五月人形は男の子の健やかな成長を願い、毎年飾る伝統的な節句人形です。しかし、子どもの成長などを機に飾らなくなった五月人形の保管や処分方法に迷う方も少なくありません。本記事では、五月人形の処分が必要になる理由や供養の必要性、具体的な処分方法・手続き、費用の目安などをまとめました。大切に飾ってきた五月人形だからこそ、思いを込めて手放すための方法を探してみましょう。
五月人形の処分が必要になる理由

まずは、なぜ五月人形を処分しようと思うのか、よくある理由を確認してみましょう。
子どもの成長後に飾らなくなるケース
子どもが小さい頃は、毎年楽しみに飾る行事の一環として五月人形を大切に扱う方も多いものです。しかし、成長に伴って学校行事や受験勉強が優先されるようになり、家族全体で五月人形を飾る時間や意欲が失われていく場合があります。こうしたタイミングで、飾らないまま保管しておくより手放してしまおう、という考えに至ることはごく自然です。
特に男の子の節句飾りとしての役割が終わると、子ども自身も興味を失ってしまうことが少なくありません。成人したり自立したりすれば、五月人形を自分で持ち運ぶ必要性を感じないケースもあるでしょう。節句の象徴としての役割が果たせなくなった時が、ひとつの処分のきっかけになることも多いです。
とはいえ、子どもの成長を見守ってきた大切な人形を簡単に捨てるのは心苦しいものです。だからこそ、処分する前に供養を検討したり、他の方法で再利用したりすることが選択肢に挙がります。思い出を大切にしながらも、子どもが巣立った後のライフステージに合わせた決断をするのは自然な流れといえるでしょう。
引っ越しや保管スペースの確保が難しい場合
五月人形は大きな台やガラスケースを伴うことが多いので、保管するにはそれなりのスペースが必要になります。引っ越しの機会が多い方や都心部に住まいを構える方など、なかなか十分な収納空間を確保しづらい人にとっては、大きくかさばる人形の置き場に困ってしまうでしょう。
また、住まいのリフォームや模様替えを機に、部屋のレイアウトを大幅に変えるケースもあります。そのときに五月人形を収める場所や飾るスペースがなくなると、やはり処分を検討せざるを得なくなります。家族の意見が合わない場合もありますが、生活を快適に保つうえでは必要な選択肢になる場合も。
限られた住居面積の中でほかの家具や季節用品を収納することを考えると、節句人形の保管優先度はどうしても下がりがちです。子どもの思い出を大切にしたい一方で、実際の生活空間とのバランスも大事になります。そうした現実的な理由から、五月人形の処分が必要となることが少なくないのです。
処分するのはいつ?五月人形を手放すベストタイミング

五月人形を処分する時期に明確な決まりはありませんが、一般的に検討されるタイミングがあります。
飾らなくなった時期に合わせて処分する
子どもが中学や高校に進む頃になると、家族で節句を祝う機会は格段に減っていきます。学校行事など他の活動が増えるため、五月人形を飾る行事そのものが後回しになりやすいのです。飾る機会がなくなったと感じた時期は、ひとつの処分の目安と言えるでしょう。
子どもの成長にともない興味が薄れてきたら、五月人形が持つ本来の役割も少なくなります。そこで、成人や就職などのライフイベントを区切りにして処分する家庭も少なくありません。大切にしてきた気持ちを尊重しながら、家族と話し合ってタイミングを決めることが重要です。
飾らないまま長年保管するのは、保管環境にも負担がかかります。カビや傷みが生じる前に処分すれば、人形の価値が下がることを防ぐ場合もあります。特にリサイクルショップへの売却や譲渡を考えているなら、早めの判断が結果的に良い方向に進むことが多いです。
節句が終わった初夏(6月など)に処分する例
五月人形は5月の節句に飾るものですので、5月のイベントが終わって片付けをするタイミングで処分を検討する方もいます。ちょうど季節の変わり目であり、気候的にも大きな荷物を移動させやすい時期だからです。6月頃にまとめて片付けをしてしまうと、梅雨の湿気対策も兼ねられるメリットがあります。
また、節句後はリサイクルショップや中古市場で一点物の五月人形を探す方もいるため、売却を考えている方には比較的スムーズに取引が成立しやすい時期でもあります。需要があるタイミングで出品すると、思いがけず高値で買い手がつくこともあるでしょう。こうした機会をうまく捉えれば、単なる処分ではなく有効活用にもつなげられます。
もちろん、必ずしも初夏に手放さなければいけないわけではありません。年末の大掃除や引っ越しシーズンなど、自分にとって都合の良いタイミングで判断するのも十分ありです。大事なのは、処分や供養をする側が納得した形で送り出せることだと言えます。
五月人形の処分前に知っておきたい供養の重要性

思い入れのある五月人形を手放す際は、供養について考える方も少なくありません。供養の大切さを確認しましょう。
人形供養の文化的背景とは
日本では古来より、八百万の神という考え方を背景にあらゆるものに神聖な存在を見出す風習があり、その流れから人形にも魂が宿ると考えられてきました。お祭りや季節行事を大切にする日本文化の中で、人形の供養は自然に生まれたものとも言えます。
こうした背景により、不要になった人形を「モノ」として扱うことに抵抗を感じる人は多いです。特に家族や子どものために毎年飾ってきた五月人形には、特別な思い入れが宿っています。そのため、感謝と尊敬の気持ちを込めて供養を行い、安心して手放すという考え方が自然と浸透したのです。
最近では、寺院や神社だけでなく各種団体や供養代行サービスなどでも人形供養を受け付けています。五月人形の素材や大きさに関わらず相談に乗ってくれることが多いため、自分の価値観に合った方法で供養できる選択肢が増えてきました。
供養をすることで得られる安心感
家族の大切な思い出が詰まった五月人形を捨ててしまうことに対する罪悪感は、誰もが少なからず抱きがちです。特に節句人形は願いや祈りの象徴でもあり、不用品として扱うのをためらう方が多いでしょう。供養を通じて正式に見送ることで、「きちんと感謝を伝えた」という安心感を得ることができます。
また、供養を行うことで「本当に手放していいのだろうか」という気持ちに区切りをつけやすくなります。専門家の手によってお焚き上げや供養の儀式が執り行われると、「人形の魂を丁重に送り出した」という確信が得られるのです。結果として、後悔なく次のステップへ進みやすくなるでしょう。
心の整理が済むことで、五月人形に込められた思いを前向きに受け止められるきっかけにもなります。大切にしてきた結果としての処分であり、ただ捨てるだけとは異なる心持ちで日常生活を送ることができます。こうした精神的な効果も人形供養の大きな魅力の一つといえます。
【七つの方法】五月人形の具体的な処分方法

五月人形の処分には様々な選択肢があります。ここでは代表的な7つの方法を紹介します。
1. 自治体のごみ収集を利用する
最も手軽な方法として、自治体のごみ収集に出すという選択肢があります。五月人形を分解して燃えるゴミ・燃えないゴミに分別するケースや、粗大ごみとして申請するケースなど、自治体の規定によって扱いが異なる点に注意が必要です。ガラスケースや金属パーツなどは分解しなければならない場合もあるため、事前の確認が不可欠と言えます。
自治体のシステムを利用する利点は、比較的費用が安く済むこと、そして手続きがシンプルなことです。一方で、大きなサイズや複数のパーツがある場合、指定された日に運び出す労力がかかるというデメリットもあります。処分に迷う方は、まずお問い合わせ窓口で確認するところから始めましょう。
供養をしないで出すことに抵抗がある場合は、自治体回収だけでなく他の方法と組み合わせることも可能です。たとえば、先に供養を受けた上で最後にごみ収集へ出す方もいます。そうすることで、処分する側の気持ちの整理がつきやすいかもしれません。
2. リサイクルショップで買取してもらう
作家ものや人気ブランドの五月人形であれば、リサイクルショップや骨董品店で買い取ってもらえる可能性があります。特に、保存状態が良好で付属品が揃っているものは査定額が高くなることがあるでしょう。売却について相談する際は、店舗によって扱いの得意分野が異なるため、複数のショップで見積もりを取ることも大切です。
ただし、通常の量産品や古いタイプの五月人形は高値がつきにくいのが現状です。お店側も売れ残りリスクを抱えるため、値段がついても安価になったり、最悪の場合は引き取り不可になることもあります。買い取り自体を断られてしまった場合は、他の処分方法に切り替えることを検討しましょう。
売却できれば処分費用がかからないどころか、多少なりとも収入につながるのはメリットです。リサイクルショップでの査定結果だけにこだわらず、フリマアプリで直接販売するなど、ルートを増やすとより良い結果が得やすくなります。
3. フリマサイト・オークションに出品する
インターネットのフリマサイトやオークションサイトは、自分の希望価格で出品できる自由度の高さが魅力です。希少な作家作品や現代風のデザイン性が高い五月人形であれば、思わぬ高値で売れることも期待できます。写真や説明文を丁寧に作成し、買い手の興味を引く工夫をすると良いでしょう。
一方で、買い手が見つかるまでに時間がかかる可能性があることはデメリットです。また、梱包や発送作業が面倒に感じる方もいるでしょう。五月人形は割れ物や繊細な飾りがついている場合が多いので、配送中の破損リスクを低減するためにしっかりとした梱包資材を用意する必要があります。
大きなガラスケース付きなどになると、送料や配送方法に悩むこともあるでしょう。その場合は着払いに設定したり、直接引き取りに来てもらう方法を提示したりすると取引のハードルが下がります。全体的に手間はかかりますが、リサイクルショップよりも高い収益が得られることもある方法です。
4. 知人や友人に譲る
身近に男の子がいる友人や親戚がいる場合、不要になった五月人形を譲るという選択肢もあります。大切に飾ってきた人形が、再び子どもの成長を見守る役割を果たすのは、とても喜ばしいことです。直接譲る場合は、相手も納得して受け取ってくれるかを事前にしっかりと相談しましょう。
知人や友人に譲るメリットは、信頼関係の中でやり取りができる安心感です。譲り手と受け取り手の双方が納得できれば、処分費用もかからず、スムーズに受け渡しが完了します。ただし、状態の悪い五月人形を無理に引き取ってもらうのは相手に負担をかけるため、事前に汚れや破損の有無をきちんと伝えるのがマナーです。
受け取ってもらえる場合は、あらかじめ供養の必要性を話し合うことも大切です。相手が供養を希望する場合もあるので、譲渡後にトラブルにならないよう、供養の方法や費用負担についても確認しておくと安心できます。
5. 神社やお寺で人形供養を受ける
もし供養に重きを置くのであれば、神社や寺院に五月人形を持ち込み、お焚き上げをしてもらう方法があります。供養してから処分することで、捨てる側も心理的な負担が軽減されるでしょう。寺社によっては郵送対応を行っているところもあり、遠方からでも依頼できる場合があります。
一般的にお焚き上げのスケジュールや費用は寺社によって異なります。事前に問い合わせて日時や料金を確認しておきましょう。供養に対する考え方は人それぞれですが、思い入れの深い人形であれば、この方法でしっかりと見送りたいという方も多いです。
なお、神社やお寺によっては人形供養を行っていないこともあるため、受け付けているかどうかを必ず確認してください。無理に持ち込むのではなく、理解のある場所を探すことが大切です。伝統的な方法であるがゆえに、安心して手放すことにつながる選択肢と言えます。
6. 不用品回収業者に依頼する
まとめて大きな不用品を処分したい場合には、不用品回収業者に依頼するのが便利です。五月人形以外にもいらなくなった家具や家電を一緒に回収してもらえるため、手間を大幅に省くことができます。自宅まで来てくれるため、運搬のストレスも軽減できるのがメリットです。
ただし、業者を利用する場合は費用がかかる点を押さえておきましょう。料金は地域や業者によって幅があるため、複数の見積もりを比較して検討することが大切です。また、信頼できる業者かどうかを見極めるために、口コミや評判を確認すると安心できます。
大型の五月人形を処分したいが自身では運び出せないなどという場合は、業者の存在は大いに役立ちます。費用面と手間のバランスを考えつつ、ほかの不用品とまとめて整理するのも良い方法です。
7. 寄付や施設への寄贈を検討する
保育園や児童施設、地域の子育て支援センターなどでは、人形の寄付を歓迎している場合があります。まだ綺麗な状態で飾れるものなら、再利用して子どもたちに喜ばれる可能性があるでしょう。譲る場合は事前に連絡を取り、どのようなものを必要としているかを確認しておくことが大切です。
ただし、寄付先として考えられる施設でもサイズや衛生状態の問題で受け取りを断られるケースもあります。五月人形は一般的な人形よりも大きく、保管コストが高くつくことがあるため、手放す前にしっかりと要望を確認しておきましょう。
施設にとって五月人形が新たな行事やイベントの機会になる場合もある一方で、保管や管理が難しいと判断されることもあります。したがって、他の処分方法との比較しながら、本当に喜んでもらえる寄付になるのかどうかを見極めることが大切です。
人形供養を依頼する際の流れと費用相場

神社や寺院への持ち込みや供養代行サービスなど、人形供養を依頼する方法と費用の概算を知っておきましょう。
神社・寺院に直接持ち込む場合の手順
神社や寺院に人形を直接持ち込む際は、まずは電話やウェブサイトで供養を受け付けているかどうかを確認します。次に予約や受け付け可能な日時を調整し、当日に人形を持参して祈祷やお焚き上げを行ってもらいます。一般的には初穂料や供養料をその場で納める形となるでしょう。
大切な五月人形を持ち運ぶ際は、汚れや破損がないように適切に梱包することが重要です。特にガラスケース付きのものは運ぶ際に割れやすいため、緩衝材などを十分に使用すると良いでしょう。持参した後はお焚き上げなどの儀式が行われ、終了後にお礼を述べて終了となります。
直接足を運ぶことで、供養の様子を自分の目で確認できるのがメリットです。その場の空気を感じることで、しっかりと見送ったという実感を得られるでしょう。ただし、業者ではなく神社・寺院の行事に合わせるので日程調整が必要となる点には注意が必要です。
費用面は規模や寺社によって大きく異なります。相場としては数千円から数万円程度の幅があり、複数点まとめて供養に出す場合、加算方式で料金が設定されていることが多いです。
郵送対応の供養代行サービスを利用する場合
遠方で人形供養をしている寺社に行けない、あるいは忙しくてスケジュールが合わない場合は、郵送対応の供養代行サービスが便利です。専用の申し込みフォームや電話から依頼し、指定の手順に従って五月人形を送付すると、受け取った事業者や寺社側でお焚き上げなどの供養を行ってくれます。
送料と供養料が別途でかかるケースが多いですが、自宅から発送するだけで完結するので移動の手間がかかりません。業者によっては供養完了後に証明書や写真を送付してくれる場合もあり、実際の作業内容を確認できて安心です。
ただし、郵送時の梱包には十分な注意が必要です。破損してしまうと代行業者や寺社側にも迷惑がかかりますし、供養自体が難しくなることもあります。ガラスケースなど丈夫な箱や緩衝材を使い、輸送中に壊れないように配慮しましょう。
自治体ごみと業者依頼、どちらが得?処分費用の目安

処分費用をできるだけ抑えたい、手間をかけたくないなど、ニーズに応じて最適な方法を選びましょう。
自治体回収の費用や手間を抑えるポイント
自治体によっては、粗大ごみのシールを購入して貼り付け、指定された収集日に自宅や決められた場所に出すだけで回収してもらえます。費用は数百円程度からで、比較的リーズナブルに処分できるのが大きな特徴です。ただし、大きさによっては解体や分別が必要になるケースもあるため、事前の下準備をしっかり行いましょう。
ゴミ処分の予約システムがある自治体では、早めにスケジュールを押さえておくことが大切です。特に、転居の多いシーズンは混雑が予想されるため、予約が取りにくくなる恐れがあります。また、予約なしで出せるサイズのゴミもありますが、五月人形のケースはサイズが大きいことが多いので注意が必要です。
さらに、地域によっては無料回収しているイベントや不用品回収キャンペーンを実施しているところもあります。自治体の広報誌やウェブサイトをチェックすることで、意外なタイミングでお得に処分ができるかもしれません。
不用品回収業者を利用する際の相場と注意点
不用品回収業者の料金は、1点数千円ほどから始まることが多く、五月人形が大型である場合や、他の不用品も同時に処分する場合はセットで割引になるケースもあります。自宅まで回収に来てもらえるため、手軽に終えたいと考える人には向いている方法です。
ただし、業者によっては悪質な料金設定をしているところもあるため、最低でも2〜3社程度の相見積もりを取るのがおすすめです。見積書があいまいだったり、追加料金を頻繁に請求してくる場合は注意が必要でしょう。公的な資格や評判をしっかりチェックすることで、トラブルを避けられます。
回収業者の中には、人形供養も合わせて行ってくれるところがあります。供養から処分まで一手にお願いできるため、忙しい方や一度に全部済ませたい方には大変便利です。費用とサービス内容のバランスを見極めて、自分のニーズに合った業者を選ぶと良いでしょう。
処分せずに再利用・保管するという選択肢

捨てる以外にも、思い出のある五月人形を生かす方法はあります。
五月人形は子どもの成長を祝うための象徴的な存在であり、家族の思い出が詰まった大切な飾りです。処分してしまうことに抵抗がある場合、別の形で再利用することを検討してみるのも一つの手です。たとえば、一部のパーツをインテリアに活用したり、かぶとだけを飾って季節感を演出する方もいます。
また、新しい飾り方を工夫することで、五月人形を全く別の用途で楽しむことも可能です。ケースをリメイクして写真立てや小物入れにするなど、DIYの需要も高まっています。処分する前に、どんな再利用ができるかを検討してみると意外なアイデアが見つかるかもしれません。
保管する場合は、湿度やホコリを避けるなどのメンテナンスが重要になります。押し入れや収納ボックスにしまい込むのではなく、通気性の良い環境で保管しておくと、長い年月でも比較的きれいな状態をキープできます。今は飾らなくても将来的に孫のために使いたいなどの計画がある方は、しっかりとメンテナンスを行いましょう。
次世代への継承はOK?お下がりの考え方
五月人形を次世代に引き継ぐことを検討する家庭もあります。子どもの成長が終わった後、孫や親戚の子どもへとバトンタッチする発想です。状態が良いものは家系の行事として長く受け継ぐことで、新たな思い出を紡ぐことができるでしょう。
ただし、古い人形をお下がりとして受け取る側がいるかどうかは事前に確認する必要があります。大きさやデザインの好みなどは人によって異なるため、押し付けにならないように配慮しましょう。特に豪華な兜飾りなどは場所を取るため、相手の住環境を考えることが大切です。
家族の象徴として受け継がれていく五月人形は、見方によっては非常に価値ある遺産となります。一方で、時代の移り変わりによって新しい人形を求める風潮もあるため、継承を希望するなら早めに相談しておくとスムーズです。
インテリアやオブジェとして楽しむ例
五月人形全体を処分する代わりに、一部分だけを切り取り、インテリアとして楽しむ例もあります。例えば兜や刀などを飾り棚に置いて、和風のアクセントとして演出する方もいるようです。これなら大掛かりな収納スペースを必要とせず、手軽に季節感を楽しめます。
自分の部屋やリビングに合うように、ケースや台座をリメイクする方法もあります。塗装を変えたり、背景をモダンな布地に張り替えるなどの工夫をすれば、古風な節句人形が現代アートのような装飾品に生まれ変わるかもしれません。DIYが好きな方にとってはチャレンジのしがいがあります。
飾らなくなった五月人形をただしまい込むよりも、部分的に配置したりカスタマイズしたりすることで、長期間楽しむことができるメリットがあります。子どもの成長だけでなく家族の思い出をずっと共有できるため、単なる「処分」とは違った充実感を得られるでしょう。
五月人形の処分に関するよくあるQ&A

五月人形を処分する上で、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
供養をしないで捨てても大丈夫?
供養をせずに処分しても問題はないかと気になる方が多いですが、法的に供養が義務付けられているわけではありません。そのため、ごみとして出すこと自体は可能です。しかし、人形に対して感謝や思い入れがある場合は、供養をすることで心理的に安心感を得られることが多いでしょう。
供養はあくまでも選択肢の一つであり、「しなければならない」という決まりはありません。家庭の事情や考え方によって自由に決められます。ただし、処分後に後悔しないためにも、自身や家族の気持ちをしっかりと整理した上で結論を出すのが望ましいといえます。
自治体の回収だけでなく、不用品回収業者や供養代行サービスを組み合わせるなど、柔軟な方法を取ることも可能です。自分の納得できる形で手放すことが、結果的に最良の選択となるはずです。
リサイクルショップで断られた場合の対処法
リサイクルショップに持ち込んだものの、買い取り不可と判断されてしまう場合もあります。特に量産品や古い型の五月人形は需要が低いとされ、在庫を抱えるリスクを嫌がる店舗から断られる可能性が高いです。その場合は、他の処分方法に切り替えて対応しましょう。
フリマアプリやインターネットオークションを利用したり、友人・知人に声をかけたりするのも良い方法です。また、供養という選択肢も視野に入れれば、思い入れのある五月人形を丁寧に送り出すことができます。リサイクルショップでの買い取りが難しくても、すべてが行き止まりというわけではありません。
捨てることに後ろめたさがある場合は、神社やお寺で供養してもらうことで罪悪感を和らげることができます。あるいは、不用品回収業者に依頼して他の不要品と合わせて一挙に整理するのも有効です。状況や自分の希望に合わせて、複数の選択肢を組み合わせると良いでしょう。
片付け110番の五月人形回収事例

実際に片付け110番で回収した五月人形事例を紹介します。
片付け110番では、五月人形の回収や供養をはじめとした様々な不用品処分サービスを行っています。回収実績が豊富なため、どのような人形でも柔軟に対応できるのが特徴です。大きなガラスケース付きのセットから、コンパクトな兜飾りまで、状態やサイズに合わせて見積もりをいます。
ケース(1)五月人形(兜)、5500円
回収場所 | 新潟県柏崎市日吉町 |
回収内容 | 兜の処分 |
実際の作業料金 | 5,500円 |
お客様のご要望 | 兜の処分を依頼。供養は不要。 |
まとめ|大切な五月人形を気持ち良く送り出そう

どの方法を選ぶにしても、これまでの感謝の気持ちを込めて手放すことが大切です。
五月人形は男の子の成長を願う重要な節句飾りであり、家族の思い出をたくさん詰め込んできました。しかし、子どもが成長して飾らなくなったり、保管スペースの問題が発生したりと、いつかは処分を考えなければならない日が訪れるかもしれません。そんなとき、どんな方法を選んでも大事なのは、これまでの役割に対して感謝の気持ちを持って送り出すことです。
供養をしっかり行うのか、またはリサイクルや譲渡で誰かに使ってもらうのか、あるいは自治体のごみ回収や業者に任せるのかなど、状況や価値観に合わせて最適な方法は異なります。大切なのは、情報を十分に収集して家族みんなが納得できる形を選ぶことです。
最後まで自分たちの生活を見守ってくれた人形だからこそ、納得いく方法で手放すことで後悔や罪悪感を最小限に抑えられます。今までの感謝を伝えつつ、これからの生活をより快適にするために、ぜひ本記事を参考にして決断してください。
五月人形の供養・処分は片付け110番にお任せ下さい

供養から回収までスムーズに対応できる片付け110番ならではのメリットをぜひご検討ください。
片付け110番では、五月人形の供養と回収をまとめて依頼できるサービス体制を整えています。専門スタッフが自宅まで訪問し、状況に合わせて柔軟に対応してくれるので、時間も労力も節約しやすいのが特徴です。供養の手配もおこなっているため、精神的な区切りをしっかりつけたい方にも適しています。
大切な五月人形をできるだけスムーズに、そして思いを込めて手放したいと考えているなら、片付け110番を検討してみてはいかがでしょうか。家族思いのサービスを受けることで、より良い形で五月人形とのお別れができることでしょう。
