「家を解体することになったのだが、お祓いは必要なのだろうか」
「お祓いせずに建物を取り壊すと呪われるって聞いたことがある」
「厄が降りかかるから家屋の解体の際はお祓いが必須だって聞いたけど本当かな?」
このように、悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、家の解体に伴ってお祓いは必要なのか、もしお祓いをする場合、どのような流れ・費用・準備が必要なのかについて、詳しく解説します。
お祓いについて必要な情報はすべてまとめてありますので、本記事でお悩みはすべて解決します。ぜひ最後までご覧ください。
1 家の解体にお祓いは必要か
家の解体に伴ってのお祓いは「必須ではない」というのが実際です。
家の解体時のお祓いは神事・神道、つまり神社で「したほうがいい」と考えられて世間に浸透した慣習です。
屋船久久遅神(やふねくくのちのかみ)、屋船豊受姫神(やふねとようけひめのかみ)という神様に対して、これまで長い間家を守って下さってありがとうございました、と感謝を伝え、解体工事が何事もなく終わることをお祈りするためのものです。
- 長く住んだ思い入れのある家だから最後はちゃんとけじめをつけたい
- 気持ちの整理をしてから家を解体したい
- あとで不幸な出来事(怪我や事故)が起きた時にあのときお祓いしなかったからだと後悔したくない
そのような人はお祓いをしておくことをおすすめします。
一方で、神社に納める初穂料(はつほりょう)は予算がないので浮かせたい、神様や迷信は信じない、特に厄など気にならない、という人は、お祓いなしで解体するケースもあります。
自分とご家族で相談して、後悔のない選択をすることが何より重要です。
1-1 解体清祓(かいたいきよばらい)
家の解体前にするお祓いのことは「解体清祓(かいたいきよばらい)」といいます。
解体工事に着手する前までに、ご自宅の敷地内、多くは建物の1階で行うものとなっています。
1-1-1 地鎮祭(じちんさい)との違いに注意
家の解体や建て替え工事にあたって「地鎮祭(じちんさい)」という儀式もありますが、これは解体清祓(かいたいきよばらい)とはまったく目的の異なるものですので違いに注意しましょう。
地鎮祭(じちんさい)は、解体後に、新たに家を立てるにあたって、その土地の神様に安全に工事が進みますように、とお祈りするものです。
解体前にお祓いをしたいなら、解体業者さんにお願いするのは地鎮祭(じちんさい)ではなく、解体清祓(かいたいきよばらい)であることに気を付けましょう。
1-1-2 その他にお祓いが推奨されるもの
家の解体に伴ってお祓いをしようと思われている場合、解体清祓(かいたいきよばらい)以外にもあわせてお祓いをすることを推奨されているものがあります。
- 井戸…井戸を解体撤去する時は、合わせてお祓いを行うケースが多いです。井戸祓(いどばらい)は、井戸に宿る神様を勝手に埋めてしまうと罰が当たる、という考えから行われるようになったお祓いです。
- 木の伐採…木にも魂が宿ると考えられていることから、家の解体に伴って伐採を行う際は樹木祓(じゅもくばらい)をしておくほうがいいといわれています。
その他、直接家の解体には関わりませんが、家の解体に伴ってこれまで室内に置いていたお仏壇を処分する場合や一時的にお仏壇を別の場所に移動する際も、お仏壇へ法要を行うことが推奨されています。
お仏壇処分時の法要の必要性については「仏壇に魂抜きは絶対必要?お坊さんに聞いた供養の目的と全国のお布施相場」で、お仏壇の移動については「仏壇の移動に供養が必要?お坊さんに聞いた移動〜設置までの7つの流れ」でまとめていますので、ぜひあわせてご確認ください。
2 建物の取り壊し時に行うお祓いの全知識
建物の取り壊しの際に行うお祓いについて、事前に知っておくべき情報をまとめましたのでご確認ください。
2-1 お祓いの依頼先
お祓いの依頼先は神社です。近隣の神社にお願いするか、解体業者に伝手がないか・紹介してくれないか確認してみましょう。
片付け110番では、ご案内する加盟店より神社の手配が可能ですので、お困りの際はご相談ください。
2-2 費用相場とお金の渡し方
初穂料(はつほりょう) | 50,000円~80,000円程度 |
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御車代 | 10,000円~20,000円程度 |
お供え物料 | 10,000円程度 |
※初穂料とお車代は別々に包んでお渡ししましょう。
※お供え物を神社側で用意してくれた際は別途お供え物料を包みましょう。
※袱紗(ふくさ)に包んで持参し、袱紗の上から渡すようにしましょう。
2-3 お祓いの流れ
お祓いの儀式はおおよそ1時間ほどです。流れは以下の流れが一般的といわれています。意味は分からなくても問題ありませんので何をするのか流れをある程度把握しておきましょう。
- 開式の挨拶
- 修祓の儀:祓い清める
- 降神の儀:神様をお招きする
- 献餞の儀:招いた神様にお食事をお供えする
- 祝詞奏上:神主さんがご祈祷する
- 清祓いの儀:家の四隅と入り口をお祓いする
- 取毀の儀:柱をたたいて神様に解体をお知らせする
- 玉串奉奠:参列者や解体業者などで玉串をお供えして礼拝する
- 撤饌の儀:お供え物を下げる
- 昇神の儀:神様をお送りする
- 直会の儀:神酒や神様のお食事を頂戴する
- 閉式の挨拶
2-4 用意すべきお供え物
お供え物は次のものを用意しておきましょう。
- 酒 1升以上、熨斗(のし)付きで
- 米 1合
- 粗塩 小皿一杯程度
- 水 コップに一杯程度
神社によっては、「鮮魚や乾物、果物なども用意してください」といわれることもあります。事前にどういったものをどれくらいの量用意しておくといいか確認するようにしましょう。
お願いする神社によっては、お供え物を神社側で用意してくれるケースもあります。その場合はお供え物料として、初穂料とは別にお包みしてお渡ししましょう。
2-5 お祓いに参加する際の服装
特に服装に細かな指定はありません。軽装過ぎるのはよくありませんが、普段着で十分といわれていますので、礼服の用意などは不要です。
まとめ
解体に伴ってのお祓いは必須ではありません。
長らく住んでいた家の解体で、気持ちの整理をしたいひとや、何か厄が起きるかもしれないと不安な人や、家族の一人でも心配な人がいる場合は、解体前にお祓いすることをお勧めします。
お祓いの依頼先は神社ですが、解体業者が知り合いの神社を紹介してくれることもあります。
解体後に後悔を感じないように、解体時のお祓いの必要性について、一度しっかりとご家族で話し合うようにしましょう。
本記事があなたの役に立てば幸いです。
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