アナウンスを流しながら軽トラックってゆっくり近所を回っている不用品回収業者を見かけることがあります。不用品があるお客さんが家から出て、軽トラックを止めてお金を払って不用品回収してもらうという光景を目にしたことがあると思います。
こういった不用品回収業者は「ラッパ隊」と呼ばれていて、「違法性がある業者さん」が多いので注意してください。
そこで今回の記事では、違法かもしれないなのになぜ営業ができるのか?という素朴な疑問から、違法業者の特徴、もし違法業者に遭遇した時の対処法まですべて紹介します。
うっかり違法業者に回収を依頼して、あなたも警察の事情聴取に巻き込まれないようになります。ぜひ最後までお読みください。
1 ラッパ隊に依頼前にチェック!知っておくべき法律の数々
有料で不用品を回収して、売買は処分は余所に任せるとしても、やはり知っておいて守らねばならない法律があります。
(1)廃棄物処理法
この法律によって一般家庭から排出される一般廃棄物と、企業や法人から排出される産業廃棄物とを区別しています。
一般廃棄物と産業廃棄物は処分の方法が違い、一般廃棄物を産業廃棄物として処分することや、逆に産業廃棄物を一般廃棄物として処分することを禁じています。
また、不法投棄についてもこの法律で罰則が定められています。
法人が一般廃棄物を不法投棄した場合の罰金は1億円以下とされています。(出典:経済・ビジネス用語辞典)
(2)拡声器に関する規制条例
拡声器の使用に関する条例が定められています。
都道府県ごとによって微妙に名称が違ったり、拡声器の使用の規制の内容も違うのですが、主に定められた音量以上の大音量で使わないですとか、学校や図書館の周りでは音量を小さくするなどといったことが盛り込まれています。
また、拡声器に関する規制が無い都道府県もあるので、ところによってはうるさい軽トラックの不用品回収業者がいても処罰ができないということもあり得ますので、注意が必要です。
2 なぜ違法な業者や無許可の業者がはびこっているのか?
確かに、電話で営業をかけてきたり町中を徘徊している軽トラックの不用品回収業者と、自治体の廃品回収で来る業者は違います。
しかし、営業をかけてきたり町中を徘徊したりしている不用品回収業者が、必ずしも違法なことをしているというわけではありません。
無料回収であれば違法にならない
町中を走っている軽トラック業者の多くは、アナウンスでこう言っています。
「古くなりましたテレビ・ラジオ・オーディオ機器・冷蔵庫・洗濯機など、何でも回収させていただきます!」
「無料」や「ゴミ」や「廃棄物」などのキーワードが出てこないのがポイントです。
一般廃棄物収集運搬許可が無い場合は、不用品(=まだ使えるという物)を、無料ではなく金銭の授受をすることによって回収しなければなりません。
こうすれば、一般廃棄物収集運搬許可がなくても一般家庭から不用品が回収できるのです。
そして回収した不用品は、古物商の許可があれば転売ができますし、古物商の許可を持っているリサイクルショップなどで売ればいいのです。
家電や電子機器などなら、分解してパーツごとに売ったり、レアメタルを収集している業者に売ることもできます。
売れない・使い手がいないような正にゴミに関しては、一般廃棄物収集運搬許可を持っている業者に頼めば、正当に処理してくれます。
このようにすれば、例え一般廃棄物収集運搬許可や古物商の許可がなくても不用品回収はできるのです。
アナウンスの音量が条例違反
例えば軽トラックから流れるアナウンスの音量は、自治体の法令や条例で定められている場合があります。
その音量以上のアナウンスを流していれば、これはアウトです。
不用品回収時、金銭を要求してくる
ぼったくりと言ってもいいような回収費用を請求してくる業者もいれば、「無料で回収する」とアナウンスしているのに、いざ不用品をトラックに積んだら処分費用がかかるからと金銭を要求してくる業者もいます。
こういった業者はトラブルの元となりますので、注意しておきましょう。
3 こんな業者は怪しいぞ!違法業者の特徴
無料もしくは格安で不用品を回収
「無料で引き取ります」や「どこよりも安く回収します」とうたってくる業者は怪しいです。
こういった業者は、無料で引き取るということで不用品を渡したら、「これは売れなくて処分しないといけないから◯◯円の処分料を払え」と言ってくるかもしれません。
また、見積もりに来た時に渡された見積もり額よりも、遥かに高額な回収処分料を回収の時に伝えられたという事案もあります。
やたらとアナウンスの音量が大きい
家や学校や職場の周りを、大音量のアナウンスを流しながら軽トラックがゆっくり走っていたら、イライラしますよね?
大音量でアナウンスを流している不用品回収業者がいたら、ひょっとしたら拡声器に関わる規制条例に抵触している可能性があります。
しかし、まず気をつけてほしいのがあなたがいるその都道府県に拡声器に関わる規制条例が存在しない場合のありますので、そういった条例があるかどうか確認をしなければなりません。
4 違法だと思う業者に依頼してしまった時の対処法
(1)金銭トラブルの場合
まず、不用品回収での金銭トラブルに遭ってしまった場合は、お近くの警察署や消費生活センターや国民生活センターに相談しましょう。
また、今まさにトラブルの真っ最中という場合は、やりにくいかとは思いますが、なんとか隙を作って警察に通報しましょう。
(2)アナウンスが近所迷惑と感じた場合
拡声器のアナウンスが大きすぎると感じたら、警察に通報しましょう。
その時、アナウンスを流しているトラックのナンバープレートを控えることができれば完璧です。
メモを取る場合は、しっかりと車のナンバープレートの番号を覚えて、トラックの運転手に気づかれないようにメモをしましょう。
また、大概の業者は携帯電話で写真を撮る素振りを見せたら、逃げていくことでしょう。
まとめ
不用品回収や廃品回収という業種は、法令整備が完全に整っておらず、やりたい放題している業者も少なくありません。
知り合いの不用品回収会社の社長さんが言っていましたが、不法投棄の罰則が重くなる大変リスキーになったため、不法投棄をしている業者はかなり減ったとのことです。
しかし、法律や条例の「すき間」をついて小さな悪いことをしている不用品回収業者もいるので、依然注意は必要だと感じます。
特に回収処分の費用に関するトラブルは面倒なので、不用品回収を依頼する時は「無料」や「格安」を謳っている業者は避け、なるべく複数社の不用品回収業者に相見積もりをして、適正な価格がわかるようにしましょう。
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