原付ってどうやって処分するの?売れないの?お金は絶対かかる?ナンバープレートがどこかに行ってしまったけど大丈夫?
「原付の処分ってなんだかよくわからないしちゃんとできるか不安!」というひとに向けて、誰でも・どんな状態の原付でもスムーズに処分できる方法のすべてをお伝えします。
準備物と手順にわけてわかりやすく解説しますので、実践すればその日のうちに原付を手放すことができますよ。ぜひ最後までご覧ください!
1 処分する前に!原付処分の全体像
原付の処分には大きくわけて、『廃車手続き』『車体の処分』『保険解約手続きと返戻金申請』の3つの作業が必要です。
ただし、買い取りに出す場合は「業者に売ることができた場合」に限り廃車手続きも業者で無料代行してくれるため、必要なのは保険解約手続きと返戻金申請のみとなります。
- 廃車手続き
- 車体処分(買い取り・無料処分・回収業者)
- 保険解約手続きと返戻金申請
上記の順に、1つずつわかりやすく解説していきます。
2 シチュエーション別│廃車手続きの全手順
バイクの中でも『原付』は、「排気量125cc以下」のものを指し、手続きはすべて『原付のナンバー登録を行った市区町村役所』で完結するため、簡単・即日で廃車手続きを終えられます。
自分で廃車手続きを行う場合の「準備物」
絶対に必要な物は、次の4つです。
- 印鑑
※認印はOK、シャチハタはNG - ナンバープレート
- 本人確認ができるもの
※免許証や保険証など - 標識交付証明書
※ナンバー取得の際に受け取った書類
市外・県外ナンバーの原付を、登録外の市区町村役所で手続きしたい場合は、まず電話で市区町村役所に確認しましょう。
「市外(県外)ナンバーの原付の廃車をしたいのですが、窓口で対応はしていますか?」と聞いた結果によって、さらに次のものを用意しましょう。
市外県外ナンバー│窓口で手続きする場合の「準備物」
窓口対応可能な場合は、絶対に必要な物4つのものに加えて、次のものを用意しましょう。
- 居住証明書
『居住証明書】とは、住民票や最新~3ヵ月以内の公共料金(ガスや水道など)の請求書)を指します。
市外県外ナンバー│郵送で手続きする場合の「準備物」
窓口対応できないと言われた場合は、郵送で手続き可能ですので、次の5つのものを準備しましょう。
- ナンバープレート
- 標識交付証明書
※ナンバー取得の際に受け取った書類 - 本人確認ができるもののコピー
※免許証のコピーなど - 軽自動車税廃車申告兼標識返納書
※原付の登録を行った各自治体HPでダウンロードできます。 - 返信用封筒
※切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済みにしておきましょう。
※廃車受付証明書の返送に使用されます。
代理人で廃車手続きを行う場合の「準備物」
代理人が手続きする場合に絶対に必要な物は、次の6~7つです。
- ナンバープレート
- 標識交付証明書
※ナンバー取得の際に受け取った書類 - 委任状
※申請者当人の押印必須 - 代理人の公的身分証明書
※免許証や保険証など - 申請者当人の身分証明書のコピー
※免許証や保険証など - 代理人の印鑑
※認印はOK、シャチハタはNG - (市区町村役所に電話で確認したて必要と言われた場合)申請者当人の印鑑
委任状の用意の仕方
代理人で手続きする場合は必ず、「申請者当人の押印」のある委任状が必要です。
委任状は、テンプレートをダウンロードして、上記の画像を参考に作成してみてください。
テンプレートはコチラからご確認ください。
ナンバープレートや標識交付証明書を紛失した時の対処法
ナンバープレートや標識交付証明書を紛失している場合は、届け出や再発行が必要になりますが、手続きがすべて市区町村役所で可能です。
「窓口で手続きするのか・郵送で手続きするのか」で、若干対処法が異なりますのでそれぞれ説明します。
ナンバープレートを紛失した場合
ナンバープレートを紛失している場合は、市区町村役所に返納できない代わりに、『弁償金』を支払わなければいけません。
廃車手続きの際に窓口職員に「ナンバープレートを無くしてしまいました」と伝えましょう。
書類提出の最後に、『約300円を現金で支払い』するよう求められますので、弁償金をその場で払って返納の代わりとなります。
※5つの自治体から平均を算出したところ弁償金額は300円前後が相場です。
バイクを登録している市区町村役所に事前に電話して、「ナンバープレートをなくしてしまいました。廃車手続きにあたって、弁償金はいくらでしょうか?」と聞きましょう。
約300円の弁償金額を伝えられますので、郵便局の窓口に向かい、『郵便小為替(ゆうびんこがわせ)』で弁償金分を購入します。
その他の書類と一緒に同封して郵送すれば、ナンバープレート返納の代わりとなります。
標識交付証明書を紛失した場合
標識交付証明書を紛失している場合は、バイクを登録している市区町村役所で再発行してもらう必要があります。
窓口で手続きする場合に必要な物は、次の2つです。
- 本人確認ができるものの
※免許証や保険証など - 印鑑
※認印はOK、シャチハタはNG
手順は次の3ステップで、費用は一切かかりません。
- 窓口へ行き、「標識交付証明書を紛失したので再発行をお願いします」と伝えます。
- その場で渡された書類に、窓口職員の指示のもと押印し、本人確認ができるものを提出します。
- (市区町村役所の混み合い具合によるが)10分ほど待てば再発行したものを渡してもらえます。
手元に標識交付証明書がなければ廃車手続き書類を郵送できませんので、まずは「郵送で標識交付証明書を再発行し自分の元まで返送してもらう」手続きを行います。
郵送での「標識交付証明書の再発行」手続きに必要な物は、次の3つです。
- 便箋などに
(1)標識交付証明書が必要な理由
(2)標識番号(ナンバープレートの番号)
(3)バイク所有者当人の現住所
(4)氏名
(5)押印
を記入する - 返信用封筒
※切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済みのもの - 本人確認ができるもののコピー
※免許証や保険証など
自治体によっては、標識交付証明書の再発行に『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』の提出が求められることがあります。
その場合は原付を登録している自治体のHPからダウンロードするか、電話で入手方法を確認し、『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』を入手して記入・押印しましょう。
『軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書』の記入例は、次の画像を参考にして下さい。
画像引用元:茅ヶ崎市HPより
手順は次の3ステップです。
- バイクを登録した市区町村役所に電話し、「標識交付証明書を紛失したのですが、県外に住んでいるので郵送で再発行したいと思っています。書類郵送先の住所・宛先を教えてください」と伝えます。
電話口で聞いた、「再発行用書類の郵送窓口の住所・宛名」をメモなどに控えます。 - 準備した便箋・返信用封筒・本人確認ができるもののコピー(必要に応じて軽自動車税申告(報告)書兼標識交付申請書)を、手順1で聞いた住所へ郵送します。
- 1週間~2週間ほどで、手元に再発行された標識交付証明書が届きます。
【窓口・郵送】廃車手続きの全手順
窓口で行う場合と郵送で行う場合とで、かかる時間と手順が異なりますので、それぞれわかりやすく説明します。
窓口で行う場合
窓口で行う場合は、市区町村役所の混み具合にもよりますが、1時間もかからず廃車手続きが完了します。
- 準備物が揃ったらすべてを『原付を登録した(ナンバープレートに記載の)市区町村役所』に持参し、窓口で「原付の廃車手続きをしたい」と伝えます。
- 窓口で廃車申告書をもらい、必要事項を記入して準備した書類・ナンバープレートと一緒に提出します。
記入例は以下の画像の通りです。画像引用:平塚市HPより - 10分程度の待ち時間の後に呼び出しがありますので、それに従って窓口で『廃車証明書』をもらい、終了となります。
郵送で行う場合
郵送で行う場合は、書類を市区町村役所に発送してから「廃車受付証明書」が返送されてくるまでに、お住いの場所から市区町村役所までの距離にもよりますが、2週間前後でかかります。
「廃車受付証明書」が手元に届いた段階で、廃車手続きが完了となります。
- 準備した以下のものを、すべて1つに同封してバイクを登録した市区町村役所に郵送します。
・ナンバープレート
・標識交付証明書
※ナンバー取得の際に受け取った書類
・本人確認ができるもののコピー
※免許証のコピーなど
・返信用封筒
※切手貼り付け・返送先の自分の住所記入済みのもの
※廃車受付証明書の返送に使用されます。
・(必要に応じて)軽自動車税廃車申告兼標識返納書
※原付の登録を行った各自治体HPでダウンロードできます。
・(必要に応じて)弁償金額分の郵便小為替 - 1週間~2週間前後で、市区町村役所から「廃車受付証明書」が届き、終了となります。
3 車体の処分方法3選
費用が安くお得に済む順に、『買い取り』『自力処分』『回収業者』とあり、最適な方法を選ぶには、「処分期限」「処分の予算」「処分に割ける時間」について考えることが重要です。
それぞれの方法でメリットデメリットが異なるため、安く処分できても処分期限に間に合わないと、メリット以上のデメリットを被ってしまうことがあるからです。
(1)買い取り
「処分期限がない・お金に換えたい」人は、まず買い取りを検討しましょう。
原付は「安くて動くなら欲しい・解体してみたいので欲しい」といった中古需要がありますので、トライすることで思わぬ嬉しい査定結果を得られる可能性があります。
2019年1月現在で特に需要の高い原付は次の車種です。
- ホンダ「PCX125」「スーパーカブ110」「クロスカブ110」
- スズキ「アドレスV125」
- ヤマハ「シグナスX SR」
買い取り先
買い取りでは、まず『バイク買取専門業者』に査定に出し、そこで売れなければ『インターネットサービス』を活用してみてください。
買い取りや譲渡のデメリットとしては、「手間と時間がかかる」「時間を割いても必ず売れるとは限らない」「詐欺などのトラブルに遭う」という点があり、業者相手だったとしても十分な注意が必要です。
急いでいる人やトラブルが不安な人は、次の方法を試してみてください。
(2)自力処分
「処分期限が1か月以内」「少しでも安く捨てたい」「確実に処分して安心したい」人は、自力処分を検討しましょう。
『解体して鉄くずとしてスクラップ工場に持ち込む』『二輪リサイクルシステムを利用して持ち込む』の2つの方法があり、どちらも無料・格安で処分することが可能です。
解体して鉄くずとしてスクラップ工場に持ち込む
原付は鉄の部分が多く資源価値が高いので、自力で解体してスクラップ工場に持ち込めば、良くて買い取り・悪くても無料引き取りや格安処分が可能です。
解体の方法は以下のYouTubeの動画などを参考にしてみてください。
YouTube『初歩のバイクレストア RZ50直すぜ⑪車体回りの分解』より
YouTube『JOG分解!放置済みのバイクです!』より
デメリットとしては、「作業がうまくいかない」「近くのスクラップ工場の対応状況」の2つの問題があります。
実際に片付け110番に原付のご処分でお電話いただくお客様の中にも、2つの問題に直面して次のようにお困りでご依頼くださる方がいらっしゃいました。
「バイクいじりに慣れていないせいでうまく解体できない」
「工具を持っていないので解体できない」「作業でケガをした」
「いつまで経ってもバラし終わらない」
「引き受けてくれると思ったスクラップ工場が法人のみの取引だった」
「頼りにしていたスクラップ工場に、今は引き受けてないと断られた」
解体に自信がない人や近くのスクラップ工場の対応状況が不明瞭で不安という方は、次の方法を試してみてください。
二輪車リサイクルシステムを利用して持ち込む
二輪車リサイクルシステムは、バイクの再資源化を目的に発足した団体のシステムで、このシステムの『対象車種・解体していない』バイクは、無料・格安で引き取りしてもらうことができます。
対象車種は二輪車リサイクルシステムHPより確認可能です。
- 二輪車リサイクルシステムの考えに賛同した16メーカーの対象車種に該当する
※対象車種は二輪車リサイクルシステムHPより確認可能。 - 廃車手続き(一時抹消登録)を行っており、その完了を確認できる書類がある
- バラバラに解体されておらずバイクとしての形状を保っている
- 自分で指定引取場所まで持ち込みできる
デメリットとして、「団体指定車種以外は対応してくれない」「自己搬入する手段が無く有料の訪問収集を利用すると、かなり割高になる」点があります。
また「指定引取場所」や「訪問収集対応店舗」は、大きな業者から小さな業者まで様々で、お店の忙しさや予約の混み具合によっては、すぐに対応してもらえません。
お持ちの原付が団体指定車種以外だった人や、とにかく急いでいる人は次の方法を試してみてください。
(3)回収業者
「1週間以内には捨てたい」「忙しくて処分する時間が取れない」「廃車手続きも任せたい」「とにかく手間なく楽に捨てたい」人は、回収業者がオススメです。
費用はかかりますが、『電話1本するだけ』で、『希望の日にち・時間』に回収に来てくれて、『面倒な手続き・作業は一切不要』で『作業は10分もかからない』のでメリットは非常に大きいといえます。
また回収業者によっては、廃車手続きの代行も3,000円~5,000円程の相場金額で行ってくれるため、便利です。
※廃車手続き代行サービスを行う不用品回収業者5社より平均を算出した額です。
実際に片付け110番にバイクの処分をご依頼いただくお客様の多くが、「引っ越しで急いでいて廃車手続きもできない」「遺品整理で出てきたものだが、面倒な手続きをする時間がない」といったシチュエーションでご利用くださいます。
そして回収後のアンケートでは、「手間なく数分で終わって助かった」とお喜びの声をお寄せくださっていますよ。
片付け110番施工事例
バイクの種類 | 原付(~125cc) |
ご依頼のきっかけ | 5年以上乗っておらず、処分に困っていた。 なるべく早く回収に来てほしい。 |
作業内容 | ご予約TELの2日後の希望時間でお伺い回収。 |
ご請求金額 | 10,800円(税込) |
原付の全国回収業者の処分費用相場は、『廃車手続きなしの場合:10,000円前後』『廃車手続き含む場合:15,000円前後』です。
もし回収業者に依頼したいと思われたら、『片付け代行業者は片付けたいシーンと業者の強みで選ぶ!オススメ片付け業者4選』で優良業者をご紹介していますので、あわせてご確認ください。
4 保険解約手続きと返戻金申請方法
廃車手続きと車体処分が終わったら、加入している保険会社に電話をして手続き方法を確認し、各保険会社の指示に従って『保険の解約』と『返戻金(へんれいきん)の受け取り申請』を忘れず行いましょう。
保険の解約は、廃車手続きが終わって車体が手元から離れても『自動的に解約はされない』ので、あなたから進んで手続きをしなければなりません。
また保険金は「先払いしている金額のうち、解約をして保険を使用しなくなった残りの期間」の一部を『あなたが自発的に申請すれば』返金してもらうことができます。
長期間乗っていると最初の手続きは忘れがちですが、原付も自賠責保険の加入対象となっており、任意保険に入ることもできるので、いずれか・もしくは両方に加入しているはずです。
無駄なお金を払い続け・失わないよう、必ず解約と申請をしましょう。
まとめ
原付の処分は、大きくわけて『廃車手続き』『車体の処分』『保険の解約と返戻金申請』の3つが必要で、よりお得に処分するためには、「処分の期限・予算・割ける時間」を考えて方法を決めることが大切です。
お伝えした通りに方法を選び、手順を守って実践してもらえれば、原付の処分を問題なく終えて頂けます。
一見複雑に感じますが、実際は難しくありませんので、いらない原付をいつまでも家に放置してしまうよりも、早めに断捨離してすっきりスペースも気持ちも整理しましょう!
この記事が原付の処分に悩むあなたの役に立てば幸いです。
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