車のタイヤを交換したあと、「古いタイヤをどうやって捨てればいいのか分からない」と悩む方はとても多いです。普通ゴミでも粗大ごみでもなく、自治体ではそもそも収集していない地域もあり、「とりあえず家の隅に置きっぱなし……」というケースも少なくありません。
ただし、タイヤを放置したり、安易に不法投棄につながるようなルートで手放してしまうと、環境トラブルや思わぬ罰則の対象になることもあります。一方で、正しい捨て方を知っておけば、1本あたり300〜500円前後の負担で安全に処分できたり、状態がよければ売却してプラスにできる可能性もあります。
この記事では、「タイヤ 捨て方」というキーワードで迷っている方に向けて、自治体で回収されない理由から、販売店・カー用品店・産廃業者・不用品回収など主な処分方法と費用相場、安く安全に片付けるコツまでを整理して解説します。最後に、不用品回収のプロを紹介する「片付け110番」の活用方法もご紹介します。
タイヤの捨て方に迷っている方へ:まず知っておきたい基本

タイヤは「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」といった一般的な分別には入らない、少し特殊な廃棄物です。多くの自治体では、タイヤは家庭ゴミとしての収集対象外となっており、「ごみステーションには出さないでください」と明記されています。
そのため、タイヤは次のようなルートで処分するのが一般的です。
- タイヤ販売店・カー用品店・ガソリンスタンド
- 自動車整備工場・ディーラー
- 産廃処理業者・リサイクル業者
- 不用品回収業者
それぞれ料金や手間が違いますが、「どこに持っていけば法律的にも処理的にも安心か」を押さえておけば、ムダな手間やトラブルを避けつつスムーズに処分できます。
タイヤは何ゴミ?自治体で回収されない理由とルール

タイヤを捨てるうえで最初に理解しておきたいのが、「そもそもタイヤは自治体のゴミ収集ルートに乗らないことが多い」という点です。ここを誤解したまま「粗大ごみで出せるだろう」と思い込むと、回収されなかったり、担当部署から注意を受ける原因になります。
多くの自治体がタイヤを「家庭ごみで収集しない」理由
タイヤはゴムだけでなく金属やワイヤーを含み、燃やして処理するのが難しい「適正処理困難物」に分類されることが多い品目です。
- 焼却炉の負担が大きい
- 体積が大きく保管スペースを圧迫する
- 専門的なリサイクルルートが既に確立している
といった理由から、「古タイヤは市では処理できません。販売店やカー用品店に相談してください」と案内する自治体も少なくありません。
自動車・バイク・自転車タイヤで扱いは違う
一口にタイヤと言っても、処分ルールはざっくり分けると次のような傾向があります。
- 自動車タイヤ(乗用車・軽)
→ 多くの自治体で家庭ごみ収集の対象外。販売店や処理業者ルートでの処分が基本。 - バイクタイヤ
→ 自動車タイヤと同様に扱われることが多く、ショップや処理業者に依頼するケースが中心。 - 自転車タイヤ
→ 自転車店で引き取るケースもあれば、自治体の粗大ごみ・金属ごみとしてホイールごと出せる地域もあります。
この記事ではメインで「自動車のタイヤ」を想定しつつ、他のタイヤもあわせて触れていきます。
事業用タイヤは「産業廃棄物」になる
会社の車両や店舗・工場で使っていたタイヤは、「事業系ごみ」として扱われ、法律上は産業廃棄物に分類されます。
- 産業廃棄物として、許可を持つ収集運搬・処分業者に依頼する必要がある
- 無許可業者に渡したり、不法投棄が発覚した場合、排出事業者側も責任を問われる可能性がある
個人で乗っている車のタイヤを自宅から捨てるのとはルールが異なるので、会社で使っていたタイヤをこっそり自宅から捨てるのはNGです。
タイヤを処分する主な方法8選と特徴

タイヤの捨て方は1つではありません。費用・手間・安心感のバランスを見ながら、自分に合った方法を選びましょう。
①タイヤ販売店・カー用品店で処分してもらう
もっともスタンダードなのが、タイヤを購入したショップやカー用品店に処分を依頼する方法です。
- 乗用車タイヤ1本あたり250〜550円程度が目安(店舗・地域差あり)
- 買い替えと同時に依頼すると、その場で古いタイヤを引き取ってもらえる
- 取り外し〜処分までワンストップで完結する
「次のタイヤも同じ店で買う予定」という方は、処分も兼ねて利用するとスムーズです。
②ガソリンスタンドで処分してもらう
フルサービスのガソリンスタンドの中には、タイヤ交換・処分に対応している店舗もあります。
- タイヤ販売店と同じく、1本あたり300〜500円前後が目安
- 給油のついでに相談できる手軽さがメリット
- セルフスタンドなど、タイヤを扱っていない店舗では対応していないこともある
事前に電話で「持ち込みタイヤの処分は可能か」「料金はいくらか」を確認してから行くと安心です。
③整備工場・ディーラーに引き取りを相談する
車検をお願いしている整備工場やディーラーで、タイヤ処分を受けているケースも多くあります。
- 処分費用は販売店と同程度(1本250〜550円程度)が目安
- 車検や点検のタイミングでまとめて依頼しやすい
- メーカー系ディーラーは「新しいタイヤ購入が前提」のこともある
「タイヤだけ処分したい」場合は、事前に電話で条件を確認しておきましょう。
④自治体の粗大ごみ・持ち込みで処分できる場合
一部の自治体では、条件付きでタイヤを粗大ごみ・持ち込みごみとして受け付けている場合もあります。
- 乗用車用タイヤのみ、1世帯あたり本数制限付き
- 1本あたり数百円(例:300〜500円前後)の手数料
- 事前予約制で、指定日・指定場所へ自分で持ち込む必要がある
必ず自治体の公式サイトや分別表で「タイヤ」がどう扱われているかを確認しましょう。
⑤不用品回収業者にまとめて依頼する
「タイヤ以外にも粗大ごみがたくさんある」「自分で運ぶのが難しい」という場合は、不用品回収業者の利用も選択肢です。
- タイヤだけなら1組(4本)5,000〜6,000円前後の相場例
- 家具や家電も含めた軽トラック積み放題で8,000〜15,000円程度、2tトラックで25,000〜39,000円程度の例もある
- 家の中からの運び出し〜積み込みまでお任せできる
費用は自治体ルートより高くなりがちですが、「時間と体力を節約したい」方には現実的な方法です。
⑥タイヤ専門・産廃処理業者に持ち込む(大量・事業用向け)
乗用車用からトラック用まで、タイヤの処理に特化したリサイクル業者も存在します。
- 乗用車タイヤ:330円/本前後、RVタイヤ:440円/本前後などの料金例
- 事業用タイヤや大量処分(数十〜数百本)にも対応しやすい
- 事前に持ち込み予約や積載方法の確認が必要な場合も
事業者・法人でまとまった本数を処分したいときに有力な選択肢です。
⑦フリマアプリ・買取店・リサイクルショップで売却する
まだ溝が十分に残っていて、製造年も新しいタイヤなら「処分」ではなく「売却」という選択肢もあります。
- 状態が良ければ、4本セットで数千〜1万円前後になるケースも
- 店頭買取なら「査定→その場で現金化」が可能
- フリマアプリでは、送料・手数料を差し引いても利益が出ることがある
ただし、出品用の撮影や梱包、発送の手間がかかるため、時間に余裕がある方向けの方法です。
⑧「無料回収」など怪しい業者に注意が必要な理由
街中を巡回するトラックやチラシで「タイヤ無料回収」「格安引き取り」をうたう業者の中には、無許可で廃棄物を集め、不法投棄する悪質なケースも報告されています。
- 結果的に環境汚染や火災リスクの原因になる
- 不法投棄が発覚した際、排出者側も責任を問われる可能性がある
- 法律上、無許可業者への委託は処罰対象になる
「本当に大丈夫な業者か」「必要な許可を持っているか」を、自治体や公式サイトで確認することが大切です。
処分費用はいくらかかる?種類別・方法別の料金目安

ここでは、「結局いくらぐらいかかるの?」という疑問に答えるために、処分方法別の費用感を一覧で整理します。金額はあくまで目安ですが、ざっくりとした相場を知っておくことで、見積もりが高すぎないかどうかチェックしやすくなります。
乗用車タイヤ1本あたりの相場
一般的な乗用車タイヤ(普通車・軽自動車)の処分費用は、次のようなイメージです。
- タイヤ販売店・カー用品店:1本250〜550円前後
- 整備工場・ディーラー:1本300〜500円前後
- タイヤ専門リサイクル業者:1本330円前後の料金表例もあり
地域や店舗によって差があるため、実際には事前の確認が必須です。
SUV・ミニバンなど大径タイヤの相場
タイヤサイズが大きくなると、処分費用も高くなる傾向があります。
- SUV・ミニバンなど大径タイヤ:1本750〜1,200円前後
- RV用タイヤを扱うリサイクル業者では440円/本などの料金表例も
大径タイヤを使っている車は、4本まとめて処分するとそれなりの出費になるため、買い替えと同時に処分してもらうなど、トータルコストで考えるのがおすすめです。
ホイール付きタイヤの脱着費用
ホイール付きタイヤを処分する場合、「タイヤだけ処分してホイールは残したい」かどうかで費用が変わります。
- タイヤ処分+ホイールからの脱着工賃
→ 1本あたり500〜2,000円程度の追加費用例 - ホイールごと処分する場合
→ タイヤ処分費+金属としてのスクラップ価値で相殺されることも
「ホイールは残したいのか」「丸ごと手放したいのか」を、事前に決めてから見積もりを取りましょう。
不用品回収トラック積み放題プランの相場
タイヤだけでなく、家の中の不用品を一気に片付けたい場合、不用品回収業者のトラック積み放題プランが便利です。
| プラン例 | 相場の目安 | 含まれることの一例 |
| 軽トラック積み放題 | 8,000〜15,000円程度 | タイヤ数本+小さめの家電・家具など |
| 2tトラック積み放題 | 25,000〜39,000円程度 | タイヤ複数本+大型家具・家電など |
タイヤだけを回収してもらうと割高になることもあるため、「他にも捨てたいものがあるタイミング」でまとめてお願いすると費用対効果が良くなります。
売れるタイヤならいくらくらいになる?
売却可能なタイヤであれば、処分どころかお金が戻ってくることもあります。
- 店頭買取:状態が良ければ4本セットで数千円
- フリマアプリ:人気サイズ・ブランドなら4本で1万円前後になるケースも
ただし、製造から年数が経っているものや、溝が少ないものは安全性の観点から買取不可になることも多い点に注意しましょう。
捨てる前に確認!まだ使えるタイヤかどうかのチェックポイント

タイヤは「ゴムが残っていればOK」というわけではありません。安全に使用できるかどうかを、いくつかのポイントで確認する必要があります。
残り溝・ひび割れ・製造年の見方
処分を決める前に、次の3つは最低限チェックしておきましょう。
- 残り溝
スリップサインが露出している、または1.6mmを切っていれば即交換レベル。 - ひび割れ・傷
サイドウォール(側面)やトレッド部(接地面)に深いひび割れがある場合、内部のコードが傷んでいる可能性があり危険です。 - 製造年
一般的には、使用状況にもよりますが製造から5〜10年程度で交換推奨とされることが多いです。
これらを見て「少しでも不安がある」なら、無理に使わず処分に回すのが安全です。
スタッドレスタイヤの寿命の目安
スタッドレスタイヤは、ゴムの柔らかさやサイプ(細かい溝)の効きが重要です。
- 使用年数の目安:3〜5年程度
- 溝が十分にあっても、ゴムが硬化すると制動距離が伸びる
「冬道で効かないかも」と感じたスタッドレスタイヤは、シビアに判断して処分するほうが安全です。
安全性に不安があるなら迷わず「処分」へ
タイヤは車の安全性を左右する重要部品です。「まだ使えるかも」「もったいないから」と我慢して使い続けるより、処分して新しいタイヤに替えるほうが、結果的に事故リスクや精神的なストレスを減らせます。
そのうえで、「処分費用をできるだけ抑える」「売れるなら売る」という順番で考えると、判断がしやすくなります。
タイヤを安く・安全に処分するコツ

同じタイヤを処分するにしても、選び方やタイミング次第で費用も手間も大きく変わります。
買い替えと同時に処分してもらう
もっともコスパが良いパターンが、「新しいタイヤへの交換と古いタイヤの処分をセットで依頼する」方法です。
- 交換作業と同時なので、運搬の手間がない
- セット料金で工賃+処分費が割安になるケースも
- その場でタイヤの状態やサイズの相談もできる
「しばらく使わないからとりあえず保管」ではなく、買い替え時に処分まで考えておくとラクです。
複数本・他の不用品とまとめて依頼する
タイヤ4本だけを不用品回収業者に依頼すると割高になりがちですが、他の不用品と一緒に依頼すると1点あたりの単価を抑えやすくなります。
- タイヤ+家具+家電などを軽トラ1台にまとめる
- 「この量なら軽トラ/2tトラックどちらが安いか」を確認する
- 引っ越し・大掃除のタイミングで一気に片付ける
自治体の粗大ごみ出しが何回も必要な量であれば、一度不用品回収の見積もりを取って比べてみる価値があります。
見積もりで必ず確認したい3つのポイント
タイヤ処分の見積もりを出してもらう際は、以下の3点を必ず確認しましょう。
- 1本あたり・1台あたりの単価(オプション込みかどうか)
- 出張料・人件費・追加費用の有無(階段搬出など)
- 許可証の有無・会社情報(産廃収集運搬業など)
これらを曖昧にしたまま依頼すると、作業後に高額請求トラブルにつながる可能性があります。
絶対にNGな捨て方と、不法投棄のリスク

タイヤはかさばるため、「山の中や空き地に置いてくればバレないのでは?」と考える人もいますが、それは明確な犯罪行為です。
山・空き地・河川敷に捨てるとどうなるか
タイヤを山中や河川敷に捨てると、
- 景観の悪化
- 害虫の発生源
- 火災リスクの増加
など、周囲の環境に大きな悪影響を与えます。こうした不法投棄は、自治体や警察が連携して取り締まりを行っており、発覚すると厳しい処罰の対象になります。
無許可業者に渡した時の責任とトラブル
「無料で引き取ります」と言われてタイヤを渡した相手が、無許可で産廃を扱っている業者だった場合、その業者が不法投棄を行うと、排出者側にも責任が及ぶ可能性があります。
- 廃棄物処理法上、排出者は最終処分が終わるまで責任を負う
- 委託先が倒産・不法投棄した場合、排出者も責任を問われることがある
「安さ」だけで業者を決めるのは非常に危険です。
廃棄物処理法の罰則と、後から高額請求される可能性
廃棄物処理法では、不法投棄を行った場合、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(法人は3億円以下)など、非常に重い罰則が定められています。
さらに、不法投棄された廃棄物の撤去費用や原状回復費を、土地所有者や行為者に請求されるケースもあります。安易な判断が、結果として高額な出費や社会的な信用失墜につながりかねません。
タイヤの捨て方にお困りの方は片付け110番にお任せ下さい

ここまで読んで、「処分方法は分かったけれど、自分で運ぶのが大変」「タイヤ以外の不用品も一緒に片付けたい」と感じた方も多いと思います。そんなときは、不用品回収のプロを紹介する「片付け110番」を活用するのも一つの方法です。
片付け110番ならタイヤ1本から相談OK
片付け110番は、全国各地の不用品回収のプロと提携し、利用者の状況に合った業者を紹介するサービスです。
- タイヤ1本だけの相談からOK
- 本数が多い場合や、タイヤの保管状況に応じて最適な業者を案内
- お住まいの地域に対応できる業者をまとめて探してもらえる
「どの不用品回収業者に頼めばいいか分からない」という方でも、窓口が一本化されているので安心です。
タイヤ以外の不用品もまとめて回収できる
タイヤの処分だけでなく、
- 古いホイールやカー用品
- ガレージの中の粗大ごみ
- 家具・家電・段ボール類
など、家じゅうの不用品を一気に片付けたいときにも便利です。
一般的な不用品回収サービスでは、
- タイヤ数本+小型家電などで1万円前後
- 軽トラックに積めるだけで1.5〜2.5万円前後
- 2tトラックで6〜8万円程度
といった料金帯の事例があり、片付け110番から紹介される業者でも、同程度の相場帯で提案されることが多いです(地域や物量により変動)。
こんな方は片付け110番への相談がおすすめ
- タイヤの本数が多く、自分で運べそうにない
- タイヤ以外にも粗大ごみ・不用品がたくさんある
- 引っ越しや実家の片付けで、一気に片付けたい
- 仕事や家事が忙しく、処分の手配に時間をかけられない
「タイヤの捨て方が分からない」「手間をかけずに安全に処分したい」と感じたら、選択肢の一つとして片付け110番に相談してみてください。


