引っ越しや買い替えなどでカーペットを処分したいとき、どうしたらよいでしょうか。
日常生活ではほとんど意識しないけれど、剥がしてみるととても大きくかさばるのがカーペットです。
特にリビング用カーペットなどは面積が広くて厚手のものが多く、思わぬ負担に感じてしまうのではないでしょうか。
本記事では、カーペットをなるべく手間をかけずに処分する方法と、処分費用の相場について解説しています。
カーペット処分に悩んでいる人はぜひ読んでみてください。
カーペットを処分する方法
カーペットを処分する方法には次のようなものがあります。
- 粗大ゴミとして処分する
- 可燃ゴミ・不燃ゴミとして処分する
- 買取り・引取りサービスを利用する
- 不用品回収業者に依頼する
処分の具体的な方法やメリットやデメリット、費用相場について解説していきますので、ご自身の状況に合わせて最適な処分方法を選んでみてください。
粗大ゴミとして処分する
カーペットを処分する方法として最も一般的なのは、粗大ゴミとして自治体に回収してもらう方法です。
例として、東京都新宿区では縦・横・奥行きのいずれかが30cm以上の長さがあるものを粗大ゴミと定義しています。
参照先:https://www.city.shinjuku.lg.jp/seikatsu/file09_01_00016.html
何cm以上という基準は自治体によってまちまちですが、おおむねこれに近いサイズのものや、自治体指定のゴミ袋に入らない大きさのものが粗大ゴミとして扱われています。
カーペットの場合はサイズが大きいので、ほぼ確実に粗大ゴミに該当するものと考えてよいでしょう。
・自治体が行っているので確実で安心
・自治体によってはある程度収集希望日が選択できる
・大きなカーペットを畳んだり折ったりする手間がある
・人によっては収集場所まで運ぶのが大変
・自治体により収集日の選択が一切できない
・申込から収集までに数週間~込み合う時期はそれ以上かかる事もある
確実な方法ではありますが、女性や高齢の方など大きなものを運ぶのが難しい人や、引っ越しなどで取り急ぎ処分したい時は、別の方法を選択するのがいいでしょう。
粗大ゴミとして処分する方法
カーペットを粗大ゴミとして処分する手順は次の通りです。
- お住まいの自治体の粗大ゴミ受付センターを確認し、インターネットや電話で回収依頼を行います。
- ス―パーやコンビニで粗大ゴミの処理券(シール)を購入し、必要事項があれば記入した上でカーペットに貼りつけます。
- 収集日が来たら指定された場所にカーペットを持って行き、自治体に回収してもらいます。
自治体のホームページを確認しよう
粗大ゴミとしての手続きや回収までの方法、また後述する一般ゴミとしての処分が可能かどうかはお住まいの自治体によって異なります。
ゴミの情報は基本的に自治体のホームページに掲載されていますので、確認しておきましょう。
一例として、京都市と札幌市でのゴミの捨て方が確認できるページを紹介します。
参照先:京都市 http://kyoto-kogomi.net/
参照先:札幌市 https://www.city.sapporo.jp/seiso/gomi/oogatagomi_02.html
お住まいの自治体のホームページでカーペットが何ゴミに分類されるのか確認してみてください。「じゅうたん」「絨毯」と記載されていることもあります。
カーペットについての記載がない場合は、電話などで問い合わせを行うのが確実で安心です。
可燃ごみ・不燃ごみとして処分する
カーペットの処分にとにかく費用をかけたくない場合は、一般の可燃ゴミ・不燃ゴミとして捨てる方法があります。
それはカーペットを小さく切断して捨てるというものです。
例えば東京都新宿区では1辺30cm以上のものが粗大ゴミとされていますが、切断することで30cm未満の大きさにすれば、可燃ゴミもしくは不燃ゴミとして捨てることが可能です。
自治体指定のゴミ袋がある場合は、それに入るサイズに切断しましょう。切断後の処理方法は、自治体のホームページなどで確認してください。
参照先:横浜市 燃やすごみ
参照先:横浜市 燃えないごみ
例として横浜市では、可燃ゴミの場合、中身が確認できる透明または半透明の袋にまとめて入れて出します。
不燃ゴミの場合は新聞紙、厚紙などで包み、品物名を表示して処分してください。
カーペットの素材を確認
可燃ゴミか不燃ゴミかの判断は、カーペットによって異なります。カーペットのタグ表示を見て、下記を参考にしてみてください。
- 可燃…綿・絹・い草・麻・ウール、竹など(天然素材)
- 不燃…レーヨン・アクリル・ポリエステル・ナイロンなど(合成化学繊維)
よくある例として、表面が天然素材(可燃ゴミ)であっても、裏地に滑り止めのゴムを使用しているカーペットがあります。この場合は不燃ゴミ扱いとなりますので注意してください。
また、可燃・不燃は自治体の焼却施設によって異なってくる場合もありますので、不明な際は自治体に問い合わせしましょう。
カーペットの切断方法
カーペットを切断する手順について紹介していきます。
- カーペットには厚みがあり、切断には多少力が必要になります。作業時には軍手があるといいでしょう。
- 切っている最中に繊維も舞いやすいので、吸い込まないようマスクをするなど充分に注意して行います。
- 布用の裁ちばさみなどで30cm、もしくは自治体の基準以下のサイズになるようにカーペットを切っていきます。固い場合は、カッターやノコギリを使うのもおすすめです。
費用がかからない分、かなりの重労働になりますし、時間がかかるのはやむを得ないところです。
ホットカーペットの切断には注意
ホットカーペット(電気カーペット)には電熱線が通っているため、切断は通常のカーペット以上に骨の折れる作業になってきます。
効率的に切断するには、下記のように作業していくのがおすすめです。
- 電源や温度調整レバーがついているコントローラー部分を切り離します。
- カーペットを囲んでいる縁の部分を切り取ります。
- 中の電熱線を取り出し、電熱線部分と布部分に分けます。
- 電熱線は取りまとめ、布部分を粗大ゴミ以下のサイズに切断します。
- 不燃ゴミと可燃ゴミに分けて処分します。
通常のカーペットと異なり電熱線が含まれているため、作業する際、通常のハサミでは怪我をしてしまったり、刃を傷めたりしてしまう恐れがあります。
そのため、金属製品も切断できるような万能ばさみを使用するのがおすすめです。
万能ばさみは一つ持っておくと便利ですが、処分じたいに費用がかからない半面、出費が出ると本末転倒になってしまいます。他にも処分するものがある際は便利ですが、よく検討してみてください。
また、作業には非常に手間がかかり、危険性も伴います。自信がない方は他の方法を選択することをおすすめします。
買取や引き取りについて
カーペットをゴミとして処分するのではなく、リサイクルショップや家具店で引き取ってもらうという方法もあります。
この方法では、うまくいけばお金が得られる可能性もあります。
ただし、カーペットは電化製品などと異なり、生活の汚れと切り離せないもののため、値段がつくことはかなりまれだと考えた方がいいでしょう。
例外的にカーペットが買取りできるパターンは主に以下の2つです。
- 新しく、新品同様にきれいな状態のもの
- ペルシャ絨毯など高級品として価値があるもの
処分したいカーペットがこのようなものである場合は、リサイクルショップなどに一度問い合わせをしてみるのがおすすめです。
また、新しく商品を購入する際に古いカーペットの引取りを行ってくれるお店もあります。大手家具店での引取りサービスを紹介していきますので、検討してみてください。
ニトリでは、商品の購入時に購入品と同容量の家具を引取ってくれるサービス(税込4400円)がありますが、残念ながらカーペットは引取り対象外となっています。
IKEAでは、商品購入時のソファ・マットレスの引取りサービスや家具の買取りサービス(無料)を行っていますが、カーペットは引取り対象外になります。
大塚家具では同等品・同数の家具を購入した場合に限り、カーペットの引取りが可能です。料金は短辺200cmまでのものが税込1100円、200cmを超えるものが税込1650円となっています。大塚家具でカーペットを購入する場合は利用することをおすすめします。
島忠ホームズでは、同等品・同数の家具を購入した場合にカーペットの引取りが可能です。ただしこちらは店頭のみで行っているサービスなので、自分でカーペットを持ち込むことが必要になります。料金は無料となっています。カーペットを買い替える際、島忠ホームズに車などで行くことができる環境で、運ぶことも苦ではないという場合は利用を検討してみて下さい。
不用品回収業者で引き取り
不用品回収業者に依頼する方法もあります。下記のような場合は不用品回収業者の利用がおすすめです。
- とにかく手間をかけずに処分したい
- 運び出しなどが難しい
- 引っ越しなど、急いで処分が必要
- 他にも処分したいものがある
- 仕事などが忙しく平日の対応が難しい
即日や土日の対応も可能なので、融通を利かせたい場合に最適です。
また、自宅まで回収に来てくれるので、運ぶことが難しい方でも安心です。
ただし、回収業者の中には「無料回収」と言っておきながら後で高額な料金を請求するような悪徳業者もいるので、業者選びは慎重に行いましょう。
一般廃棄物を収集・運搬するには、自治体から「廃棄物収集運搬業許可」を受ける必要があります。
ホームページなどに許可番号が記載されているか確認しておくといいでしょう。この許可がない業者は無許可営業を行っている場合もあり、不法投棄を行っているようなパターンもあるので注意が必要です。
検討の際は必ず複数業者に見積もりを依頼し、費用だけでなく対応も比較したうえで、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
カーペットの処分費用相場
カーペットを処分する場合の相場について確認していきましょう。
処分方法 | 費用相場 |
---|---|
粗大ゴミ | 平均516円 自治体により異なる |
可燃ゴミ・不燃ゴミ | 無料 |
リサイクルショップ等(買取り) | 商品によっては現金化が可能 |
家具店等(引取り) | 無料~4,000円程度 店舗により異なる |
不用品回収業者 | 平均9,225円 業者により異なる |
※公開された6社の不用品回収業者、4社の家具店、10の自治体の情報から平均を算出しています(独自調べ)。
まとめ
カーペットを処分する方法、費用について紹介してきました。
大きくてかさばるカーペットの処分は、思いのほか手間や費用がかかってしまうものです。
かけられる時間や手間、費用などをよく検討して、最適な方法を選択してみてください。
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