自転車を「そろそろ捨てたい」と思っても、
「粗大ごみ？それとも自転車店？」
「お金はいくらくらいかかるの？」
と迷ってしまい、つい駐輪場や玄関前に放置してしまいがちです。
しかし、自転車は放置しているだけでも場所を取り、見た目も悪く、防犯上も良くありません。放置場所や捨て方を間違えると、不法投棄として扱われてしまう可能性もあります。
この記事では、「自転車 捨てたい」と感じている方に向けて、自転車の主な捨て方7パターンと費用相場、できるだけ安く・安全に処分するコツをわかりやすく解説します。最後には、自転車以外の不用品もまとめて片付けたい方に向けて、プロの不用品回収業者を紹介する「片付け110番」についてもご案内します。
自転車を「捨てたい」と思ったら知っておきたい基本
自転車はサイズが大きく、燃えるごみ・燃えないごみには出せないため、「どうやって捨てるのが正解なのか」が分かりづらい品目です。まずは、法律面と選択肢の全体像を押さえておくと、後の判断がスムーズになります。
なぜ放置せずに正しく処分しないといけないのか
駅前や集合住宅の駐輪場などに自転車を置きっぱなしにしていると、「放置自転車」とみなされ、撤去・保管料を請求されることがあります。悪質な場合には、意図的な不法投棄として廃棄物処理法違反に問われ、個人でも最大1,000万円以下の罰金または5年以下の懲役が科されるケースもあります。
また、防犯登録が残ったままの自転車を、誰かが勝手に持ち去ってトラブルに発展する事例もあります。
「使わない自転車は、きちんと自分の責任で片付ける」ことが、トラブル回避の第一歩です。
まず押さえたい「自転車処分の選択肢」と判断の軸
自転車を捨てるときの主な選択肢は次の7つです。
- 自治体の粗大ごみに出す
- ゴミ処理場（クリーンセンター）へ持ち込む
- 自転車店・ホームセンターなどで引き取ってもらう／下取りに出す
- リサイクルショップ・買取専門店に売る
- フリマアプリ・地域掲示板・知人譲渡で手放す
- 不用品回収業者にまとめて回収してもらう
- （放置自転車など）警察・自治体に相談する
どの方法を選ぶかは、主に以下の3軸で考えると決めやすくなります。
- 費用：できるだけ安くしたいか、多少お金を払っても手間を減らしたいか
- 手間・時間：予約や運搬を自分でする余裕があるか
- 自転車の状態：売れるレベルなのか、完全にゴミとして処分すべきか
自転車の捨て方・処分方法7選【一覧で比較】
ここでは、具体的な捨て方7パターンをそれぞれ詳しく見ていきます。
自治体の粗大ごみに出す
もっともオーソドックスなのが、自治体の粗大ごみ回収を利用する方法です。
一般的な流れは次の通りです。
- 自治体の「粗大ごみ受付センター」などで事前に回収を予約
- コンビニ等で粗大ごみ処理券を購入
- 自転車の目立つ場所に処理券を貼る
- 指定日の朝までに指定場所へ自転車を出す
処分手数料は自治体によって異なりますが、多くの地域で1台あたり300〜800円程度、一部では1,000円台前半までという例もあります。
【メリット】
- 数百円で処分でき、最も安い部類
- 自宅近くまで収集に来てくれる
【デメリット】
- 予約が必要で、回収日まで待つ場合がある
- 自転車を指定場所まで自分で移動させる必要がある
- 地域によっては自転車を粗大ごみとして受け付けない自治体もある
ゴミ処理場（クリーンセンター）へ持ち込む
車や軽トラックが使える方なら、ゴミ処理場へ直接持ち込む方法もあります。
多くの自治体では、持ち込み処分は「無料〜数百円程度」で設定されており、粗大ごみ収集より安く済むことがあります。
【メリット】
- 受付時間内であれば、思い立ったタイミングで処分できる
- 粗大ごみシールが不要で、費用も安いことが多い
【デメリット】
- 自転車を運ぶ車両が必要
- 処理場が郊外にある場合、移動の時間とガソリン代がかかる
自転車店・量販店で引き取ってもらう／下取りに出す
自転車を買い替える予定があるなら、自転車専門店やホームセンターの「下取りサービス」を利用するのが効率的です。
大手チェーンでは、新しい自転車を1台購入すると、古い自転車を1台無料で引き取ってくれるサービスや、有料（1,000〜2,000円程度）で廃棄してくれるケースがあります。
【メリット】
- 購入と処分が一度に済む
- 防犯登録の抹消も店舗側がまとめて対応してくれる場合が多い
【デメリット】
- 基本的に“新車を買うこと”が前提
- お店によっては引取り自体を行っていない
リサイクルショップ・買取専門店に売る
まだ十分に乗れる自転車、ブランド自転車、電動アシスト自転車、ロードバイクなどは、リサイクルショップや自転車専門の買取店で売れる可能性があります。
状態が良いものであれば、数千円〜数万円程度の買取価格がつくこともあるため、処分どころか臨時収入になるケースもあります。
【メリット】
- 売れる場合は「処分費用0円＋現金」になる
- パーツやアクセサリーも買い取ってもらえる場合がある
【デメリット】
- 汚れやサビがひどいと買取不可
- 持ち込みや査定の手間がかかる
フリマアプリ・譲渡・掲示板で手放す
メルカリ・PayPayフリマ・ヤフオクなどのフリマアプリや、「譲ります・あげます」掲示板、地域の友人・知人への譲渡も選択肢です。
電動アシスト自転車やブランドもののスポーツバイクはフリマアプリでも人気があり、うまくいけば数万円単位の売却も期待できます。
【メリット】
- 売れればプラス収入になる
- 知人への譲渡なら感謝されながら手放せる
【デメリット】
- やり取り・発送・受け渡し場所の調整など手間がかかる
- 個人同士の取引トラブルのリスクがある
不用品回収業者にまとめて回収してもらう
「とにかく早く、自分では動かさずに捨てたい」という方は、不用品回収業者への依頼が便利です。
自転車単品での回収費用は、業者や地域によりますが、おおむね2,000〜9,000円程度が目安です。
他の家具・家電とまとめて依頼する「軽トラ積み放題パック」などなら、15,000〜30,000円前後で自転車を含む家中の不用品を一気に片付けられるプランもあります（※内容・料金は業者によって大きく異なるため、事前見積もりが必須です）。
【メリット】
- 自宅まで来てくれ、運び出しもお任せできる
- 自転車以外の不用品もまとめて処分できる
- 最短即日対応の業者も多く、引っ越し前など時間がないときに便利
【デメリット】
- 自治体処分に比べると費用は高め
- 悪質業者に当たると高額請求・不法投棄などのリスクがあるため、業者選びが重要
警察・自治体に相談すべき「放置自転車」のケース
すでに自分の所有ではなくなっている可能性がある自転車（前住人が置いていったもの、誰のものか分からない駐輪場の自転車など）は、むやみに処分するとトラブルになる恐れがあります。
- マンションの管理会社・大家
- 市区町村の担当窓口（放置自転車対策担当など）
- 交番・警察署
などに相談し、「所有者不明自転車」としての対応方針を確認してから動くようにしましょう。
自転車の処分費用はいくら？方法別の相場一覧
ここからは、「結局いくらかかるの？」という疑問に答えるため、方法別の費用感を整理します。
処分方法別の費用比較表
代表的な処分方法ごとの費用イメージは次の通りです。
また、自治体の例としては、
- 世田谷区：自転車16インチ超で約900円、電動アシスト自転車で約1,300円
- 倉敷市：大人用自転車600円、電動アシスト自転車1,000円（戸別収集）
- 千葉市：小径自転車390円・大人用780円、川越市では電動自転車約2,000円 といったケースもあります。
お住まいの自治体サイトで「粗大ごみ 自転車」と検索し、最新の手数料を確認しましょう。
できるだけ安く、もしくは無料に近づけるコツ
- 時間に余裕があるなら自治体利用が最安
1台だけなら、ほぼ確実に自治体の粗大ごみが最安クラスです。 - まだ乗れるなら「売る」発想を持つ
リサイクルショップやフリマアプリで売却できれば、0円どころかプラスになります。 - 買い替えの予定があるなら「下取り」を活用
無料引き取り＋値引きキャンペーンなどを組み合わせれば、実質的な負担はさらに減らせます。
時間・手間をかけたくない場合の考え方
「仕事が忙しくて役所の手続きが面倒」「階段が多くて自分で運び出せない」といった場合は、費用よりも手間を減らすことを優先した方がストレスは少なく済みます。
- 玄関先から動かしたくない → 不用品回収業者
- 家中の不用品をまとめて処分したい → 不用品回収業者のパックプラン
- 防犯登録や譲渡などもまとめて相談したい → 自転車店 or 専門業者
「数千円〜1万円の差で、丸一日かかる作業がゼロになる」と考えると、不用品回収業者を検討する価値は十分あります。
自転車の状態・種類別おすすめの捨て方
同じ「自転車」でも、状態や種類によってベストな捨て方は変わります。
まだ乗れるママチャリ・シティサイクルの場合
- 傷やサビが少なく、ブレーキ・ライトも正常
- 買い替えではなく、単純に台数を減らしたい
こんな自転車なら、まずは「売る・譲る」方向で検討してみましょう。
- リサイクルショップで査定
- フリマアプリで近場の人に引き取りに来てもらう
- 近所の人や知り合いで必要としている人を探す
「売れなかった」「譲り先が見つからなかった」場合の最終手段として、自治体の粗大ごみや処分場持ち込みに切り替えると、ムダが少なくなります。
サビだらけ・壊れた自転車の場合
- フレームが大きく歪んでいる
- 長年の放置でサビだらけ
- タイヤやチェーンがボロボロ
このレベルまで傷んでいる自転車は、買取はほぼ期待できません。
自治体の粗大ごみ、処分場持ち込み、不用品回収業者のいずれかで廃棄処分しましょう。
自分で解体して金属ごみとして出す方法もありますが、
- 工具が必要
- 解体品を一般ごみとして出すことを禁止している自治体もある
ため、事前にルールの確認が必須です。
電動アシスト自転車・高額スポーツバイクの場合
電動アシスト自転車や、ロードバイク・クロスバイクなどのスポーツバイクは、「そのまま捨てる」のは非常にもったいないケースが多いです。
- 電動アシスト自転車 → 中古でも需要が高く、バッテリーのみでも価値がある
- ロードバイク・クロスバイク → 元値が10〜100万円と高額なことも多く、中古市場が成立している
まずは、
- 自転車専門の買取店
- 中古スポーツバイク専門ショップ
- フリマアプリ・オークション
などでの売却を検討し、納得できる価格がつかなければ自治体・不用品回収業者で処分する二段構えがおすすめです。
子ども用自転車・三輪車のサイズアウトの場合
子ども用自転車や三輪車は、「まだ十分使えるけれどサイズが合わなくなった」というパターンが多く、知人や近所の人への譲渡に向いています。
- 幼稚園・小学校のママ友
- 地域の掲示板やSNS
- 兄弟・親戚の子ども
など、「顔が見える相手」に譲ると、喜んでもらえるうえに安心感もあります。
それでも行き先が決まらない場合は、自治体の粗大ごみやリサイクルショップの査定を検討しましょう。
自転車を捨てる前に必ず確認したい4つのポイント
実際に捨てる手続きを始める前に、最低限チェックしておきたいポイントがあります。
防犯登録の抹消は必須？手続きの流れ
防犯登録が有効なまま処分すると、万が一その自転車が盗難や犯罪に使われたとき、登録名義人であるあなたが疑われてしまう可能性があります。
抹消手続きに必要なものの一例：
- 自転車本体
- 本人確認書類（免許証・保険証など）
- 防犯登録カード（紛失時は購入店の領収書や保証書で代用できる場合も）
手続きできる主な場所：
- 自転車を購入した店舗
- 防犯登録を扱う自転車店
- 一部の交番・警察署
地域によって手続き方法が異なるため、「○○県 自転車 防犯登録 抹消」で検索し、事前にルールを確認しておきましょう。
保証書・購入証明・譲渡証明の扱い
- 購入店で抹消手続きをする場合 → 保証書やレシートがあるとスムーズ
- 知人へ譲渡する場合 → 譲渡証明書が求められる地域もある
自転車を処分・譲渡する前に、
- 保証書
- 領収書・レシート
- 防犯登録カード
などが残っていないか、一度まとめてチェックしておくと、その後の手続きが楽になります。
不法投棄とみなされるNG行為
次のような行為は、不法投棄と判断される可能性があります。
- 駅前・道路脇・空き地などに置き去りにする
- マンションのゴミ置き場に勝手に放置する
- 店舗の前に無断で置いていく
「粗大ごみの回収日だから」といって、自治体が指定した場所以外に置いてしまうのもNGです。必ず「指定場所・指定日・指定方法」を守って処分しましょう。
トラブルになりやすいケースと回避策
- 前の住人の自転車を勝手に捨ててしまう
- マンションの共用駐輪場に長く放置された自転車を管理会社に相談せず処分する
- 知人に譲ったものの、名義変更や防犯登録の変更をしない
こうしたケースでは、後から「勝手に捨てられた」「自分の名義のままだった」といったトラブルにつながることがあります。
基本ルール
- 所有者が不明な場合は、必ず管理会社・自治体・警察に確認
- 譲渡の際は、防犯登録の名義変更まで行う
自治体・自転車店・不用品回収業者の選び方
どの方法を選べばいいか分からないときは、「何を一番大切にしたいか」で選びましょう。
費用重視のとき：自治体＋ショップの組み合わせ
- 最優先はコストダウン
- 自分である程度動くことに抵抗がない
この場合は、
- まず「売れるかどうか」をリサイクルショップ・買取店で確認
- 売れなければ自治体の粗大ごみ or 処分場持ち込み
- 新車購入の予定があるなら、購入店での無料引き取りも比較
という順番で検討すると、最も安く済ませやすくなります。
スピード・手間の少なさ重視のとき：不用品回収業者
- 引っ越しが近い
- 高齢で運び出しが難しい
- 自転車以外にも不用品が大量にある
こんなときは、不用品回収業者の利用を軸に考えた方が現実的です。
- 自宅まで来てくれる
- 運び出しもすべてスタッフに任せられる
- 予約次第で即日〜数日で片付く
その代わり、費用は自治体処分より高くなるため、「どこまで手間をお金で買うか」を基準に考えましょう。
買取重視のとき：リサイクルショップ・フリマ活用
- 電動アシスト自転車
- ロードバイク・クロスバイク
- 有名ブランドのキッズバイク
など、元値が高い自転車は、
- 自転車専門買取店
- ネット買取サービス
- フリマアプリ
をフル活用して、できるだけ高値で売却するのがおすすめです。
「売却にチャレンジ → ダメなら自治体or業者処分」という2段構えにすると、結果として一番損をしにくくなります。
状況別・あなたに合う自転車の捨て方シミュレーション
最後に、「よくある状況別」におすすめの捨て方を整理しておきます。
引っ越しまで時間がないとき
- 残り数日〜1週間程度しかない
- 他の荷物の整理も山積み
→ 不用品回収業者にまとめて依頼するか、自転車店の引取りサービス＋一部不用品だけ業者という組み合わせが現実的です。
自治体の粗大ごみは、回収日が間に合わないケースが多いため、早めに判断しましょう。
自転車以外の不用品も一気に片付けたいとき
- 古い自転車のほかに、壊れた家具・家電・段ボールなどが大量にある
- 実家の片付けや遺品整理など、大量の不用品処分が必要
→ 軽トラ or 2tトラックの積み放題プランを持つ不用品回収業者が向いています。
自転車1台あたりの費用だけで見ると自治体の方が安いですが、トータルの作業時間・人件費を考えると、業者に任せた方が結果的にコスパが良くなるケースも多いです。
実家や集合住宅で自転車が何台もたまっているとき
- 玄関まわりや駐輪場に何台も放置されている
- 中には所有者不明の自転車もある
→ まずは「誰の自転車なのか」を整理することが先決です。
- 家族・住人に確認
- 管理会社・大家に相談（集合住宅の場合）
- 放置自転車の可能性があれば自治体・警察に相談
「明らかに家族の不要自転車」とわかっている分については、自治体処分 or 業者依頼で一気に片付けると、駐輪場が見違えるほどスッキリします。
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- 自転車1台のみの回収：3,000〜8,000円前後
- 自転車＋小型家電など数点：8,000〜15,000円前後
- 自転車を含む家財一式（軽トラ〜2tトラック積み放題）：15,000〜30,000円前後
※あくまで一般的な不用品回収業界の相場イメージであり、具体的な料金は車種・量・作業内容・地域によって変動します。実際の金額は、片付け110番経由の見積もりでご確認ください。
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「自転車を捨てたいけれど、手続きも運び出しも面倒…」という方は、一度片付け110番に相談し、自治体処分と比べながら検討してみてください。
