初心者でも正しい鎌選びとテクニックを理解すれば草刈りは簡単
草刈りに対して、重労働で大変なイメージを持つ方は多いのではないでしょうか。
簡単に草刈りを行いたいのであれば、鎌の選び方やコツを掴むことがポイントとなります。
なぜなら、草にもいろんな種類があり、薄刃の鎌で茎の固い草を刈ろうとしても時間がかかってしまい作業効率が悪くなるからです。
たとえば、除草したい草が茎が柔らかいのであれば薄刃の鎌を使用します。
軽量なので長時間扱いやすく、簡単に刈ることができ多くの除草が可能。
固い茎の草や木の枝を刈るなら重量があっても厚刃の鎌を使うことで簡単に刈ることができます。
他には、狭い範囲を刈りたいなら三日月鎌、広い範囲を刈りたいなら立ったまま作業ができる立ち鎌、というように選択をしましょう。
したがって、簡単な草刈りを行いたいのであれば「用途に合わせた鎌を選ぶ」ことが重要となります。
用途に合わせた鎌の選び方
まずは、除草したい草が柔らかい茎なのか、硬い茎の草なのかをみてみましょう。
どのような草であるかを見れば鎌を選びやすくなります。
一般的に売られている鎌は、用途に合わせていろんな種類の形や厚さのものがあります。
刃の厚さにより使用する鎌の違い、目的は以下にあげました。
刃の厚みが薄く鋭い切れ味、軽量で長時間の作業に向いている。
細くて柔らかい茎の草に適している。
薄刃より厚みがある。
ススキなど、茎や葉が固い植物を刈り取るのに適している。
中厚鎌より刃に厚みがある。
柄の部分が太くなっているため、竹や木の枝などを刈り取る際に力が入りやすい形状。
このように用途別に種類があります。除草したい草の状態をみて草刈り鎌を選んでいきましょう。
柔らかい茎の草に用いるおすすめの鎌
三日月鎌
柔らかい茎の草には、鋭く切れ味が良い薄刃の三日月鎌を使用しましょう。
軽量で長時間使用していても疲れにくいメリットがあるためです。
以上の理由から、庭に生えている草であれば、三日月鎌が扱いやすいのでオススメ。
固く太い茎の草に用いるおすすめの鎌
木鎌
木鎌は、木の枝や固く太い茎の草などを刈るのに適しています。
”何度も鎌を振らないと刈れない” というのであれば木鎌がオススメ。
中厚鎌より刃に厚さがあり、しっかりとした重量感もあるので数回で刈ることができるでしょう。
鋸鎌(のこぎりがま)
のこぎりのようなギザギザとした刃が特徴。
太い茎の草や、繊維状の茎がある植物に対して使用するのが適しています。
鎌は「引くように刈る」のが定番ですが、引いて刈るのが難しい草の茎をギザギザした刃がしっかり刈り取ってくれるのです。
その他のタイプの鎌
ねじり鎌
刃が平らな形状で、刈るというよりは「取る、削り取る」のに適しています。
しゃがんだ状態で作業するのであれば柄の短いタイプを。
土をザクザク掘りながら、草を削り取るような使い方をします。
学校行事の奉仕作業でも準備されるほど、鎌の中でも扱いやすい種類で「少しだけ草を刈りたい。」というときにも手軽に使うことができます。
草削り鎌
草を生えにくくしたいと考えている方や、地下茎で生える草の除去に適しています。
土を削りながら草を根こそぎ刈ることができるためです。
使用用途は、ねじり鎌とほぼ同様。
刃の形状がねじり鎌と違い柄に対して直角になっているので、削りとった草をかき集めることができます。
長い柄の立鎌
立鎌は「広い範囲の草刈り」に適しています。
刃の幅が広く切れ味が優れているため、刃を滑らせていくことで動きの幅が広がり、広範囲を刈り取ることができるのです。
立鎌は、立ったまま作業ができるように柄が長い形状となっています。
正しい鎌の使い方
鎌は刃物ですので、正しく使用しないとケガをしてしまいます。
使い方によって効率よく草刈りを行えるようになりますので、ぜひ正しい使い方をマスターしましょう。
草を刈る動作は、鎌が自分へ向かう方向ですので必ずしも安全とは言い切れません。
なぜなら固い茎の草は薄刃の鎌では力を込めないと刈ることができないので、勢いがついた反動でケガをする恐れもあるからです。
草の上部を片手で引き上げるように固定しながら、もう片方の手で”引いて刈る”のが一番スタンダード。
茎自体が束になっていたり、薄刃で”引いて刈る”ことが難しい草であれば、厚鎌を使用しましょう。
このように、草の状態に合わせて鎌を使い分けることが「正しい鎌の使い方」となるのです。
草刈りのコツ
草刈りは、天候を見てタイミングを図るのもコツのひとつ。
降雨のあとに、晴れの日が続けば草はよく伸びていきます。
長く育った草に刃が当たりやすくなるので、草刈りがしやすくなります。
一年のうちで草刈りを行うと良いタイミングが、梅雨入り前と10、11月頃。
特に夏は、刈ってもすぐ伸びて著しく草が成長する時期なので、梅雨入り前にいったんキレイに刈っておくと頻繁に草刈りをする作業を減らすことができます。
草刈りで怪我をしないための注意点
服装
草刈りのときに適した服装は、長袖・長ズボンです。
夏場であれば虫刺されや紫外線の心配があるため、肌の露出を少なくし全身を保護しましょう。
鎌を使って作業をするので、滑り止めがついているタイプが良い。
草刈り用の軍手もありますので、厚手で丈夫なものがオススメ。
陽射しの下での長時間の作業は体へのダメージが大きいので、熱中症対策に日光が多く遮れるタイプのものを。
鋭い葉先の雑草や木の枝などで怪我をしやすいので、装備しておいた方が安心。
周囲の環境
周囲に危険がないことを確認してから行いましょう。
特に、小さいお子様がいるご家庭は注意してください。自宅の庭の草刈りをする際には、いつ何時子どもが近くに寄ってくるか分からないからです。
全身保護して帽子を被った状態であれば視野が狭くなるので、作業中は周囲に気を配りながら行いましょう。
鎌は鋭い刃を持つ刃物です。
そのため、小さいお子様が触らないような場所に保管場所を決めておくと良いでしょう。
道具の手入れ
道具の手入れは簡単でもよいので行いましょう。
なぜなら、錆びてしまい切れ味の悪くなった鎌では、思うように刈り取ることもできない上に安全面の問題もあるからです。
自分にとって一番使い勝手の良い鎌があれば、長く使い続けたいもの。
少し面倒でも、こまめに手入れすることで買い替えのコストや鎌を買いに行く手間も省けるのです。
鎌は鉄製品なので、草の水分で錆びやすくなっています。
もしくは、錆びにくいタイプのステンレス製の鎌を準備するのもひとつの方法。
しかし、いくら錆びにくいと言っても次第に切れ味も悪くなっていきます。
以上の理由で、長く安全に使い続けるためにも手入れは必要なのです。
草刈り鎌の手入れ方法
簡単で安全な草刈りを行いたいもの。
切れ味の悪くなった鎌では、作業効率も悪い上に安全ではありません。
草刈り鎌の手入れ方法について、以下に解説します。
- 水分や付着した土取り除く
- 水洗いをする
- 水分を残さないようにしっかり拭きあげる
- 天日干しをする
- 新聞紙で包んで保管する
砥石で鎌を手入れする方法は、以下となります。
- 砥石を水につけてしっかり濡らしておく
- 刃に対して直角方向に砥石を動かす(角度は16~18度で数回繰り返す)
- 指でなでて引っかかる部分(カエリ)ができたら裏返し、同じ工程を行う
初心者では、砥石を使ったお手入れは難しいかもしれません。
砥石を使わず、ダイヤモンドシャープナーを使用したお手入れであれば比較的簡単に研ぐことができます。
鎌の手入れをし、安全でなおかつ作業効率を上げていきましょう。
雑草を生えにくくする方法
地下茎の植物は、根っこから刈り取るのが有効。
土の中に根を残してしまうと、枯れずに根を伸ばしてしまうからです。
地下茎の代表で繁殖しやすい植物の代表は、タンポポやクローバー、スギナといった植物。
したがって、根が残らないように刈り取るのが生えにくくする方法です。
このように、刈り取りたい雑草の種類やどのポイントで刈り取るのが良いかを知ることで、効率よく草刈りを行うことができるのです。
まとめ
柔らかい茎の草には、薄刃の鎌を使用し固い茎の草には厚刃の鎌、といったように鎌を使い分けることが正しい鎌の選び方です。
用途に合わせて鎌を選ぶことは、安全な草刈りをするためにも大切なポイント。
簡単に安全に刈り取りたいのであれば、刃の切れ味を保つためにも道具を使った手入れが必要です。
鎌は鋭い刃を持つ刃物なので、くれぐれも使い方や扱い方にご注意ください。
ケガをしないための服装や注意点も踏まえながら、鎌の正しい使い方をマスターしましょう。
他者がケガをしないように、保管方法も丁重にしてください。
雑草を生えにくくしたいなら、刈り取りたい草の種類を見て、イネ科なのか地下茎で繁殖するのか、などのポイントをみてください。
種類に合わせて鎌を選び、刈るのか削り取るのが良いかを見分けていきましょう。
天候や季節に合わせて草刈りを行うタイミングを図るのも、効率的で簡単に行うためのコツです。
今回紹介した内容を参考にし、鎌を使った草刈りの方法とテクニックをぜひ試してみてください。
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