引っ越しや車への乗り換え、故障や事故…様々な理由からバイクを処分することになったとき、「どうやって処分すればいい?」と悩まれるのはあなただけではありません。
買った時には軽く廃車の際の説明を受けますが、長い年月乗るわけですから、「すっかり忘れてしまっている」なんて人の方がほとんどです。
そこで今回は初めて処分する人、遺品整理などで思いがけず処分することになった人、誰でもスムーズにバイクを捨てられるようわかりやすく方法をお伝えします。
壊れたバイクから動かないバイク、まだ乗れるので捨てるにはもったいないバイクでも、買い取り・無料・回収業者から「お得に捨てられる」方法を知って実践できるようになりますよ。
あなたに一番あった方法で、お得にバイクを処分してしまいましょう!
1 バイク処分の全体像=廃車手続き+車体処分+保険解約手続きと返戻金申請
バイクの処分には、大きくわけて『廃車手続き』『車体処分』『保険解約と返戻金申請』の3つのことを行う必要があり、どれか1つ欠けてもバイクの処分は完結しません。
乗り始めに必ずみんな税申告・保険加入をしており、車体を捨てても自動で手続き・解約されないため、廃車手続き・自賠責保険の解約を自発的に行わないといつまでもお金を払わないといけないからです。
2 種類別│廃車手続き方法
バイクの廃車手続きは、排気量ごとに『原付・軽二輪・小型二輪』の3つ種類でそれぞれ異なります。
道路交通法と道路運送車両法によって、バイクには明確に区分が定められており、廃車手続きもその3つの区分に沿って行う必要があるからです。
2-1 廃車手続きは大きくわけて「一時抹消登録」「永久抹消登録」の2種類
廃車手続きはナンバープレートの返納を意味しますが、実は「一時抹消登録」「永久抹消登録」と手続きの種類が2つあり、どういう目的でバイクを処分するかによって、正しい種類を選択する必要があります。
「売りたい・譲渡したい」時には、『一時的に使用しない時に行う一時抹消登録』を、「バイクはすでに解体済み・今後一生公道を走ることはない」時には『二度と使用しない時に行う永久抹消登録』の手続きをしなければいけません。
(1)原付(~125cc)の廃車手続き
バイクの中でも『原付』は、「排気量125cc以下」のものを指し、手続きはすべて『原付のナンバー登録を行った市区町村役所』で完結するため、簡単・即日で廃車手続きを終えられます。
自分で廃車手続きを行う場合の「準備物」
絶対に必要なものは、次の4つです。
- 印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
- ナンバープレート
- 本人確認ができるもの(免許証や保険証など)
- 標識交付証明書(ナンバー取得の際に受け取った書類)
市外・県外ナンバーの原付を、登録外の市区町村役所で手続きしたい場合は、まず電話で市区町村役所に確認しましょう。
「市外(県外)ナンバーの原付の廃車をしたいのですが、窓口で対応はしていますか?」と聞いた結果よって、さらに次のものを用意しましょう。
市外県外ナンバー│窓口で手続きする場合の「準備物」
窓口対応可能な場合は、絶対に必要な4つのものに加えて次のものを用意しましょう。
- 居住証明書
居住証明書とは具体的には、『住民票』や『最新~3ヵ月以内の公共料金(ガスや水道など)の請求書】を指します。
市外県外ナンバー│郵送で手続きする場合の「準備物」
窓口対応できないと言われた場合は、郵送で手続き可能ですので、次の5つのものを準備しましょう。
- ナンバープレート
- 標識交付証明書(ナンバー取得の際に受け取った書類)
- 本人確認ができるもののコピー(免許証のコピーなど)
- 軽自動車税廃車申告兼標識返納書
※原付の登録を行った各自治体HPでダウンロードできます。 - 返信用封筒(切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済)
※廃車受付証明書の返送に使用されます。
代理人で廃車手続きを行う場合の「準備物」
代理人が手続きする場合に絶対に必要なものは、次の6~7つです。
- ナンバープレート
- 標識交付証明書(ナンバー取得の際に受け取った書類)
- 委任状(申請者当人の押印必須)
- 代理人の公的身分証明書(免許証や保険証など)
- 申請者当人の身分証明書のコピー(免許証や保険証など)
- 代理人の印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
- (市区町村役所に電話で確認したて必要と言われた場合)申請者当人の印鑑
委任状の用意の仕方
代理人で手続きする場合は必ず、「申請者当人の押印」のある委任状が必要です。
委任状は、テンプレートをダウンロードして、上記の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
ナンバープレートや標識交付証明書を紛失した時の対処法
ナンバープレートや標識交付証明書を紛失している場合は、届け出や再発行が必要になりますが、手続きがすべて市区町村役所で可能です。
「窓口で手続きするのか・郵送で手続きするのか」で、若干対処法が異なりますのでそれぞれ説明します。
ナンバープレートを紛失した場合
ナンバープレートを紛失している場合は、市区町村役所に返納できない代わりに、『弁償金』を支払わなければいけません。
【窓口で手続きする場合】
廃車手続きの際に窓口職員に「ナンバープレートを無くしてしまいました」と伝えましょう。
書類提出の最後に、『約300円を現金で支払い』するよう求められますので、弁償金をその場で払って返納の代わりとなります。
※5つの自治体から平均を算出したところ弁償金額は300円前後が相場です。
【郵送で廃車手続きする場合】
バイクを登録している市区町村役所に事前に電話して、「ナンバープレートをなくしてしまいました。廃車手続きにあたって、弁償金はいくらでしょうか?」と聞きましょう。
約300円の弁償金額を伝えられますので、郵便局の窓口に向かい、『郵便小為替(ゆうびんこがわせ)』で弁償金分を購入します。
その他の書類と一緒に同封して郵送すれば、ナンバープレート返納の代わりとなります。
標識交付証明書を紛失した場合
標識交付証明書を紛失している場合は、バイクを登録している市区町村役所で再発行してもらう必要があります。
- 本人確認ができるものの(免許証や保険証など)
- 印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
手順は次の3ステップで、費用は一切かかりません。
- 窓口へ行き、「標識交付証明書を紛失したので再発行をお願いします」と伝えます。
- その場で渡された書類に、窓口職員の指示のもと押印し、本人確認ができるものを提出します。
- (市区町村役所の混み合い具合によるが)10分ほど待てば再発行したものを渡してもらえます。
手元に標識交付証明書がなければ廃車手続き書類を郵送できませんので、まずは「郵送で標識交付証明書を再発行し自分の元まで返送してもらう」手続きを行います。
- 便箋などに
(1)標識交付証明書が必要な理由
(2)標識番号(ナンバープレートの番号)
(3)バイク所有者当人の現住所
(4)氏名
(5)押印
を記入する - 返信用封筒(切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済)
- 本人確認ができるもののコピー(免許証や保険証など)
自治体によっては、標識交付証明書の再発行に『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』の提出が求められることがあります。
その場合は原付を登録している自治体のHPからダウンロードするか、電話で入手方法を確認し、『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』を入手して記入・押印しましょう。
『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』の記入は、次の画像を参考にして下さい。
画像引用元:茅ヶ崎市HPより
手順は次の3ステップです。
- バイクを登録した市区町村役所に電話し、「標識交付証明書を紛失したのですが、県外に住んでいるので郵送で再発行したいと思っています。書類郵送先の住所・宛先を教えてください」と伝えます。
電話口で聞いた、「再発行用書類の郵送窓口の住所・宛名」をメモなどに控えます。 - 準備した便箋・返信用封筒・本人確認ができるもののコピー(必要に応じて軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書)を、手順1で聞いた住所へ郵送します。
- 1週間~2週間ほどで、手元に再発行された標識交付証明書が届きます。
【窓口・郵送】廃車手続きの全手順
窓口で行う場合と郵送で行う場合とで、かかる時間と手順が異なりますので、それぞれわかりやすく説明します。
窓口で行う場合
窓口で行う場合は、市区町村役所の混み具合にもよりますが、1時間もかからず廃車手続きが完了します。
- 準備物が揃ったらすべてを『原付を登録した(ナンバープレートに記載の)市区町村役所』に持参し、窓口で「原付の廃車手続きをしたい」と伝えます。
- 窓口で廃車申告書をもらい、必要事項を記入して準備した書類・ナンバープレートと一緒に提出します。
記入例は以下の画像の通りです。画像引用:平塚市HPより(http://urx.red/Pcgz)
- 10分程度の待ち時間の後に呼び出しがありますので、それに従って窓口で『廃車証明書』をもらい、終了となります。
郵送で行う場合
郵送で行う場合は、書類を市区町村役所に発送してから「廃車受付証明書」が返送されてくるまでに、お住いの場所から市区町村役所までの距離にもよりますが、2週間前後でかかります。
「廃車受付証明書」が手元に届いた段階で、廃車手続きが完了となります。
- 準備した以下のものを、すべて1つに同封してバイクを登録した市区町村役所に郵送します。
・ナンバープレート
・標識交付証明書(ナンバー取得の際に受け取った書類)
・本人確認ができるもののコピー(免許証のコピーなど)
・返信用封筒(切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済)
※廃車受付証明書の返送に使用されます。
・(必要に応じて)軽自動車税廃車申告兼標識返納書
※原付の登録を行った各自治体HPでダウンロードできます。
・(必要に応じて)弁償金額分の郵便小為替 - 1週間~2週間前後で、市区町村役所から「廃車受付証明書」が届き、終了となります。
(2)軽二輪(126cc~250cc)の廃車手続き
軽二輪の廃車手続きは、一時抹消登録・永久抹消登録と2種類あり、書類が揃っているか紛失物があるかによっては、少し手続きに時間がかかります。
一時抹消登録・永久抹消登録どちらの場合も手続き先は、バイクのナンバーを登録した管轄(かんかつ)の『陸運支局』で全て行います。
準備物
準備する物は、大きくわけて「一時抹消登録を行う場合」「永久抹消登録を行う場合」の2つで異なります。
さらに「市外県外ナンバーの廃車を行う場合」「代理人が行う場合」「ナンバープレートを紛失した場合」「軽自動車届出済証を紛失した場合」には、準備物が若干増えます。
一時抹消登録を行う場合
一時抹消登録を行う場合に必要な物は次の5つです。
- ナンバープレート
- 軽自動車届出済証(ナンバー取得の際に受け取った書類)
- 印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
- 本人確認ができるもの(免許証や保険証など)
- お金600円前後(手数料500円+用紙代約100円)
代理人が行う場合
代理人が一時抹消登録を行う場合は、絶対に必要なものに加えて次の3つをさらに用意しましょう。
- 申請依頼書(委任状と同じ役割をするもの)
- 代理人の公的身分証明書(免許証や保険証など)
- 代理人の印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
申請依頼書は、テンプレートをダウンロードして、次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
永久抹消登録を行う場合
永久抹消登録を行う場合に必要な物は次の5つです。
- ナンバープレート
- 軽自動車届出済証(ナンバー取得の際に受け取った書類)
- 使用済自動車引取証明書(解体業者で解体してもらった後に受け取った書類)
- 印鑑(認引はOK、シャチハタはNG)
- 本人確認ができるもの(免許証や保険証など)
永久抹消登録の場合は、手続きに費用は発生しません。
代理人が行う場合
代理人が永久抹消登録を行う場合は、絶対に必要なものに加えて次の3つをさらに用意しましょう。
- 「解体返納」の申請依頼書(委任状と同じ役割をするもの)
- 代理人の公的身分証明書(免許証や保険証など)
- 代理人の印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
申請依頼書は、一時抹消登録用のものとは違いますので注意し、テンプレートをダウンロードして次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
一時抹消・永久抹消共通│市外県外ナンバーの廃車を行う場合
市外・県外ナンバーの廃車を行う場合は、絶対に必要なものに加えて次の2つをさらに用意しましょう。
- 居住証明書(住民票や最新~3ヵ月以内の公共料金請求書など)
- 事前の電話で確認し必要と言われた場合は「実印」と「印鑑証明書」
市外・県外ナンバーの廃車は、お住いの陸運支局に事前に電話で確認し、OKと言われれば管轄の違う陸運支局でも廃車可能です。
陸運支局ごとに対応状況は異なるため、「市外ナンバーの軽二輪バイクなんですが、窓口で廃車手続き可能でしょうか?実印や印鑑証明は必要ですか?」と必ず確認しましょう。
ただし「ナンバープレートや軽自動車届出済証を紛失していない」ことが前提であり、いずれかを紛失している場合は、バイクのナンバー登録を行った陸運支局で再発行したあとでしか対応してもらえません。
一時抹消・永久抹消共通│ナンバープレートを紛失した場合
ナンバープレートを紛失している場合は、「必ず事前に警察に紛失の届出」を行い『受理番号』をメモなどに控えてから、絶対に必要なものに加えて次の3つのものを用意しましょう。
- 理由書(紛失の理由をあらかじめ書いておき提出する)
- 警察に届出した時に受け取った書類の「受理番号」の控え
- 届出の手数料(=弁償金)700円前後
理由書は、テンプレートをダウンロードして、次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
窓口で「ナンバープレートを紛失しているので、理由書を持ってきました」と伝えれば、廃車手続きの流れで一緒に紛失届の処理も行ってもらえます。
一時抹消・永久抹消共通│軽自動車届出済証を紛失した場合
軽自動車届出済証を紛失している場合は、絶対に必要なものに加えて次の3つのものを用意しましょう。
- 理由書(紛失の理由をあらかじめ書いておき提出する)
- 手数料約100円
- 居住を証明する書類(住民票や公共料金の最新~3ヵ月以内の請求書)
理由書は、テンプレートをダウンロードして、次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
窓口で「軽自動車届出済証を紛失しているので、理由書を持ってきました」と伝えれば、『軽自動車届出済証再交付申請書・軽自動車届出済証紛失届』という2枚の書類をもらえますので、廃車手続きの流れで一緒に処理を行ってもらえます。
一時抹消登録4ステップ
- 必要な物を持って、自分のバイクのナンバープレートの市区町村を管轄する陸運支局に行き、窓口で「一時抹消登録での廃車手続きをしたい」と伝えます。
- 窓口で渡された書類(軽自動車届出済証返納証明書・軽自動車届出済証返納確認書など)を指示に従って記入し、持参した書類一式と一緒に窓口で持って行きます。
窓口スタッフの指示に従って押印していきます。 - 手数料を支払い(600円前後)、ナンバープレートを返します。
- 別の窓口に書類の提出をするよう指示されるので、その窓口へ書類を持っていき、提出すれば廃車手続き(一時抹消登録)完了となります。
永久抹消登録4ステップ
- 必要な物を持って、自分のバイクのナンバープレートの市区町村を管轄する陸運支局に行き、窓口で「永久抹消登録での廃車手続きをしたい」と伝えます。
- 窓口で渡された書類(軽自動車届出済証返納証明書・軽自動車届出済証返納確認書など)を指示に従って記入・押印します。
- 持参した「使用済自動車引取証明書」のリサイクル券Bの項目を見て、永久抹消登録用の「軽自動車届出済証返納届出書」に「移動報告番号」などを記入します。
- 窓口でナンバープレートを返し、指示された別の窓口に書類の提出をすれば廃車手続き(永久抹消登録)完了となります。永久抹消登録に費用はかかりません。
ちなみにまだ解体していない状態でも永久抹消登録はできますが、後日解体したことを届け出る必要があり手間が倍になるため、先に解体してから永久抹消登録することをオススメします。
(3)小型二輪(251cc~)の廃車手続き
小型二輪の廃車手続きは、一時抹消登録・永久抹消登録と2種類あり、軽二輪同様に書類が揃っているか紛失物があるかによっては、少し手続きに時間がかかります。
一時抹消登録・永久抹消登録どちらの場合も手続き先は、バイクのナンバーを登録した管轄(かんかつ)の『陸運支局』で全て行います。
準備物
準備する物は、大きくわけて「一時抹消登録を行う場合」「永久抹消登録を行う場合」の2つで異なります。
さらに「市外県外ナンバーの廃車を行う場合」「代理人が行う場合」「ナンバープレートを紛失した場合」「車検証を紛失した場合」には、準備物が若干増えます。
一時抹消登録を行う場合
一時抹消登録を行う場合に必要なものは、次の6つです。
- 車検証(原本)
- ナンバープレート
- 軽自動車税申告書(軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書)
※市町村のホームページからダウンロード可能。 - 印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
- お金450円前後(検査登録印紙代350円+用紙代100円前後)
- 本人確認ができるものの(免許証や保険証など)
『軽自動車税申告書』の記入は、次の画像を参考にして下さい。
画像引用元:茅ヶ崎市HPより
永久抹消登録を行う場合
永久抹消登録を行う場合に準備する物は次の5つです。
- 車検証(原本)
- ナンバープレート
- 軽自動車税申告書(軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書)
※市町村のホームページからダウンロード可能。 - 印鑑(認引はOK、シャチハタはNG)
- 本人確認ができるもの(免許証や保険証など)
永久抹消登録の場合は、手続きに費用は発生しません。
『軽自動車税申告書』の記入は、次の画像を参考にして下さい。
画像引用元:茅ヶ崎市HPより
一時抹消・永久抹消共通│代理人が行う場合
代理人が一時抹消登録を行う場合は、絶対に必要なものに加えて次の3つをさらに用意しましょう。
- 委任状
- 代理人の公的身分証明書(免許証や保険証など)
- 代理人の印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
委任状の用意の仕方
代理人で手続きする場合は必ず、「申請者当人の押印」のある委任状が必要ですので、テンプレートをダウンロードして、上記の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
一時抹消・永久抹消共通│市外県外ナンバーの廃車を行う場合
市外・県外ナンバーの廃車を行う場合は、必須で必要なものに加えて次の2つをさらに用意しましょう。
- 居住証明書(住民票や最新~3ヵ月以内の公共料金請求書など)
- 事前の電話で確認し必要と言われた場合は「実印」と「印鑑証明書」
市外・県外ナンバーの廃車は、お住いの陸運支局に事前に電話で確認し、OKと言われれば管轄の違う陸運支局でも廃車可能です。
陸運支局ごとに対応状況は異なるため、「市外ナンバーの小型二輪バイクなんですが、窓口で廃車手続き可能でしょうか?実印や印鑑証明は必要ですか?」と必ず確認しましょう。
ただし「ナンバープレートや車検証を紛失していない」ことが前提であり、いずれかを紛失している場合は、バイクのナンバー登録を行った陸運支局で再発行したあとでしか対応してもらえません。
一時抹消・永久抹消共通│ナンバープレートを紛失した場合
ナンバープレートを紛失している場合は、「必ず事前に警察に紛失の届出」を行い『受理番号』をメモなどに控えてから、必須で必要なものに加えて次の3つのものを用意しましょう。
- 理由書(紛失の理由をあらかじめ書いておき提出する)
- 警察に届出した時に受け取った書類の「受理番号」の控え
- 届出の手数料(=弁償金)700円前後
理由書は、テンプレートをダウンロードして、次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
窓口で「ナンバープレートを紛失しているので、理由書を持ってきました」と伝えれば、廃車手続きの流れで一緒に紛失届の処理も行ってもらえます。
一時抹消・永久抹消共通│車検証を紛失した場合
車検証を紛失している場合は、必須で必要なものに加えて次の4つのものを用意しましょう。
- 理由書
- 印鑑(認印はOK、シャチハタはNG)
- 身分証明書(免許証や保険証など)
- お金400円前後(再交付手数料300円+用紙代100円前後)
理由書は、テンプレートをダウンロードして、次の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからダウンロードしてください。
- 窓口で「車検証を紛失しているので、理由書を持ってきました。再発行の手続きをお願いします」と伝え、『自動車検査証再交付申請書・手数料納付書』の2枚の書類をもらいます。
- 続いて窓口で、再交付手数料300円分の収入印紙代と用紙代100円前後を支払います。
- 購入した用紙に必要となる情報を記入します。
記入する時は、運輸支局ごとに参考例が置いてありますので、それを見ながら書きます。 - 窓口に書類を全て提出して、「車検証の再発行」手続きを待ちます。混み具合にもよりますが、3分程で再発行された車検証が渡され、再発行終了となります。
一時抹消登録5ステップ
- 必要な物を持って、自分のバイクのナンバープレートの市区町村を管轄する陸運支局に行き、陸運支局で廃車手続きに必要な書類(申請書(OCRシート3号の2)・手数料納付書)を用紙販売所で入手します。
※検査登録印紙代350円と用紙代100円前後をここで支払います。 - 窓口へナンバープレートを持って行って返納し、手数料納付書の返納確認欄に押印してもらいます。
- 「申請書(OCRシート3号の2)」「手数料納付書」を陸運支局に置いてある見本を参考にしながら記入し、終わったら窓口へ提出します。
- 手続きが完了すると、窓口で「自動車検査返納証明書」を受け取ります。
※自動車検査返納証明書…一時抹消登録後に再びバイクに乗る際、登録に必要な書類です。 - 陸運支局内にある、『自動車税事務所』に行って、「自動車税申告書」を提出し、次の年からの軽自動車税を払わなくていいように、ストップの手続きを行います。手続きが完了したら、廃車手続き(一時抹消登録)完了となります。
永久抹消登録5ステップ
- 必要な物を持って、自分のバイクのナンバープレートの市区町村を管轄する陸運支局に行き、陸運支局で廃車手続きに必要な書類(申請書(OCRシート3号の2)・手数料納付書)を用紙販売所で入手します。
※永久抹消登録では費用は発生しません。 - 窓口へナンバープレートを持って行って返納し、手数料納付書の返納確認欄に押印してもらいます。
- 「申請書(OCRシート3号の2)」「手数料納付書」を陸運支局に置いてある見本を参考にしながら記入し、終わったら窓口へ提出します。
- 手続きが完了すると、窓口で「自動車検査返納証明書」を受け取ります。
※永久抹消登録では、返納証明書をもらっても、二度と公道を走れない手続きをするので、再登録はできません。
(ここが永久抹消登録との大きな違いです) - 陸運支局内にある、『自動車税事務所』に行って、「自動車税申告書」を提出し、次の年からの軽自動車税を払わなくていいように手続きを行います。
手続きが完了したら、廃車手続き(永久抹消登録)完了となります。
ちなみにまだ解体していない状態でも永久抹消登録はできますが、後日解体したことを届け出る必要があり手間が倍になるため、先に解体してから永久抹消登録することをオススメします。
3 車体の処分方法3選
より費用を抑えた処分ができる順に『買い取り』『無料処分』『回収業者』の3つの方法がありますが、それぞれメリットデメリットが異なりますので、自分の状況と照らし合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
例えば引っ越しなど処分に期限があり急いでいる時には、「安く」よりも「早く」もしくは「指定日時で」の処分ができる方が、最終的なメリットが大きくなることもあるからです。
(1)買い取り
思わぬ高額査定を得られる可能性もありますので、「処分に期限はない」「売りたい」人は、まず買い取りを検討しましょう。
「その車種なら中古でも欲しい」なんて人や「乗れて安ければ何でもいい」という人、「パーツが欲しいだけだから故障車でもいい」という人がいて、中古でも需要が十分にあるんです。
さらに、買取業者に売ることができた場合は、「無料で廃車手続きの代行を請け負ってもらえる」ことがほとんどですので、自分で面倒な廃車手続きをする必要がなくなり便利です。
需要の高いバイクとは
2019年1月現在で特に需要の高いバイクは次の車種です。
原付 (~125cc) |
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軽二輪 (126cc~250cc) |
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小型二輪 (251cc~) |
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オススメの買い取り先
まず次に紹介する「無料出張査定可能・無料廃車手続き対応・パーツ買取対応」である『バイク買取専門業者3社』に査定に出し、そこで売れなければインターネットサービスを活用しましょう。
【バイク買取専門業者】
【インターネットサービス】
ただし、買い取りのデメリットとして「査定のために時間を作る必要がある」「時間を作っても必ず売れるとは限らない」という点があります。
「自分のバイクは、明らかに古くて買い取れそうもない。処分に急いでいる・さっさと捨てたい」人は、次の方法を試してみてください。
(2)自力処分
「買い取りしてもらえなかった」「少しでも安く捨てたい」人は、自力処分を行うことで『無料・格安』での処分が可能です。
自力処分の方法には、『解体して鉄くずとしてスクラップ工場に持ち込む』方法と、『二輪リサイクルシステムを利用して持ち込む』方法とがあります。1つずつ簡単に説明します。
解体して鉄くずとしてスクラップ工場に持ち込む
「バイクの解体作業に慣れている」「近くにスクラップ工場がある」「自分で持ち込める」人は、自分で解体してスクラップ工場に持ち込むと無料引き取りしてもらえます。
バイクはご自身で「改造・ドレスアップ・カスタム」して、とことんいじってこだわって乗っていたという人も多いでしょうから、「解体するのは朝飯前」という方には非常にオススメです。
デメリットとしては、「必ずしもお住まい近くのスクラップ工場が、個人からの引き受け・解体バイクの無料引き取りをしてくれるとは限らない」点があげられます。
インターネットやタウンページなどでスクラップ工場を探したら「解体前」に電話で対応状況を確認し、もし引き受けしてもらえない場合は、次の方法を試してみてください。
二輪車リサイクルシステムを利用して持ち込む
「バイクを解体していない」「廃車手続きは自分で可能」「1円も処分にお金をかけたくない」「バイクを車で運搬できる」人は、二輪リサイクルシステムを利用した持ち込みがお得です。
「資源の塊であるバイクの廃棄量を減らして、再資源化を促進できる仕組みを作ろう」と立ち上げられたのが二輪リサイクルシステムで、全国に引き取り場所があります。
各都道府県で団体の指定する引取場所まで自己搬入すれば、条件を満たすバイクは『無料引き取り』してもらえます。
- 二輪車リサイクルシステムの考えに賛同した16メーカーの対象車種に該当する
※対象車種は二輪車リサイクルシステムHPより確認可能。 - 廃車手続き(一時抹消登録)を行っており、その完了を確認できる書類がある
- バラバラに解体されておらずバイクとしての形状を保っている
- 自分で指定引取場所まで持ち込みできる
デメリットとして、「団体指定車種以外は対応してくれない」「自己搬入する手段が無い場合は有料になる」「有料の訪問収集を利用するとかなり割高になる」点が挙げられます。
「とにかく急いでいる」「廃車手続きもから助けてほしい」「どうせお金がかかるなら、とことん楽と手間の少なさを追求したい」なら次の方法を試してみてください。
(3)回収業者
「処分を急いでいる」「処分期限までが忙しくて時間が作れない」「ひどい状態のバイクを捨てたい」「廃車手続きも頼みたい」「楽に手間なく捨てたい」人は、回収業者への依頼が1番です。
費用はかかりますが、捨てるもののために貴重な時間を割きたくない人には、『電話1本で指定した日時に業者がやってくる・10分もかからず終了』と、メリットが非常に大きいといえます。
また、バイクの状態を問わず回収してもらえますので、解体済みのものから故障・部品が欠損している場合でも問題なく対応してくれるのは、回収業者唯一で独自の強みといえます。
片付け110番施工事例
バイクの種類 | バイク軽二輪(250cc) |
ご依頼のきっかけ | 盗難にあって骨組みとタイヤだけになってしまった。 廃車手続き済みだが、売ることもできず、処分に困っている。 |
ご請求金額 | 12,960円(税込) |
全国回収業者の処分費用相場は、『廃車手続きなしの場合:10,000円~20,000円前後』『廃車手続き含む場合:15,000円~23,000円前後』です。
バイクの種類別でのより詳細な金額については、『【2019年最新!バイク処分費用】無料・格安で賢く処分する知識』で解説していますので、合わせてご確認ください。
4 保険解約手続きと返戻金申請方法
廃車が終わっても『自動で保険は解約されない』ため、自賠責保険と任意保険は自分で解約手続きを行わなければいけません。
どちらの保険も廃車手続きが終わったら『早めに』行い、解約とあわせて『返戻金(へんれいきん)申請』も申し出て手続きすることで、支払った保険の『未経過分』を受け取ることができます。
返戻金は『解約手続きを行った日から算出される』ため、どんなに廃車手続きを早くしても解約と返戻金申請が遅くなると、戻ってくるお金の量が少なくなってしまいます。
- 『廃車証明書』『自賠責保険証書』『印鑑(実印のみ)』『本人確認書類(免許証や保険証など)』『返戻金の振込先希望口座の番号などわかるもの』の5つを準備する。
※車検登録が不要なバイク・原付の場合はステッカー(保険標章)も必要。 - 郵送手続き(保険会社によって対応可否は異なる)を電話で手配するか、最寄りの営業店へ行き手続きを行う。
※この時、「返戻金の申請も行いたい」ことを伝えるのを忘れないようにする。 - 書類へ記入して用意した書類と一緒に提出する。
- 書類が通り次第、返戻金が口座に振り込まれる。
- 加入している保険会社のサポート窓口へ電話するか、ホームページの問い合わせフォームから解約希望を伝える。
- 自宅に解約のための書類が送られてくる(中に返戻金の申請書も入っている)。
- 書類を返送すると、手続き完了次第、返戻金が口座に振り込まれる。
まとめ
バイクの処分には『廃車手続き・車体処分・保険解約手続きと返戻金申請』の3つの作業が必要で、原付(~125cc)・軽二輪(126cc~250cc)・小型二輪(251cc~)でそれぞれ準備物や手順が異なります。
廃車手続きは単なるナンバープレートの返納にとどまらず、「一時抹消登録・永久抹消登録」の2種類の手続きがあり、どんな目的で廃車にしたいのかによって最適な種類を選択する必要があります。
車体の処分方法もまた、「処分の期限・予算・割ける時間」などから自分にとって一番メリットの大きい手段を選ぶことが重要です。
今回お伝えした通りに手続きしてもらえれば、バイクの処分が初めてのあなたも、スムーズにバイクを捨てられます。
この記事がバイクの処分に悩むあなたの、役に立てば幸いです。
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