洗濯機の処分は家電リサイクル法の対象となり、通常の粗大ごみとは異なる手順が必要です。本記事では、処分時に知っておきたいポイントや具体的な処分方法を網羅的に解説します。
費用面の疑問や無料で処分できるケース、悪質な業者とのトラブル回避など、洗濯機処分を安全かつスムーズに行うための情報をまとめています。ぜひ参考にしてください。
家電リサイクル法における洗濯機の位置づけ

洗濯機が家電リサイクル法の対象品目となる背景を踏まえ、どのような費用や手続きが必要なのかを確認します。
家電リサイクル法とは、使用済みの家電製品を適切に回収・再資源化するために定められた法律です。洗濯機はこの特定家庭用機器に当たるため、粗大ごみとしては処分できず、専用の処分手続きが必要になります。法律を守ることで、不法投棄や資源の無駄使いを防ぎ、環境保護につなげることができます。
洗濯機の処分では、リサイクル料金のほかに収集や運搬に関わる費用がかかる点に留意が必要です。処分費用を負担しなければならない一方で、リサイクルによって部品や材料が再利用されるため、資源の循環に貢献できます。まずは洗濯機が家電リサイクル法でどう扱われるかを理解しておくことが大切です。
洗濯機は家電リサイクル法の対象品目
洗濯機はテレビやエアコン、冷蔵庫などと並び、家電リサイクル法の対象品目に指定されています。これは資源の再利用を促進するために、解体した部品を原材料や部品としてリサイクルすることを義務付ける仕組みです。従来は粗大ごみの扱いと混同しがちでしたが、対象品目の洗濯機は必ず法律に従った正しい処分方法が必要となります。
リサイクル料金と収集運搬料金の仕組み
洗濯機を処分する場合、メーカーごとに定められたリサイクル料金と、実際に業者が運搬を行う収集運搬料金の両方が発生します。これらの料金はメーカーや地域、依頼する販売店によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。リサイクル券を購入し、その控えを保管しておくことで処分が適正に行われた証明にもなります。
洗濯機の処分前にやっておくべき事前準備

スムーズに洗濯機を処分するためには、水抜きなどの準備作業が欠かせません。
洗濯機を手放す前には、水抜き作業を丁寧に行うことが大切です。洗濯槽や排水ホース内に残った水があると、運搬中に水漏れしてしまい、床や車両を汚したり故障の原因となったりする恐れがあります。排水ホースを外してしっかりと水切りを行い、濡れた部品やホースは拭いてからまとめておくとよいでしょう。
また、取り外した電源コードや給水ホースは、紐やテープなどでしっかりと固定しておくと安全です。運搬を他の人に依頼する場合は、ケーブルが床に垂れたり巻き込まれたりしないようにまとめておくと、スムーズに作業が進みます。こうした事前準備を省略してしまうと、追加作業やトラブルが発生しやすいので注意が必要です。
水抜き作業と運搬時の注意点
洗濯槽の底部や排水口周辺は、水がたまりやすい場所です。洗濯機を動かす前に、必ずもう一度給水ホースを外して残水を抜き切りましょう。さらに、搬出時は洗濯機を急激に傾けたり逆さにしたりしないようにし、水漏れや破損を防ぐことが重要です。搬出経路の段差や階段などは、あらかじめ安全に通れるルートを確認しておきましょう。
ドラム式洗濯機の取り扱いポイント
ドラム式洗濯機は構造上重量があり、取り扱いを誤ると転倒事故や本体の故障が生じる可能性があります。取り外しや運搬時は、取扱説明書を参照しながら慎重に作業することが大切です。特に本体の前後をしっかり支え、移動の際も数人で協力して持ち上げることを心がけましょう。
洗濯機を処分する7つの方法

洗濯機の処分方法は1つではありません。状況に合わせて選べる7つの手段を紹介します。
洗濯機の処分には、買い替え時に下取りを依頼する方法や、購入店で引き取ってもらうなど複数の選択肢があります。中にはフリマアプリを利用して売却するケースや、友人に譲渡するといった方法も存在します。費用面や手間のかかり方、洗濯機の状態などを考慮して、自分に合った処分手段を選ぶことが大切です。
いずれの方法を選ぶ場合でも、リサイクル券の購入や適切な梱包・運搬の手順は守りましょう。特に不用品回収業者に依頼する際は、許可の有無や料金設定に注意する必要があります。トラブルを回避しながら、負担を最小限に抑えるためにも、事前に必要な情報を集めておくことが賢明です。
① 新しい機種への買い替え時に下取りを依頼する
家電量販店などで新しく洗濯機を購入するタイミングなら、下取りサービスを利用するのが最も手間を省ける方法といえます。古い洗濯機をそのまま引き取ってもらうため、運搬を自分で手配する必要がありません。下取り対象となる機種や条件は店舗によって異なるので、購入先に確認してみましょう。
② 購入店舗に引き取ってもらう
買い替えをしない場合でも、洗濯機を購入した際の店舗に相談して引き取ってもらう方法があります。過去のレシートや保証書などがあるとスムーズに対応してもらえる場合があるので、必要書類を用意しておきましょう。店舗によって自宅への引き取り対応が異なるため、事前に料金や手続きについて問い合わせることをおすすめします。
③ 指定引取場所や自治体指定の回収業者に依頼する
洗濯機を購入した店舗が閉店していたり、どこで買ったか分からない場合は、自治体が指定する回収業者や指定引取場所に持ち込むことが選択肢になります。役所や自治体のウェブサイトなどで指定引取場所を調べ、リサイクル料金と個別の運搬費用を確認しましょう。自力で持ち込む際は、事前に予約や書類が必要なケースもあるため、スムーズに事を運べるよう準備をしておきましょう。
④ フリマアプリやネットオークションで売却する
まだ動作に問題がない洗濯機なら、フリマアプリやネットオークションに出品することで収益化しながら処分できます。比較的新しいモデルほど需要が高く、それに伴い落札価格も高めになる傾向があります。出品時には型番や状態を明記し、写真をわかりやすく載せることでトラブルを防ぐことが可能です。
⑤ リサイクルショップで買い取ってもらう
お店での買取希望の場合は、リサイクルショップに連絡して動作確認や査定を受ける手順が一般的です。製造年が新しく、目立った故障や汚れがない洗濯機ほど買い取り価格も期待できます。ショップによっては出張査定を行っているところもあるので、事前に相談すると持ち込みの手間を省くことができるでしょう。
⑥ 不用品回収業者に依頼する
大型家電をまとめて処分する場合や、引っ越しの際にほかの不用品も同時に回収してほしいときは、不用品回収業者に依頼するのも有効な手段です。事前に見積もりを取り、回収品目や料金体系を確認しておきましょう。相見積りを取ることで、過度に高い料金を請求されるリスクを下げることができます。
⑦ 友人や知人に譲渡する
まだ十分に使える洗濯機であれば、譲り合いで無駄なく再利用できる方法も考慮に入れてください。引き取り手が見つかった場合は、譲渡の際に動作確認をいっしょに行い、不具合の有無を明確に伝えておくと安心です。リユースによる処分は環境負荷を軽減し、相手方にも金銭的メリットをもたらします。
悪質な業者に要注意!トラブル回避のポイント

無許可だったり、過剰な料金を請求する悪質業者を避けるためには、いくつかのチェックポイントがあります。
不用品回収業者の中には、許可を得ていないにもかかわらず格安や無料を謳い、結果として高額な追加費用を請求する悪質業者が存在します。こうした業者を利用すると、不法投棄につながりトラブルが大きくなる可能性があるため注意が必要です。
業者を選ぶ際は、廃棄物処理業などの適切な許可番号を明示しているか、実際の事務所や連絡先がはっきりしているかを確認することが大切です。価格だけでなく、口コミや評判を事前に調べ、それでも不安な場合は複数の業者から相見積りを取って比較検討することをおすすめします。
洗濯機を無料で処分できるケースと条件

一部の条件が揃えば、無料で洗濯機を処分できることもあります。具体的なケースを知っておきましょう。
例えば、まだ比較的新しく問題なく動作する洗濯機は、中古品としての需要があるため、リサイクルショップやフリマアプリでの取引により実質的に無料処分が可能になることがあります。特に人気メーカーで容量が十分な機種なら、買い手がつきやすいでしょう。
また、自治体によっては期間や条件が限られるものの、無料で回収イベントを実施しているケースもあるため、地方自治体の広報やウェブサイトをチェックしてみる価値があります。いずれにしても、無料を謳う業者には注意が必要で、事前に必ず許可や費用の内訳を確認しましょう。
洗濯機の処分費用はいくら?料金相場を知ろう

処分時にかかる費用をあらかじめ把握しておくことで、予算や最適な方法を検討しやすくなります。
一般的なリサイクル料金はメーカーによって異なりますが、おおむね2,500円前後に設定されていることが多いです。これに加えて、収集運搬料金が1,000~2,000円程度かかるため、合計で3,000~4,500円ほどの費用を見込んでおくとよいでしょう。
ただし、不用品回収業者に依頼する場合は、洗濯機以外の不用品もまとめて処分できるため、トータルコストが変わることがあります。買い替えで下取りに出す場合も、販売店のサービス内容や割引プランなどを考慮して比較検討することで、よりお得な処分方法を見つけられる可能性があります。
よくある質問:洗濯機の処分Q&A

洗濯機の処分に関する代表的な疑問を集めました。あなたの疑問解消にお役立てください。
洗濯機を処分する際に気になるポイントとして、費用面や引き取りの可否、壊れている場合の扱い方などがあります。ここでは、代表的な質問にQ&A形式でお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
Q1:家電量販店での引き取りはどのくらい費用がかかる?
家電量販店が設定する引き取り費用は、リサイクル料金と運搬費が中心です。メーカーや地域によって料金が異なりますが、概ね3,000〜4,500円程度が相場とされています。新しい洗濯機に買い替える場合は、キャンペーンなどで引き取り費用が割引になることもあるので、購入前に確認しておきましょう。
Q2:買い替えずに洗濯機だけ処分する方法は?
家電量販店が近くにない場合や買い替えをしない場合は、不用品回収業者を利用したり、指定引取場所に持ち込んだりする方法があります。持ち込みを選ぶ際には、リサイクル券の購入も合わせて行わなければならないため、事前に手続きを確認しましょう。これらの方法を上手く活用することで、買い替えなしでもスムーズに処分が可能です。
Q3:壊れて動かない洗濯機でも買い取ってもらえる?
基本的には、稼働しない洗濯機の買い取りは難しい場合が多いです。しかし、修理を前提とした引き取りをしている業者や、部品取り用に買い取ってくれる店舗も一部存在します。もし動作不良の洗濯機を買い取ってもらいたい場合は、事前に状態を詳しく伝え、対応可能かどうか問い合わせてみるとよいでしょう。
Q4:自力で分解して粗大ごみとして出せないの?
洗濯機は家電リサイクル法により、分解して粗大ごみとして処分することは認められていません。自治体によっては分解部品を受け付けないケースもあるため、適切なリサイクルプロセスを踏むことが必要です。違法な処分は環境への悪影響だけでなく、罰則の対象となることもあるので注意してください。
片付け110番の洗濯機回収事例

実際の回収事例を参考に、回収費用やサービス内容をイメージしてみましょう。
ケース(1)洗濯機、9,900円


回収場所 | 青森県青森市 |
回収内容 | 洗濯機 |
実際の作業料金 | 9,900円 |
お客様のご要望 | 洗濯機の処分希望です。1階からの搬出です。 |
ケース(2)4.5㎏の洗濯機、8,300円


回収場所 | 福岡県福岡市 |
回収内容 | 4.5㎏の洗濯機の回収処分 |
実際の作業料金 | 8,300円 |
まとめ:正しい手順で洗濯機をスムーズに処分しよう

洗濯機の処分方法を正しく理解することで、スムーズに手続きできるだけでなくトラブルの回避にも繋がります。
家電リサイクル法に則った処分手続きや、回収業者の選定、さらに運搬前の水抜きなど、洗濯機の処分には押さえておきたいポイントが多数あります。複数の処分手段を比較検討し、費用や手間を最小限に抑えながら、環境にも配慮した方法を選びましょう。
不用品をまとめて処分したい場合や、時間がない場合には信頼できる回収業者を利用し、必要に応じてリサイクルショップやフリマアプリの活用も検討してみてください。適切な方法を選べば、洗濯機の処分がスムーズになり、不要なトラブルも避けられます。
洗濯機の処分も片付け110番にお任せ下さい

安心と実績のある片付け110番にお任せいただければ、面倒な手続きなしに洗濯機を適切に処分できます。
プロに任せることで、洗濯機だけでなく他の不用品も一括して処分できるメリットもあります。適正な料金体系と明確な見積もりを提示してくれる業者を選び、賢く洗濯機の処分を行いましょう。
