テレビを処分しようと考えたとき、家電リサイクル法の適用をはじめ、リサイクル券の手続きや運搬費用など、わかりにくい点に悩む方は多いでしょう。テレビを買い換えるタイミングだからこそ、しっかりと法令に沿った正しい処分方法を知っておけば、思わぬトラブルを避けられます。
本記事では、テレビの処分にかかる具体的な費用や手続きの流れ、無料もしくは安価に処分する方法などを詳しく紹介します。大切な家電を手放す際に必要なマナーや注意点もまとめていますので、ぜひ最後まで読み進めて、後悔のない形で処分を進めてください。
テレビは家電リサイクル法の対象製品

まずは、テレビが家電リサイクル法で定められる家電4品目のひとつに含まれる理由や、処分する際に必要な費用面について確認しておきましょう。
家電リサイクル法とは、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)の4品目を対象に、資源の再利用を義務づける法律です。テレビは貴重な金属やプラスチックなどの資源が多く含まれており、再利用することで埋め立てゴミの削減や環境への負荷を軽減します。この法律が施行された背景には、大量廃棄による埋め立て地の不足や、環境汚染に対する社会的な懸念がありました。
リサイクル対象家電を処分するときは、決められたリサイクル方法に従わなければなりません。テレビは粗大ごみとしては処分できず、市町村の回収対象外となることも多いため、リサイクル券を利用した正規のルートで廃棄します。誤った廃棄をすると違法行為につながる可能性があるため、家電リサイクル法の仕組みを理解して、正しく処分することが大切です。
また、テレビにはハードディスク内蔵の機種などもあり、購入時の契約情報や個人情報が保存されている場合があります。処分の前には設定を初期化するなどデータを消去できるかを必ず確認しましょう。こうした細かい手間も安全な処分のために必要です。
家電4品目の対象とされる理由
テレビが家電4品目として指定される理由は、主要部品に再利用できる資源が多く含まれるためです。使い終わった家電を単に捨ててしまうのではなく、リサイクルによって金属やプラスチックを再び利用することで環境保護につながります。また、不法投棄を防止する狙いもあり、法律によって厳格な処分ルールが設定されています。
テレビ処分に必要なリサイクル券と料金の仕組み
テレビを廃棄するときは、家電リサイクル券を用意し、リサイクル料金を支払う必要があります。リサイクル料金はテレビのサイズや種類、メーカーによって異なり、郵便局の窓口で支払う方式や、販売店で回収費用を支払う方式があります。支払われたお金は、リサイクル作業や収集・運搬費用に充てられ、環境への負担軽減に役立ちます。
運搬料金と手数料の相場
テレビのサイズが大きい場合や、自宅から指定引取場所まで運ぶのが難しい場合は、収集運搬業者による回収が必要になります。運搬料金の相場はおおよそ2,000〜3,000円程度ですが、地域や業者によって変化するため、事前見積もりをチェックすることが大切です。引き取りにかかる手数料も業者ごとに異なるため、料金プランを比較してから依頼するのが安心です。
テレビ処分の流れを押さえよう

実際にテレビを処分する際には、どのような段取りを踏めばよいのか、具体的な流れを紹介します。
テレビを処分する方法は、大きく分けて買い替え時の引き取り、販売店や指定引取場所への持ち込み、収集運搬業者の利用など、複数の選択肢があります。状況に合わせて、もっとも手間や費用を抑えられる方法を検討すると良いでしょう。ただし、運搬が難しい場合や購入店が不明な場合でも、自治体が案内してくれる方法を利用すればスムーズに処分できます。
家電リサイクル法の対象であるテレビを処分するには、リサイクル券の取得が必須です。メーカーごとにリサイクル料金が決まっているため、事前に自分のテレビの種類を確認し、正しいリサイクル券を準備しましょう。手続きに不慣れな方は、指定引取場所や自治体の窓口に確認しながら進めると、間違いを減らせます。
また、運搬を業者に任せる際は、収集運搬料金だけでなく、運搬日程や作業時間についても相談しておくと安心です。依頼内容が明確に伝わっていないと、思わぬ追加料金がかかったり、作業がスムーズに進まなかったりする場合があります。しっかりとコミュニケーションをとって、納得のいく形で処分を進めましょう。
1. 新規購入時に販売店で引き取りを依頼する
テレビを買い替えるときは、新しいテレビを購入する店舗に古いテレビの回収を依頼するのがスムーズです。購入店がはっきりしているためリサイクル料金や運搬料金の説明も分かりやすく、手続きをまとめて済ませられるメリットがあります。ただし、買い替えを予定していない場合は別の処分方法が必要となるため、初めにどの方法が適切か確認すると良いでしょう。
2. 購入店が不明な場合は自治体や指定引取場所に相談
すでに購入店が閉店してしまった、もしくは引っ越し等で店舗がわからないケースでは、自治体の窓口や指定引取場所に相談します。指定引取場所に直接持ち込む場合にはリサイクル券を事前に準備しておく必要があるため、郵便局での手続きを行いましょう。自治体も回収方法を案内してくれるので、安心して相談できます。
3. 郵便局でリサイクル券を購入して指定引取場所へ持ち込む
テレビを自分で持ち込む場合は、郵便局でリサイクル券を購入してから指定引取場所へ運ぶのが基本的な流れです。リサイクル券には必要事項を記入し、振込控えと一緒に大切に保管しておきます。自家用車に積む際は車のサイズや重量制限を考慮し、必要に応じて家族や友人と協力しながら安全に運ぶようにしましょう。
4. 自治体指定の収集運搬業者を利用する
テレビの大きさや重量などから自力での運搬が難しい方は、自治体が指定する収集運搬業者に依頼するのがおすすめです。自治体指定業者であれば、料金設定やサービス内容も比較的明確なため、法外な費用を請求されるリスクを減らせます。シニアの方や一人暮らしで搬出が大変な場合でも、安心して手続きを進めることができるでしょう。
5. 不用品回収業者を利用する場合の注意点
不用品回収業者は手軽な反面、許可を取得していない違法業者にあたる可能性がある点に注意が必要です。「無料で回収する」と宣伝していながら、後日高額な費用を請求される被害例も報告されています。依頼する前に業者の許可証や口コミを確認し、トラブルを回避するようにしましょう。
テレビを無料または安価で処分する方法

家電リサイクル料金や収集運搬費用をできるだけ抑えたい方に向けて、なるべくお金をかけずにテレビを処分する方法をまとめました。
リサイクル料金や収集運搬費用は、テレビを処分する上で負担になりがちなポイントです。しかし、状態や年式次第では、無料ないしは安価で処分できる可能性も十分あります。ここでは、リユースや譲渡などを通じたお得な方法を紹介しますので、大きな出費に悩んでいる場合はぜひ検討してみてください。
ただし、無料処分をうたう業者の中には、実際には回収後に追加料金を要求する悪質業者も存在します。リサイクルショップやオークションなどの安全な手段を活用しつつ、業者選びにも十分注意を払いましょう。トラブルに巻き込まれないよう、処分方法を比較検討してから決めることが大切です。
家電製品のリユースを積極的に進めることで、再利用可能な資源を無駄にせず、環境への負荷を抑えることにもつながります。テレビはサイズや型式によって需要が異なるため、ショップへの問い合わせや相場調査をしながら有利な売却を目指すと良いでしょう。
リサイクルショップで買い取ってもらう
動作に問題がなく比較的新しいテレビの場合、リサイクルショップでの買取を検討できます。ショップ側も再販売できるテレビを求めているため、モニター画面の傷や年式など、一定の基準を満たせば査定に出せる可能性があります。処分費用を抑えるどころか、逆にお小遣いになるため、一度は査定を依頼してみる価値があります。
フリマアプリ・オークションでの売却
自分で売値設定を行えるフリマアプリやネットオークションは、思わぬ高値で取引できる魅力的な方法です。ただし、発送方法や梱包の手間がかかるうえ、梱包資材や配送料も考慮しなければなりません。さらに、取引相手とのコミュニケーションをしっかり行わないとトラブルに発展する可能性もあるので、注意深く進めましょう。
友人・知人や掲示板サイトを活用して譲る
不要になったテレビを、友人や知人へ譲るのは手続きも簡単でお互いにメリットがあります。地域の掲示板サイトやSNSグループを活用すれば、興味のある人が見つかりやすいでしょう。ただし、譲渡後の動作不良や故障についてはトラブルにならないよう、あらかじめ現状の動作確認や保証の有無を説明しておくと安心です。
「無料回収」をうたう業者に依頼するリスク
「無料回収」と広告している業者の中には、実際には別途費用を請求する悪質な業者がいるため要注意です。回収後に高額な運搬費や解体費用を求められ、思わぬトラブルに発展するケースもあります。契約する前に必ず会社の実態や許可証の有無をチェックし、口コミ情報を調べておくことをおすすめします。
処分前にチェック!テレビに関する主な注意点

テレビを廃棄する前に、付属品や契約関係など、確認しておいたほうが良いポイントをまとめました。
テレビの買い替えや処分には、思わぬところで費用や手間がかかる可能性があります。特に、B-CASカードやNHK受信契約など、普段あまり意識しないものこそ、後になって手続きし忘れを後悔しがちです。ここで挙げる注意点を事前に確認しておけば、スムーズに処分を進められるでしょう。
また、古いテレビを屋外などに放置してしまう行為は、不法投棄として罰せられることがある点にも要注意です。家電リサイクルの仕組みは法律で厳しく取り締まられているため、自己判断で勝手に廃棄しないよう気をつけましょう。環境保護や資源循環の観点からも、適切なリサイクルが求められています。
付属品や書類の有無をしっかりチェックし、適切に管理することも大切です。特にリサイクル券や収納されていた明細書類は後から必要になることがあるため、処分が完了するまで保管しておくと安心です。
B-CASカードやACアダプターなど付属品の有無
テレビの裏面や側面に差し込まれているB-CASカードは、有料放送の視聴権限を管理する大切な部品です。処分する際はカードを抜き取るかどうかを確認し、不要であれば安全に破棄するか保管してください。また、リモコンやACアダプターなどの付属品も、リサイクルや譲渡時に評価が変わる場合があるため、できるだけ保管しておくと良いでしょう。
NHK受信契約の解約手続き
テレビを完全に手放す場合は、NHK受信契約の解約手続きが可能です。テレビがなくなった後も受信契約を継続してしまうと、不要な受信料を払い続けることになります。解約手続きには証明書や廃棄書類の提示を求められるケースもあるため、早めに準備を進めましょう。
不法投棄の罰則とトラブル回避策
ゴミとして処理されないテレビを道端などに放置する行為は、明確に違法行為に該当します。罰則として高額な罰金が科せられる可能性もあり、また環境への悪影響が懸念されます。適切な手順で処分し、不法投棄によるトラブルを避けることが、結果的に費用やストレスを抑える近道となるでしょう。
リサイクル券や関連書類の保管は忘れずに
家電リサイクル券や支払い時の証明書は、のちのち確認が必要になるケースもあります。仮にトラブルが起こった際、手続きや支払い履歴を示すための書類として役立つからです。トラブルを防ぐためにも、処分後しばらくはこれらの書類を保管しておきましょう。
片付け110番のテレビ回収事例

具体的な回収事例を見ておくと、料金や作業の流れがイメージしやすくなります。ここでは片付け110番のテレビ回収事例を確認してみましょう。
ケース(1)2階、階段作業有、35~40型液晶テレビ、7700円


回収場所 | 岡山県岡山市北区 |
回収内容 | テレビの回収処分 |
実際の作業料金 | 7,700円 |
お客様のご要望 | テレビの回収処分。希望日:本日対応希望(別日最短)。 |
ケース(2)4階、EV有、38インチ液晶テレビ、9400円


回収場所 | 山口県周南市 |
回収内容 | 液晶テレビの回収 |
実際の作業料金 | 9,400円 |
お客様のご要望 | 液晶テレビの回収依頼。回収日:日時相談可能。 |
ケース(3)2階、階段作業有、65インチ液晶テレビ、15400円


回収場所 | 鳥取県境港市渡町 |
回収内容 | テレビの回収 |
実際の作業料金 | 15,400円 |
お客様のご要望 | テレビの回収。早めの対応希望。 |
まとめ|正しい手順を踏んで安心・安全にテレビを処分しよう

テレビ処分は家電リサイクル法に則った適切な方法を選ぶことで、トラブルを未然に防ぎ、環境保護にも貢献できます。
まずはリサイクル法の対象である点を認識し、リサイクル券の準備や自治体指定の回収業者の情報収集など、必要な手続きを確実に踏んでいきましょう。料金や手間を抑えたい場合は、リサイクルショップへの売却やフリマアプリの活用も選択肢となります。
一方、悪質な不用品回収業者の利用はトラブルにつながりかねません。業者の許可や口コミをしっかりと確認し、安全な回収ルートを選ぶことが大切です。
テレビを処分するときは、NHKの受信契約解約やB-CASカードの取り扱いなど、付随する手続きも忘れずに行いましょう。必要以上の支出や手間を発生させないためにも、正しい情報を集め、安心・安全に処分を進めてください。
テレビの処分も私たち片付け110番にお任せ下さい

片付け110番は、事前の見積もりを提示し、追加料金が発生しないよう努めているため、費用面でも安心です。業界の知識と経験を活かし、大型テレビの搬出から回収まで、一連の工程をスムーズに進めるサービスを提供しています。
また、複数の家電や家具をまとめて処分したい場合にも柔軟に対応可能です。ご自身で搬出が難しい場合や、一度に大量の不用品を処分したいときなど、どんなお悩みでも片付け110番までご連絡ください。
