りに行きやすい日とも言えます。
しかし、お彼岸についてもお墓参りに行かなくてはならない日、行ってはいけない日があるわけではありません。
命日のお墓参り
命日は故人が亡くなった日のことを指し、人によって日時は異なりますが多くの方が命日にはお墓参りを行うことでしょう。
命日は2つに分けられ、それぞれ「祥月命日」と「月命日」と呼びます。
祥月命日は亡くなった月日を指し、5月1日なら毎年5月1日が祥月命日になります。
月命日は亡くなった日にちのことを指し、5月1日なら毎月1日が月命日になります。
必ず行くべき4つの時期には祥月命日が当たりますが、そのほかの日でも月命日は比較的お墓参りのしやすい日です。
年末年始のお墓参り
年末年始は親族が集まりやすく、最もお墓参りのしやすい日の1つです。
1年の感謝や報告を伝えたり、新年の挨拶としてお墓参りをしやすく、親族でお墓参りをすれば故人も喜ばれることでしょう。
一方で、年末年始にはお墓参りをすべきでないという考えも少数ながらあるようです。
心配な方は地域の方や親族に確認してみるといいかもしれません。
お墓参りはお墓の管理を兼ねている
お墓参りは故人を偲ぶ以外に、お墓の管理をするという目的もあります。
お墓は基本的には親族が管理しますが、屋外にあるお墓の場合は定期的に管理をしないと汚れてしまい、故人も悲しんでしまうでしょう。
そこで少なくとも上記4つの時期にお墓参りをし、一緒にお墓の管理も行うことで常に綺麗なお墓を保つことができます。
ご先祖様が眠るお墓を綺麗に保つためにも、「お盆」「お彼岸」「命日」「年末年始」の4つの時期はお墓参りに行くようにしましょう。
お墓参りに行ってはいけない日はない
お墓参りについて、行ってはいけない日というのは存在しません。
現世に生きる人に会ってはいけない日がないように故人に会いに行ってはいけない日はなく、どんな日、理由であっても、お墓参りに行けば故人は喜んでくれるはずです。
逆にお墓参りの時期をうかがい過ぎてお墓参りに行く回数が減ってしまっては本末転倒となってしまいます。
行きたいと思った時にお墓参りに行くようにするといいでしょう。
お墓参りに行くオススメの時間帯
お墓参りに行くオススメの時間帯は午前中です。
それは、午前中が最も安全かつ快適で、ほかの参拝客も多いため誰もが安心してお墓参りできるからです。
例えば夏場は熱中症の危険性、夜間は暗いため怪我をしたり不審者などと遭遇する可能性もあります。
これといった理由がないのであれば、午前中にお墓参りをするのがオススメであると言えるでしょう。
時間帯にもルールはない
オススメの時間帯は午前中ですが、お墓参りの時期と同様に時間帯についてもルールがあるわけではありません。
朝の散歩と一緒に行ってもいいですし、仕事終わりにお墓参りをすることもあるでしょう。
基本的にお墓参りは行きたい時に行けば良いのです。
霊園や納骨堂は注意が必要
時期や時間帯についてルールはないお墓参りですが、お墓が霊園や納骨堂にある場合は注意が必要です。
霊園や納骨堂によっては開演時間にしかお墓参りできない場合もあります。
お墓が霊園や納骨堂にある場合は、事前に確認をしておくようにしましょう。
お墓参りで必要なもの
お墓参りにはいくつかの必要なものがあります。
参拝や掃除に必要なものをここではご紹介しますが、夏であれば日傘など、状況に応じて必要なものは変わってくるでしょう。
消耗品は霊園やお寺でも購入できる場合があるため、事前に確認しておくと家を出る時の荷物が少なくて済むのではないでしょうか。
持って行くもの9点
お墓参りに持っていくものは主に下記の9点です。
このほかに柄杓と手桶も必要となりますが、霊園やお寺でお借りできる場合も多くあります。
生花は日持ちの観点から菊が一般的ですが、個人の好きだった花などをお供えしても差し支えありません。
お供物についても故人が好きだった食べ物や飲み物をお供えしましょう。
お墓参りは定期的にいくことになりますから、生物以外は常に用意しておくことをオススメします。
(お墓参りに必要なもの)
・お線香
・ライター
・生花
・お供物のお菓子や飲み物
・お供物を置く半紙
・数珠
(お墓の掃除に必要なもの)
・スポンジやブラシ
・軍手
・ゴミ袋
【作法】お墓参りの手順
お墓参りをする際は、故人に手を合わせる他に、お墓の掃除も行いましょう。
それはお墓をきれいに保ち、劣化を防ぐためであることはもちろん、いつも見守ってくれている個人に感謝を伝えるためでもあります。
お墓の掃除を怠ると木の根などが墓石や柵を崩す原因となるほか、隣のお墓にも迷惑をかける可能性があります。
以下のお墓参りの手順について詳しく説明しますので、ご参考ください。
(1)お墓の周りのお掃除
(2)墓石に水をかけ洗い流す
(3)スポンジなどで墓石を優しく磨く
(4)付属品を洗う
(5)墓石をタオルなどで乾拭きする
(6)お供え物を置く
(7)お線香を供えて合掌する
(8)後片付けして帰る
(1)お墓の周りのお掃除
掃除の前に一度合掌をしたら、まずはお墓の周りの掃除を行います。
地面に落ちているゴミや枯葉を拾い、蜘蛛の巣が張ってある場合は取り除きましょう。
地面に敷いてある玉砂利が土の下に埋まっている場合は、スコップなどでザルに入れ、水で流すことで土を落とすことができます。
ゴミの処分については事前に確認するようにしてください。
(2)墓石に水をかけ洗い流す
墓石の掃除は上から下へ行っていきますが、まずは水をかけて汚れを洗い流しましょう。
水は清浄なものの象徴でもあり、墓石に水をかける行為は故人の霊を清めるともされています。
そのため、きれいな水を使い、丁寧に水をかけることが大切です。
(3)スポンジなどで墓石を優しく磨く
水をかけた墓石は、スポンジや付近など柔らかいもので優しく磨いて掃除をします。
この際に濡れた墓石に登ってしまうと滑る可能性があり大変危険なため、なるべく登らないで掃除をするようにしましょう。
刻印がされている部分はスポンジなどでは掃除がしにくく、欠けやすくもあるため、小さなブラシなどで掃除をすることをおすすめします。
なかなか取れない汚れはタワシなどを使うといいですが、傷がつくため金属タワシを使うことはおさけください。
(4)付属品を洗う
お墓に付属している燭台や花立て、香炉などはまず中身を出し、きれいに水洗いをします。
花立ては入っていた水により苔が生えていたり、香炉は灰がたまっていることが多いため丁寧にお洗いください。
洗いおわったら乾いた布でしっかりと水を拭き取ります。
(5)墓石をタオルなどで乾拭きする
付属品の掃除が終わったら、最後に墓石をタオルなどの布で乾拭きします。
墓石を濡れたままにすると苔が生えてしまい劣化の原因となり、見た目も悪くなってしまいます。
清潔感を保つためにも、しっかりと拭き取るようにしましょう。
(6)お供え物を置く
お墓の掃除が終わったら、持ってきたお供物を置きます。
お供え物を置く際は半紙などを敷くことが一般的ですので、合わせて持ってくるようにしましょう。
また、生花は基本的にはなんでも良いですが、棘のある花や花粉のある花はお供えしてはいけません。
これらの点に注意して、お供え物を置いてください。
(7)お線香を供えて合掌する
お供えの後にはお線香を供えて合掌します。
お線香は何本かを束にして火をつけ、口で吹かず手で仰いで火を消してください。
火を消したお線香をお供えしたら、最後に墓石の前で合掌します。
何人かでお墓参りにきている場合は、故人と近しい縁の方からお参りをするようにしましょう。
(8)後片付けして帰る
全員が合掌まで終えたら、後片付けをして帰ります。
お供えものはそのままにしておくと腐ったりカビが生え、墓石を傷める原因となるほか野生動物に荒らされる可能性もあるため、持ち帰ってください。
お線香は燃え切らせ、お花はそのままでも問題ありません。
掃除で使った道具も忘れずに持ち帰るようにしましょう。
まとめ
お墓参りの時期はいつ行っても問題ありませんが、「お盆」「お彼岸」「命日」「年末年始」の4つは必ず言っておくべきお墓参りの時期と言えるでしょう。
なぜなら、これらは故人を偲ぶべき日であり、故人にとっても大切な日だからです。
お墓参りにオススメの時間帯は午前中ですが、霊園や納骨堂が開いていればいつ参拝しても失礼には当たりません。
またお墓は定期的な掃除が必要ですが、年に4回お墓参りに行けば最低限の管理は可能となりますので、お墓参りで必要な9点を持ってお墓参りに行きましょう。
この記事がお墓参りの時期やマナー、必要なものを知り、自信を持ってお墓参りに行けるようになる手助けとなれば幸いです。
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