「部屋が散らかっていて、頻繁に物が見つからなくて探す…」
「物が多すぎて、どこに何があるのかわからなくなってしまう…」
「整理整頓したいけど、めんどくさくて…」
そのようなお部屋の悩みを抱えている方、一度「物の定位置」を決めてみてはいかがでしょうか?
いったん物の定位置を決めて「コレはここにしか置かない!」と決めてしまうと、その後物が無くなって探すようなことが格段に減ります。
「でも…どうやって『物の定位置』を決めれば良いの?」
こう思われるかもしれません。
そんな場合は、「動線」を意識してみましょう。
動線とは人が通る道、つまりあなたやあなたの家族が家や部屋の中のどの部分を通って普段生活しているかということです。
動線を意識して物の定位置を決めれば、あなたの部屋で物が無くなるということは減るでしょう。
今回は、なぜ動線を意識すれば部屋がキレイになるかということや、動線を有効に活用した例や、具体的にどうやって動線を考えて物の定位置を決めるのかということについて、紹介していきます。
なぜ動線を考えるとキレイな部屋になるのか?
動線動線と何度も出てきましたが、結局「動線って何なのさ?」と思われているかもしれません。
まず、動線という言葉の意味について知っておきましょう。
動線とは、建物の内外や街で、人や物が移動する方向・頻度などを示す線。
居住性・機能性を判定する一指標。
引用:広辞苑
ということです。
ちなみに動線を英語で言うと“The line of flow”、つまり人や物の「流れ」を線にしたことなんです。
ではなぜ動線を意識して物の定位置を決めると部屋がキレイになるかというと、部屋の中のよく通る場所や通る目的を考え、それに沿った物を配すると良いということです。
例えば、家族のみんなが会社や学校から帰ってきて、カバンや上着の所定の収納場所が2階であるにも関わらず1階にカバンや上着が溜まって困るという事態であれば、1階に上着かけやカバンかけを置くようにすれば良いということです。
でないと、外から帰って来たら即2階に行って、上着と鞄をクローゼット等の所定の場所にしまい、それから1Fのリビングに下りてくるというとても面倒なことをしないと、1階にカバンや上着が溜まるという問題は解決しないからです。
このように動線を意識することで、今とは異なる物の配置にはなりますが、今よりも格段に物は散らからず無くならない空間ができるはずです。
マーケティングにも使われる「動線」
動線はマーケティングでも威力を発揮します。
例えばスーパーや百貨店において、お客様の動きの流れを分析し、お客様がよく通る場所に目玉商品や利益商品の売場を配置したり、POPや什器の設置場所などを置くことで、効果的に売上を上げることに役立っています。
こういったことを「動線調査」というのですが、施設の中での人の行動やルートを図面上に記入して、現状を把握するための調査手法です。
通常はマーケティングリサーチを行う際に、小売店やレジャー施設などにおいて、入り口からのお客さまの行動やルートの傾向を把握するために使われます。
また街づくりの観点でも、人の流れを分析し、人が多く通る場所に商店や店舗を配し、あまり通らない静かなところに学校や図書館を作るということにも役立っています。
お店や街でも威力を発揮する動線を家や部屋の中に導入すれば、今よりも機能的な部屋になるはずです。
動線を考えて物の配置を決める方法
さて、それでは具体的に動線を考えて物をどうやって配置していくかを紹介していきます。
いらない物は捨てる
散らからなくて物が無くならない部屋を目指すのですが、やはり物の絶対量が減った方が散らかりづらいですし、物も無くなりにくいです。
なので、まずは部屋の中や家の中のいらない物を捨てましょう。
物の捨て方については、「片付け上手で収納上手になるための、物の捨て方の極意』」や「捨てるだけで効果を実感?風水に基づいたガラクタ処分術」のやり方を参考にしてみてください。
これまで物が捨てられなかったあなたも、きっといらない物を捨てられるようになるはずです。
部屋の間取り図を書く
いらない物を捨てただけでも、かなり部屋の中はスッキリしたのではないでしょうか?
しかし安心するのはまだ早いです。
今のままでは、捨てずに残したいる物が散らかってしまうでしょう。
いらない物が捨てられた次は、住んでいる部屋や家の間取り図を、大まかで良いので描いてみましょう。
今現状のタンスや棚などの家具の位置を描き込んでみましょう。
普段の自分の部屋での行動を書き込んでみる
間取り図が描けたら、あなたやあなたの家族が普段家や部屋の中をどのように動いているかチェックして、それを間取り図に描き込んでみましょう。
外から帰ってきてまずどこへ行くか、次に何をするか、持っている物はどうしているかということを観察したり思い出したりして、人の家や部屋の中での動きを間取り図に描き込みましょう。
そうすると、自分や家族が家の中で普段どういった動きをしているかが、視覚的に認識できるようになります。
行動を客観的に見てみる
人の動きを視覚的に認識することで、自分や家族の行動を客観的に見ることができます。
カバンはどこに置いているか、上着はどこに置いているか、筆記用具はどこで使っているか、本はどこで読んでいるかといったようなことが、主観的ではなく客観的にわかるようになるはずです。
そうすると、必然的に物の置くべき位置が見えてきます。
収納方法を考える
物の置くべき位置かわかれば、自分の動きと使う物と収納する場所への流れがわかってきます。
動線上に、使った物を自然の流れに合わせて置けるように設定してみてください。
自然な動作に収納を置くことで「物の定位置」を決めることができれば、散らかることなく物が無くなることもなくなるでしょう。
ポイントは、使う頻度が多い物を出しっ放しにせずに必ずしまう収納にすると、外から見てゴチャゴチャして見えません。
よく使う物は引き出し等の手前に配置し、使う時に取り出して、使った後は必ず収納しましょう。
そして、あまり使わない物は引き出しの奥の方に収納しましょう。
奥の方に収納して全く使わないようであれば、半年くらいしてからゴソッと捨ててしまっても構わないでしょう。
また、例えばカバンや上着は1階に置いてしまいたいけど、お客さんが来た時にそれらが見えるのはあまり宜しくないと感じる人がいるかもしれません。
その場合、カバンや上着を完全に収納できるカラーボックスや、カーテンが掛けられるような物掛けがあると良いということです。
または、カバンはフタのある大きなバケツやかごに入れて、来客時にはフタをするというのも、良いでしょう。
まとめ
自分や家族の動線に沿って物を置いたり収納を配置したりすると、物が散らからなくなったり失くし物や忘れ物をしなくなったりするだけではなく、片付けや生活そのものの時間短縮にもなります。
例えば、朝起きてから玄関で靴を履いて仕事に行くまでの動線の間に、ワイシャツやスーツやカバンが配されている場合と、全然関係の無い場所にしまってあるそれらの物を探しに行くのとでは、どちらが時間が短縮されるでしょうか?
僕も以前は、外出する時に持って出る物のひとつひとつが別々の場所に置かれていて、それらを全部持たないと外出できませんでした。
しかしそれでは、財布など何かを持って出ることを忘れたり、家の鍵を置いてある場所に家の鍵がなかったりして、探して時間がなくなったということが、何回もありました。
しかし、自分が玄関に行くまでの動線上に、外出する時に必要な物を全て配置したら、失くし物や忘れ物をすることがなくなりました。
用意するまでの時間が圧倒的に短くなり、かつ「無くした物を探す」という余計な時間もなくなりました。
「アレがない!コレがない!もうウンザリ…」
という生活は、動線を意識した片付けや収納で、おさらばしましょう。
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