仏壇の買い替えは意外と大変!事前に知っておくべき買い替えの全体像

仏壇の買い替えは意外と大変!事前に知っておくべき買い替えの全体像
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仏壇を買い替えることは、一生のうちに何度もありませんから、「何から始めればいい?」「費用はどれくらい?」とわからないことが多く困ってしまいますよね。

実は仏壇を買い換えるということは、「ただ新しい仏壇を買っておくだけ」にとどまらず、魂抜きや仏具などの再設置、魂入れなど「やっておいたほうがよい作業」が山のようにあるんです。

これは、お坊さん・葬儀社さん・仏具店さんなど仏事に深く関わっている人からしてみると「常識」のようなことです。ですが、普段仏事に関わらない多くの人は「よくわからない!」というのが現実のところなんです。

そこで今回は仏事に関わるプロが教える、仏壇買い替えの全体像や、買い替え前に知っておきたいこと、相場費用までのすべてをわかりやすく解説します。

最後まで読んでいただければ、わからないこと無くなり、予算と自分・ご家族の気持ちを汲みながら、最良の決断を重ねて、滞りなく仏壇を買い替え終えられるようになります。

ぜひ最後までお読みください。

目次

1 仏壇買い替えの全体像!流れ・金額・処分までの全て

全体像は大きく分けて次の6段階となります。

仏壇買い替えの全体像

買い替えから仏壇の処分まで、思いのほかすることがたくさんあるのがわかりますね。

仏壇買い替えのタイミング

ある調査によると、仏壇を買う人のうち、約7割が『引越しやリフォームなど住宅事情による買い替え』と『仏壇そのものの老朽化や故障による買い替え』であることがわかりました。

仏壇買い替えのタイミング

具体的には、次のようなタイミングが買い替え理由として多い傾向にあるようです。

よくある仏壇買い替えのタイミング
  • 新居には今ある仏壇を置くスペースがない
  • 今の仏壇は新居の雰囲気に合わない
  • 代々引き継いできた仏壇だが、カビが沸いてしまった
  • 古くて、扉が外れて壊れていたり、何カ所かヒビが入っている

仏壇の買い替えをすべて終えるには、時間や費用もかなり必要です。全体像や金額相場などを知って、「今本当に買い換えるタイミングなのか?」についても検討しつつ、読んでみてくださいね。

(1)仏壇を購入

(1)仏壇を購入

買い替えを決断したら、まずは新しい仏壇の購入手配を行います。仏壇は高い買い物になるので、予算と希望にあった仏壇を見つけるのには意外と時間がかかります。

値段は仏壇のタイプ・材質・大きさでかわる

値段を左右するのが、『タイプ・材質・大きさ』の3要素です。

家具調仏壇

家具調仏壇は、現代のお部屋においても違和感のないようにモダンなデザインが採用されています。材質も天然木材ではなく木材のように見えるプリントが施されているものが多く、マンションなど住宅事情にも配慮されコンパクトな造りなので、その分費用も低めです。

唐木仏壇

唐木仏壇は、シンプルなデザインでありながら、唐木の木目を活かした美しさのある仏壇です。存在感があり、平均的な高さも160cmはあります。大きさと素材からも、家具調仏壇と比べれば倍以上の値がしますが、ご先祖様の家としては非常に立派なものをこしらえることができます。

金仏壇

金仏壇はその名の通り、内側に金箔が張られています。また全体にも黒く漆塗りが施されています。金箔の質量や金の純度、細工の芸術性など、様々な要素から値段は他の仏壇とは比べ物にならないほど高額です。仏壇は家の中の小さなお寺といわれますが、金仏壇はその考えを最も体現した作りであるといえます。

新しい仏壇の購入費用相場

仏壇の購入費用には大きな幅があります。ここでは最低ラインからおおよその相場費用をご紹介します。

仏壇の種類 全国の新品購入時の相場費用
家具調仏壇 10万円前後
唐木仏壇 50万~100万円程度
金仏壇 150万円前後

※相場費用は仏具店10社から抽出した情報をもとに平均を算出しています。

購入方法は「仏具店」か「インターネット」

仏壇の購入方法は、『仏具店』の他に、『インターネット』からも可能です。それぞれのメリット・デメリットをまとめてみましたので、購入される際にご家族で参考になさってください。

仏具店
【メリット】
  • 実際に物を見て確かめられるので、届いてからイメージと違う、ということが起きにくい。
【デメリット】
  • セールストークに弱いと冷静な決断ができず、言われるがまま購入してしまいやすい。
  • 店まで出向く必要がある。
インターネット
【メリット】
  • 家の中でスマホやパソコン一台あれば比較から検討・購入・配送手配までできる。
  • 店舗で買うよりも安い。
【デメリット】
  • 手元に届いてから「思っていたのと違う」ということが起きやすい。

インターネットで購入できる仏壇の中でも人気商品を3つご紹介しますので、気になる方は確認してみてくださいね。

(1)家具調仏壇

(2)唐木仏壇

(3)金仏壇

(2)お坊さんに魂抜き・魂入れを依頼 

(2)お坊さんに魂抜き・魂入れを依頼

仏壇の購入と納品される日が決まったら、お坊さんに魂抜き・魂入れの依頼をします。

同日に魂抜き・魂入れ両方を兼ねて頼んでおくと、手間も少なく済みます。

思いのほか、お坊さんの予約って簡単に取れないものなんです。

日々法要の依頼で多忙にされていますので、最低1~2ヵ月前には希望日時を2、3決めて、来ていただけるか確認し、間違いなく手配を終えましょう。

魂抜きとは

仏壇の魂抜きとは、「今まで仏壇に宿り、家と家族を守ってくださってありがとうございました」とご先祖様に感謝を伝えるため、宿っている魂を読経により抜いていただくための儀式です。

魂入れとは

仏壇の魂入れとは、お坊さんの読経により、ご先祖様に仏壇の本尊へ宿って頂く、ご先祖様の眼を開き、手を合わせる者の祈りや感謝が届くようにして頂くための儀式です。

※別名で、御霊入れ(みたまいれ)、御性根入れ(おしょうねいれ)、開眼供養(かいがんくよう)ともいいます。

(3)魂抜き

(3)魂抜き

お坊さんと打ち合わせた日程で魂抜きを行います。当日お坊さんが来るまでに、お仏壇に次のものをお供えしておきましょう。

  • お線香
  • お花
  • ロウソク
  • お茶かお水
  • 和菓子などのお供え

何を買っていいか分からない場合は次のものを購入しておくと安心です。

(1)お線香

(2)お花

(3)ロウソク

(4)菓子

仏壇に魂抜きは絶対必要?お坊さんに聞いた供養の目的と全国のお布施相場』では魂抜きのマナーやお布施相場を紹介しています。合わせてお読みください。

(4)新しい仏壇に仏具・本尊・位牌を再設置

(4)新しい仏壇に仏具・本尊・位牌を再設置

魂抜きが終わったら、新しいお仏壇へ仏具・本尊・位牌を移動し、正しい位置へ設置しましょう。

仏壇の正しい祀り方

本尊と位牌は替えがきかないうえに壊れやすいので、動かす時に落として壊さないよう注意して行う良いでしょう。

配置する際の注意点!

宗派によっても配置が異なります。
お経をあげていただいたお坊さんに教えて頂きながら設置するか、魂抜き前のお仏壇を写真にとり、それをもとに正しく設置できるようにしましょう。

(5)魂入れ

(5)魂入れ

再設置が終わったら、今度は新しいお仏壇に魂入れのためにお経をあげていただきます。

これで、ご先祖さまの魂のお家のお引越しは終了となります。

お坊さんにお礼をお伝えし、お布施を渡してお見送りしましょう。

仏壇の魂入れは必須?疑問解消〜安心・安全な依頼先・料金相場のすべて』では魂入れの疑問解消から、料金相場をすべて網羅した記事を書いています。合わせてお読みください。

(6)古い仏壇を処分

(6)古い仏壇を処分

最後に、古い方の仏壇を処分する手配を行います。

魂抜きの終わった仏壇は、家具と同様の扱いになりますが、処分方法は思いの外大変です。

詳しくは『仏壇処分の時に抑えておきたい2つのポイントとオススメの処分方法4選』をご確認ください。

これで、仏壇買い替えに関わるすべてが完了です!

2 仏壇買い替えで知っておきたい3つのこと

買い替える前に次の3つのことを知っておき、ご家族やご親族で話し合いをしておくと、後々トラブルや後悔をすることがなくなります。

  1. 魂抜き・魂入れを行うか身内でよく話し合っておく
  2. 金仏壇の場合は買い替えより先に洗浄修繕を検討する
  3. 仏具まで買い替える必要はない

(1)魂抜き・魂入れを行うか身内でよく話し合っておく

魂抜き・魂入れは必須ではありません。

ですが、ご先祖様や故人の魂が宿っていると考え手を合わせるもの。

自分は「供養なんていらない」と感じても、ご家族やご親族の誰かは「絶対供養して欲しい」と思っている方もいるかもしれません。勝手にするしないを決めてしまうと、あとから揉めてしまう原因となります。

よく話し合ってご家族・ご親族で意見がまとまってから依頼するかどうか手配を決めましょう。

(2)金仏壇の場合は買い替えより先に洗浄修繕を検討する

金仏壇は30年に1度の頻度で洗浄や補修をすることで、継承し続けられるように作られています。

もしも、「古くなってしまったから」「壊れている箇所があるから」と金仏壇の買い替えを考えているなら、まず先に洗浄・修繕業者に相談してみましょう。

買い替えるよりも安く済むことがほとんどですし、代々の仏壇をまた引き続き継承できるので、ご先祖様も喜んで下さるはずです。

洗浄・修繕業者には次のような会社がありますので、気になる方は確認してみてください。

(3)仏具まで買い替える必要はない

「仏壇を新しくするんだから、仏具も一式そろえ直さないといけないの?」と心配されるかたもいらっしゃいます。

ですが、仏具は古い仏壇で使っていたものを新しい仏壇で使い続けても特に問題はありません。もちろん、仏壇買い替えを良いきっかけとして、仏具も一式買い替えるのも悪いことではありません。

特に決まり事もないので、必要に応じて検討してみましょう。

仏壇を買うと不幸になるは本当?

「仏壇を買うと身内に不幸が起きるというから買い替えはやめた方がいい」という話を聞いて心配される方もいらっしゃいますが、これは迷信です。

本来仏壇は、家族の心のよりどころになる場所であり、家の中の中心となるものです。お寺さんによっては、家族や親族に不幸がある前から、家を建てたらお仏壇も購入しておくことを進めているほどです。

買い替えも購入そのものも、決して不幸を呼ぶことではないんですね。

3 費用相場一覧表

『お布施費用』『仏壇処分費』のそれぞれの相場をご紹介します。

魂抜き・魂入れお布施費用全国相場

魂抜き・魂入れのお布施費用は、お坊さんにどうやって依頼するによって異なります。

わかりやすくいうと、『直接お寺さんに頼む』『僧侶派遣サービスを利用』『回収業者に頼む』のどの手段で依頼するのかで異なります。

依頼先 お布施費用全国相場
菩提寺(檀家に入っていて直接お寺さんに依頼) 読経へのお布施:30,000~50,000円
交通費にあたるお布施:10,000円
僧侶派遣サービス 読経へのお布施:30,000~35,000円
交通費にあたるお布施:不要
回収業者 合同供養10,000円程度
個別供養30,000円程度

※相場費用は葬儀社・仏具店・僧侶派遣サービス・回収業者軽15社から抽出した情報をもとに平均を算出しています。

仏壇の処分費用全国相場

仏壇本体の処分費用は、大きさによって変動があります。

仏壇の測り方

処分にあたっては、自治体が対応しているなら『粗大ゴミ』、自治体が対応していない場合は『回収業者を利用』して処分することになります。

そのため、特に回収業者を利用する場合は、大きいほど必要な人数が増え、『人件費』も高くなります。

高さ・幅・奥行きの合計(横幅) 仏壇本体の全国の処分費用相場
180cm未満(幅60cm未満) 【粗大ゴミ】800円程
【業者】25,000円程
180cm以上250cm未満(幅80cm未満) 【粗大ゴミ】1,500円程
【業者】40,000円程
250cm以上(幅100cm未満) 【粗大ゴミ】2,000円程
【業者】100,000円程
片付け110番の仏壇処分サービスはこちら
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