引っ越しや大掃除をしていると、最近は使っていない食器や、最後にいつ着たかわからないような服などが出てきます。そういった物の中には、捨てるには状態が良いのでもったいない物や、大量生産品なので売れないか売れても二束三文の物があると思います。
売れる可能性も少ないし、かと言って捨てるのも忍びない…困りますよね。ひょっとすると、今まさにこのような状況で困っていて、この記事を読まれている方がいらっしゃるかもしれません。
そんな時に有効な方法が、「寄付」です。戦争や紛争で物資が不足していて困っている海外の国や地域に送ったり、国内でホームレス支援をしているような団体に送ったりするのです。こうすれば売れにくい物も捨てにくい物も、他の誰かに使ってもらえます。
しかし、寄付ってどうやってすれば良いのでしょうか?誰か、どこか企業や団体がやっていることなのでしょうか?そもそも自分がいらない物を寄付しても良いのでしょうか?
今回は不用品の寄付について、寄付の良い面と悪い面や、どういった物が寄付するのに向いているかや、どういったところに寄付の依頼をすれば良いのか等について、紹介していきます。
寄付のメリット・デメリット
メリット
困っている人の助けになる
世界には戦争や紛争などで明日を生きていくのもやっとの人達もいれば、貧困が原因で物資不足の中を生活している人達がいます。そういった方達に。靴や衣類や食器や文房具を送ると、とても喜ばれます。
特に発展途上国と言われる国や地域の道路は、舗装が十分に成されていない箇所が多く、そのような場所を素足で歩かなければ、水を汲みに行けなかったり学校に行けなかったりする子ども達が大勢います。
また、服や靴下などの衣類も大変喜ばれます。
企業が寄付をする場合、イメージアップになる
個人でも影響が無くはないですが、特に企業が寄付をすると「公益活動を応援してます」とアピールができ、企業のイメージアップができます。多くの大企業と言われる企業が寄付や公的支援をしているのは、そういった狙いがあるからです。
企業がする寄付のカラクリ
民間企業で「◯◯を売って得た利益は、全額寄付します」という謳い文句を掲載したり、キャンペーンにしたりという場合があります。
実はこの「利益」という言葉には、カラクリが潜んでいます。
利益を、『売上 – 経費(人件費 + 広告費 + 発送などの諸経費)』とすると、ほとんど利益として残らない場合があります。
では、なぜ残らない場合のある利益を寄付すると謳うのかというと、結局は自社の利益を上げるために、消費者に「こういう良いコトもしているんだ」と良いイメージを植え付けさせるための上等文句なのです。
消費者に良いイメージを根付かせることで、自社の他の商品を多く売れ、大きく利益を出したいという目的なのです。もちろん正当に寄付をしている企業もありますが、あくまで謳い文句だけであって寄付をしていないという企業があります。
デメリット
困っている人達の生活を助けたり、個人や企業のイメージアップに繋がるというメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
偽善と言われるかもしれない
あなたが寄付をしたことを誰か他人に言ってしまうと、ひょっとすると心無い人からそのような言葉や意見を投げかけられるかもしれません。こういった言葉を掛けられるのが嫌な人もいると思います。
これは僕の大学の時にお世話になったとある教授が言っていたのですが、「良い行いというのは人に言ってはならない。人に言わないからこそ美徳なんだ。」と。孤児院にランドセルを送っている人はタイガーマスクです。本名を明かしていません。
価値がある物でも無料で引き取られる
寄付ですから、何でも無料で引き取られます。
ということは、ブランド物の服や靴や食器も、無料で引き取られてしまいます。寄付をするとなったら、一応寄付する予定の物の価値を確認しておいた方が望ましいです。
不用品なら何でも寄付できるわけではない
「不用品を一切合財寄付したい!」とお考えの方もいますでしょうが、恐らくそれは難しいでしょう。
何故なら、寄付を受け入れている企業や団体は、基本的に寄付してほしい物とそうでない物を決めていて、ホームページ上なのであらかじめ寄付してほしい物をリストにしているのです。
なので、あなたがイスやテーブルなどを寄付したいとなれば、イスやテーブルを寄付してほしい団体を探さないといけなくなります。
ちなみに寄付を受け付けている団体の多くは、衣類や靴や食器などを寄付してほしいようです。
デメリットかどうかわからないこと
人によってはデメリットにもなり得るが、人によっては別に何とも思わないということもあります。ご自身でよくよく対策して寄付するか、寄付を諦めるかという選択肢になるでしょう。
名前が入っている物などが映像等に写る可能性がある
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、例えば海外のニュースや海外のドキュメンタリーや、いわゆる「日本人が海外に行ってみた」というようなバラエティ番組があるとします。
そのような番組を見ていると、特に発展途上国などではしばしば日本から輸入されたような中古車が走っています。
現地で使われているバスに、明らかにかつて日本のどこかのバス会社が使っていたであろうバスが走っていたり、トラックをよく見てみると「◯◯建材」などという社名が入っていたりします。
これは車だけでなく服などでも同様のことが言えます。
特に名前が縫い付けてある体操着を寄付して、何かのニュースなどで子どもがその体操着を着ているところを写されたということです。こういったことが気になる人もいらっしゃれば、気にならない人もいらっしゃるので、双方を天秤にかけて考えるべきだと思います。
寄付に好まれる物と好まれない物
上の章で書いた通り、寄付は何でもオッケーというわけではありません。寄付するのに好まれる物や、逆に敬遠される物もあります。
好まれる物
寄付を受け付けている多くの団体などに話を聞いてみると、衣類・文房具・食器・人形・鞄などが好まれるようです。
また一部だけですが、ベビー用品やスポーツ用品を受け付けている団体もあれば、家電製品も受け付けている団体もあります。
また、不用品だけでなくお金の寄付も喜ばれます。不用品をそのまま寄付するのではなく、売ってお金にして寄付するという方法もあります。
好まれない物
寄付を送ろうとしている団体のリストに記載されていない物は、送ってはいけません。詳しくは寄付する団体に問い合わせてみた方が良いです。
また人によりけりですが、行政で処分したり民間の不用品回収業者に頼んだ方が金銭面では安く済むため、送料が高額な物は避けた方がいいかもしれません。
ただ、送料が高くついても構わないから寄付したいという気持ちがあれば、話は別です。
迷ったらココを選ぼう!国内の不用品寄付団体3選
では「どこに寄付したらいいのか…。」と迷われた方にどういった寄付先があるか、片付け110番オススメの団体を3つ紹介いたします。
NPO法人:国際子ども友好協会
2008年の任意団体開設以来、発展途上国の子供達に直接手渡しの支援を行っている特定非営利活動(NPO)法人。非営利団体として営利目的の活動を行わず、メンバーは無給・無報酬での活動のため皆個々に職を持ち、休日や業務終了後にボランティア活動として事業を行っています。(該当サイトより抜粋)
引取り方法 | 郵送 |
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引取り内容 | ぬいぐるみ、ランドセル、カバン、リュック、文房具、幼児遊具、ブロック、おもちゃ、乳児遊具など。
詳細はご寄付のお願いをご覧ください。 |
寄付先 | 決算報告をご覧ください。 |
費用負担 | 送料のみ |
連絡先 | 043-464-3555 |
NPO法人:もったいないジャパン
「もったいない」の心を活動の軸とし、まだ食べられるのに廃棄される食品や、使用できる日用品などを広く集め、それを必要としている国内外の福祉団体や個人等に寄贈し、また「もったいない精神」を普及することにより、明るく健康で笑顔の絶えない社会の実現に貢献します。(該当サイトより抜粋)
引取り方法 | 郵送、持ち込み 持ち込み先:〒253-0071 神奈川県茅ヶ崎市萩園1642-2 TEL:0467-38-7222 NPO法人もったいないジャパン |
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引取り内容 | ぬいぐるみ、書き損じの年賀状・切手、衣類、日用品類、メディカル用品、OA機器、インテリア、ベビー用品、おもちゃなど。 |
寄付先 | ミャンマー、ベトナム、カンボジア、ウガンダなど。
寄付先一覧をご覧ください。 |
費用負担 | 送料のみ |
連絡先 | 0467-38-7222 |
ペットショップ
ぬいぐるみは動物にとっては格好のおもちゃです。数が多すぎる場合や、汚れがひどい場合などは断られる場合がありますが、ペットショップに引取り可能か聞いてみるのも一つの手です。
近所にペットショップはたくさんあると思いますので、一度聞いてみましょう。
※ペットショップのオーナーさまの運営方針により、引取り不可能な場合があります。必ず事前に確認するようにしてみてください。
ここはやめておいた方が良い団体
保育園や養護施設などは、新品であれば一部受け入れ可能な施設がありますが、中古などは衛生上の問題から寄付NGが多いです。
まとめ
売れないし捨てるのももったいない不用品を寄付するというのは、あまり罪悪感を感じない方法で良いと思います。
特に大量生産・大量消費の世の中ですから、一般的に価値が無い物でもキレイで状態の良い物はたくさんあります。そういった物を国内や海外で困っている人に使ってもらうのは、良いことをしている気がします。
様々な団体が寄付を受付しているのですが、少々注意が必要だと感じました。それは基本的に寄付を受け付けているのが、NPOやNGOのような非営利・非政府系の団体が多いということです。
どういうことかと言うと、経営基盤が盤石でないため活動をしているのかしていないのかわからないという場合があるのです。なので「寄付がしたい」と思ってメールをしても返信がなかったり、電話をしても誰も出なかったりすることが考えられるので、注意が必要なのです。
不用品回収サービスの詳細はコチラをご覧ください。