スマートフォンやモバイルバッテリーを使っていると、本体が膨らんだり画面が浮いたりすることがあります。その原因の一つが、内蔵されているリチウムイオン電池の膨張です。
膨張したバッテリーは見た目の問題だけでなく、発火や火災につながる危険性もあるため注意しなければなりません。しかし、「どこへ持ち込めばよいのかわからない」「家庭ごみとして捨てられるの?」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、膨張したバッテリーの危険性や応急処置、安全な処分方法についてわかりやすく解説します。
膨張したバッテリーは放置せず早めに対処しよう

スマホやタブレット、ノートパソコンなどに使われている充電式電池は、使用年数の経過とともに劣化します。バッテリーが膨張していることに気付いたら、そのまま使い続けるのではなく、できるだけ早く対処することが大切です。
ここでは、膨張が起こる原因や危険性について見ていきましょう。
バッテリーが膨張する原因
バッテリーが膨張する主な原因は経年劣化です。
リチウムイオン電池は充電と放電を繰り返すことで少しずつ性能が低下します。内部の化学反応によってガスが発生すると、その圧力によって電池パックが膨らみます。
また、次のような環境も劣化を早める原因です。
| 原因 | 内容 |
| 高温環境 | 車内や直射日光下での保管 |
| 過充電 | 長時間充電し続ける状態 |
| 衝撃 | 落下や圧迫による内部損傷 |
| 長期間使用 | 3〜5年以上使用している |
モバイルバッテリーやスマートフォンは毎日充電することが多いため、使用年数が長くなるほど膨張リスクも高まります。
放置による発火・火災リスク
膨張したバッテリーを放置すると、安全性が低下する可能性があります。
最初は本体が少し膨らむ程度でも、劣化が進行すると内部の損傷が大きくなります。その結果、発熱や発煙などの異常が発生することがあります。
近年では、ごみ収集車やごみ処理施設でリチウムイオン電池が原因とみられる火災事故も増加しています。
「まだ使えるから大丈夫」と考えるのではなく、危険な状態であることを認識して早めに回収や処分を検討しましょう。
膨張したら使用や充電を中止する理由
膨張しているバッテリーは正常な状態ではありません。
見た目に変化があった時点で内部では異常が発生している可能性があります。その状態で充電を続けると、さらに大きな負荷がかかり、発熱やショートの原因になることがあります。
次の症状がある場合は使用を中止してください。
・本体が膨らんでいる
・画面や背面カバーが浮いている
・異臭がする
・異常に熱くなる
・バッテリーの減りが急に早くなった
無理に使い続けるよりも、安全な場所で保管し、回収先を探すことが重要です。
膨張したバッテリーを見つけたときの応急処置

膨張したバッテリーを発見した場合は、慌てず安全確保を優先しましょう。
間違った対応は発火や事故につながる恐れがあります。処分先が見つかるまでの間は、適切な方法で保管することが大切です。
安全な保管方法
膨張したバッテリーは、高温多湿を避けて保管します。
おすすめの保管場所は以下のような場所です。
・直射日光が当たらない場所
・風通しの良い室内
・温度変化の少ない場所
・可燃物が少ない場所
反対に避けたい場所は、車内やベランダ、暖房器具の近くなどです。
特に夏場の車内は50℃以上になることもあり、バッテリーへ大きな負担を与えます。
回収場所へ持ち込むまでの間は、安全な環境を維持するよう心掛けましょう。
持ち運びや保管で注意したいポイント
膨張したバッテリーは衝撃や圧力に弱い状態です。
バッグの中へ無造作に入れたり、重い荷物の下に置いたりするのは避けましょう。
持ち運ぶ際は以下の方法がおすすめです。
・個別のケースへ入れる
・厚手の袋へ入れる
・他の電子機器と分けて保管する
・金属類と接触しないようにする
また、持ち運び時間はできるだけ短くし、目的地へ着いたら速やかに回収手続きを行うことが大切です。
やってはいけない行動
膨張したバッテリーに対して、絶対に避けたい行動があります。
特に危険なのは次のような行為です。
・穴を開ける
・分解する
・折り曲げる
・押しつぶす
・塩水へ浸ける
・家庭ごみに出す
「ガスを抜けば安全になる」と考える方もいますが、これは非常に危険です。
内部が空気に触れることで発火する可能性もあります。
また、可燃ごみや不燃ごみとして捨てると、ごみ収集車やごみ処理施設で火災事故を引き起こす恐れがあります。
膨張したバッテリーは自分で処理しようとせず、適切な回収ルートを利用しましょう。
膨張したバッテリーの捨て方

膨張したリチウムイオン電池は、一般的な家庭ごみとして処分できないことがほとんどです。
適切な方法で回収やリサイクルを行うことで、火災事故の防止や資源の有効活用につながります。ここでは主な処分方法を紹介します。
自治体の回収サービスを利用する
まず確認したいのが、お住まいの自治体の回収ルールです。
自治体によって対応は異なりますが、近年はリチウムイオン電池専用の回収窓口を設ける地域が増えています。
例えば、以下のような回収方法があります。
| 回収方法 | 特徴 |
| 拠点回収 | 公民館や市役所などへ持ち込む |
| 清掃センター持込 | 指定施設で受付 |
| 小型家電回収 | 対象製品と一緒に回収 |
| 専用窓口 | 事前相談が必要な場合もある |
自治体のホームページや環境課へ問い合わせることで、最新の回収方法を確認できます。
無料で利用できるケースも多いため、最初に確認しておくとよいでしょう。
家電量販店や回収協力店へ持ち込む
充電式電池のリサイクルに対応している店舗へ持ち込む方法もあります。
家電量販店や回収協力店では、不要になったリチウムイオン電池を回収していることがあります。
主な持ち込み先は以下のとおりです。
・家電量販店
・ホームセンター
・携帯電話ショップ
・一部のスーパー
・リサイクル協力店
ただし、膨張の程度によっては回収ボックスを利用できない場合があります。
店舗によって対応が異なるため、持ち込む前に電話で確認しておくと安心です。
メーカー回収や専門業者へ依頼する
スマートフォンやノートパソコンなどは、メーカーが回収サービスを実施している場合があります。
メーカーへ相談すると、宅配回収や店舗受付など適切な方法を案内してもらえることがあります。
また、回収先が見つからない場合は専門業者へ依頼する方法もあります。
費用の目安は以下のとおりです。
| 内容 | 費用目安 |
| 小型バッテリー回収 | 500~2,000円程度 |
| モバイルバッテリー回収 | 500~3,000円程度 |
| 出張回収 | 3,000~10,000円程度 |
引っ越しや片付けで大量の不用品がある場合は、まとめて依頼できる点もメリットです。
製品別に見る膨張バッテリーの処分方法

バッテリーの処分方法は、搭載されている製品によって若干異なります。
ここでは代表的な電子機器ごとの対応方法を紹介します。
モバイルバッテリー・スマートフォンの場合
モバイルバッテリーやスマートフォンは、最も身近なリチウムイオン電池搭載製品です。
モバイルバッテリーは回収協力店や自治体の回収窓口で処分できることが多くあります。
一方、スマートフォンは携帯電話ショップやメーカー窓口で回収を行っている場合があります。
特にスマホは個人情報が保存されているため、可能であれば事前にバックアップや初期化を行っておきましょう。
ただし、膨張が激しい場合は無理に操作せず、そのまま相談する方が安全です。
ノートパソコン・タブレットの場合
ノートパソコンやタブレットは、内蔵バッテリーが大型化していることが多くあります。
そのため、膨張するとキーボードが浮いたり、液晶画面が変形したりするケースもあります。
処分方法としては以下が一般的です。
・メーカー回収
・小型家電リサイクル
・自治体回収
・宅配回収サービス
特にノートパソコンは重量があるため、宅配回収を利用すると持ち運びの負担を軽減できます。
送料が500~1,500円程度かかる場合がありますが、自宅から発送できる点は大きなメリットです。
ワイヤレスイヤホンなど小型機器の場合
近年増えているワイヤレスイヤホンにも小型の充電式電池が搭載されています。
サイズが小さいため一般ごみに混ざりやすいですが、スマホやモバイルバッテリーと同様に適切な回収が必要です。
特に以下の製品は注意しましょう。
・ワイヤレスイヤホン
・スマートウォッチ
・電子タバコ
・携帯ゲーム機
・小型扇風機
これらは小型家電回収や回収協力店で処分できる場合があります。
小さいからといって家庭ごみに混ぜるのではなく、リサイクルルートを利用することが大切です。
回収してもらえないときの対処法

膨張したバッテリーは安全上の理由から、回収ボックスや店舗で受け取りを断られることがあります。
その場合でも無理に家庭ごみへ出すのではなく、適切な相談先を利用することが大切です。ここでは回収を断られた場合の対処法を紹介します。
膨張が激しいバッテリーへの対応
バッテリーの膨張が大きい場合や、外装が破損している場合は通常の回収ルートを利用できないことがあります。
特に次のような状態は注意が必要です。
・大きく膨らんでいる
・液漏れがある
・異臭がする
・発熱している
・外装が割れている
このような状態のバッテリーは、持ち運び中に事故が発生する可能性もあります。
無理に回収ボックスへ投入せず、まずは自治体やメーカーへ相談しましょう。
自治体やメーカーへ相談する方法
回収方法が分からない場合は、自治体の環境課や清掃センターへ問い合わせるのがおすすめです。
問い合わせ時には以下の情報を伝えるとスムーズです。
・製品名
・メーカー名
・バッテリーの状態
・膨張の程度
・発熱や異臭の有無
また、メーカーサポートへ連絡することで専用の回収方法を案内してもらえる場合もあります。
特にスマートフォンやノートパソコンはメーカー対応が充実しているケースが多いため、一度確認してみるとよいでしょう。
処分までの保管方法
回収先が決まるまでの間は、安全な保管を心掛ける必要があります。
保管時のポイントは以下のとおりです。
| 保管方法 | 理由 |
| 直射日光を避ける | 温度上昇を防ぐため |
| 湿気の少ない場所に置く | 劣化防止 |
| 金属と接触させない | ショート防止 |
| 重い物を載せない | 圧迫による破損防止 |
| 子どもやペットの近くに置かない | 事故防止 |
処分先が見つかるまで放置するのではなく、できるだけ早めに相談を進めることが重要です。
膨張したバッテリーの処分に関するよくある質問

最後に、膨張したバッテリーの処分についてよくある疑問をまとめました。
無料で処分できる?
自治体の回収窓口や回収協力店を利用する場合は、無料で処分できることが多くあります。
ただし、宅配回収や専門業者へ依頼する場合は送料や回収料金が発生することがあります。
費用の目安は以下のとおりです。
・宅配回収:500~1,500円程度
・単品回収:500~3,000円程度
・出張回収:3,000円以上
できるだけ費用を抑えたい場合は、まず自治体やメーカーの回収サービスを確認しましょう。
膨張していても使える?
電源が入る場合でも使用はおすすめできません。
見た目では問題がなくても、内部では劣化や損傷が進んでいる可能性があります。
特に充電中は発熱しやすいため、発火リスクが高まります。
安全のためにも、膨張を確認した時点で使用を中止し、回収や交換を検討しましょう。
回収場所が近くにない場合は?
近くに回収拠点がない場合は、メーカー回収や宅配回収サービスを利用する方法があります。
また、自治体へ問い合わせると近隣の回収施設を案内してもらえることもあります。
処分先が見つからないからといって、家庭ごみへ出すことは避けましょう。
古いモバイルバッテリーも同じ方法で処分できる?
基本的には同じ方法で処分できます。
古いモバイルバッテリーでも内部にはリチウムイオン電池が使用されています。
見た目に異常がなくても劣化している可能性があるため、不要になった時点で適切な回収ルートを利用することが大切です。
まとめ│膨張したバッテリーは正しい方法で処分しよう

膨張したバッテリーは、発火や火災の原因になる可能性があるため注意が必要です。
見つけた場合は使用や充電を中止し、安全な場所で保管したうえで回収方法を確認しましょう。
処分先としては、自治体の回収サービス、家電量販店、回収協力店、メーカー回収などがあります。
家庭ごみとして処分したり、自分で分解したりすることは避け、安全なリサイクルを心掛けることが大切です。
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危険なバッテリーを長期間放置せず、早めの整理と適切な処分を進めましょう。


