現在、親世代の介護や終活と並行して訪れている問題が「実家の片づけ」と言われています。
そしてこの問題は、高齢になってきた親を持つ、仕事や家事で忙しい子ども世代に降りかかってきます。
僕の母方の祖母は今年で82歳になるのですが、僕の母も最近実家の片付けのことを意識しはじめ、祖母が生きている間に自分の実家の片付けをしておこうとしています。
幸い僕の家と祖母の住む実家は遠くないので、母が定期的に実家に行って片付けをしています。
とりあえず自分達で片付けられる物は先に片付けてしまおうとしているのですが、例えば家具やタンスや本棚などの大きな物は、母や祖母や他の家族親族を巻き込んでも、自分達ではどうすることもできないのではと言っています。
僕達の住む自治体は粗大ごみの捨て方は2種類あり、「戸別収集」を依頼すれば家の玄関先まで粗大ごみを出しておけば、行政の委託を受けた回収処分業者が取りに来てくれます。
しかし、もはや玄関先まで出せられないような大きな物をどうしようか困っています。
そういった物は不用品回収業者に処分してもらえば良いと考えているようですが、一体どのような不用品回収業者に頼めば良いか、そしてそうなった場合いくらくらいの費用が必要になるのか知りたいようです。
今この記事を読まれているあなたも、もしかしたら今まさに「実家の片付け」をしていて、大きく重い物をどうしようかと悩んでいるのではないでしょうか?
今回は、親世代の介護や終活と並行して訪れている「実家の片づけ」に際して、高齢の方には処分することが困難な粗大ごみの廃棄の方法について、紹介していきます。
1 粗大ごみを廃棄する方法
粗大ごみを廃棄する方法は「自分で処分する」「業者に処分してもらう」の大きく2つの方法があります。
(1)自分で処分する:自治体へ
自治体が回収してくれる粗大ごみ収集の良いところは、とにかく費用が安いということです。
例えば、東京都でベッドのシングルサイズのマットレス(中にスプリングコイルが入っているタイプ)を処分したいとします。
関東近郊で不用品回収業をしている業者さん3社にいくらかかるか尋ねたところ、だいたい16,000円ほどかかると言われました。
中にスプリングコイルが入っているタイプのマットレスですと、回収した後で中に入っている金属製のスプリングを分別しなければならないので、手間がかかってしまうのです。
片や自治体の粗大ごみで出した場合、区ごとに多少金額は変わってきますがだいたい1,000円で回収してくれます。
この安さは魅力的ですが、反面粗大ごみとして出すとなると、あなたにかかる負担が大きくなります。
自治体にもよるのですが、粗大ごみの回収や収集は2通りあり、あなた自身が粗大ゴミ処分施設に捨てたい粗大ごみを持ち込む「持ち込み」と、自治体から委託を受けた業者があなたの家まで取りに来る「戸別収集」があります。
「持ち込み」は「戸別収集」よりも手数料が安い場合があるというメリットがあるのですが、自治体から指定された日時に粗大ごみ処分施設に行かなければならなかったり、粗大ごみを運ぶための車も手配しなければならないです。
家具やタンスや本棚などの引き出しや中に何か入れられるような物は必ず中身を確認してほしいということです。
そもそも、家具やタンスなどの物の中に入っている物を把握できているということは、なかなか難しいです。
あなたや親御さんは忘れていても、銀行の通帳や土地の権利書や大切な書類をしまいこんでいる場合もありますので、しっかり確認することがとても重要です。
思い出のアルバムなどが入っていた場合は、うっかり捨ててしまうと取り返すことも難しくなります。
また、あまり他人には見られなくないような物も入っている可能性はありますので、必ず中身を十分に確認しましょう。
戸別回収のデメリット
「戸別収集」を選ぶと、「持ち込み」よりも多少手数料を多く取られるかもしれませんが、家まで処分業者が来てくれます。
「それなら不用品回収業者と変わらないじゃないか」と思われる方もいるかもしれませんが、注意が必要です。
自治体の粗大ごみ収集の「戸別収集」の場合、業者は家の中までは入ってきてはくれません。
家の前やアパートの前などわかりやすい場所に粗大ごみを置いておかないと、回収してくれません。
特にアパートやマンションに住んでいるとなると、元から階下の駐輪場に止めてある自転車などだったら簡単ですが、大きく重たい物を階下まで持って下ろすこと自体が困難なことです。
不用品回収業者に比べれば安いですし、「持ち込み」と比べたら負担は少ないですが、それでも負担はあります。
粗大ごみの出し方についての詳しい方法については、「料金の安さか便利さか!?行政と業者との粗大ゴミ捨て方比較」や「大掃除で頼むかも!?優良な不用品回収業者を見つける方法」を見てみてください。
(2)業者に処分してもらう
不用な物を一気に処分してしまいたいのであれば、不用品回収業者に処分を依頼するのが手っ取り早いです。
多くの不用品回収業者が、平日休日祝祭日関係なく問い合わせを受け付けており、朝早くから夜遅くまで受け付けているので、仕事で忙しい方でも仕事の後に問い合わせができます。
また問い合わせについては電話だけでなく、メールやお問合わせフォームでも対応している業者が多いです。
そして、あなたの都合に合わせて不用品回収をしてくれるので、あなた自身がスケジュールを変更させたりする必要もありません。
回収処分を頼んだその日に即日対応をしてくれる業者もあります。
あなたがするのが面倒であれば、ゴミを捨てる際の分別もやってくれます。(正確に言うと、回収してから分別して処分します。)
あなたが気にかけている大きく重たい物の回収処分も、必要ならば分解・解体もしてくれますし、壁や他の物に傷がつかないように養生して運んでくれます。
いくらくらいの費用がかかるのかは、回収処分する物の数などで変わるのでここでは断言できませんが、相場を調べる方法はあります。
インターネットやタウンページで不用品回収業者を2,3社ピックアップし、それぞれにいくらくらいかかるかの問い合わせや、見積もりを依頼すれば、あなたが片付けたい実家のある地域でのおおよその料金額がわかります。
どのような不用品回収業者を選べばいいかということについては、「ゴミ屋敷をキレイにしたい!片付け・不用品回収業者の見つけ方」を参考にしてみてください。
2 価値がありそうな物の対処法
タンスの中の衣類を片付けていたり、本棚の本の整理整頓をしていたりすると、もういらない服や本や物が出てくると思いますが、反面価値のありそうな物もきっと出てくるかと思われます。
「家の片付けをしていたら出てきた」とか、「亡き主人の形見でして…」と言って、とある鑑定バラエティ番組で様々な物が持ち込まれますが、思いの外価値があるかもしれません。
さすがにそこまでのレベルの物はそうそう出てこないかもしれませんが、それでも捨てるのはもったいない物もあります。
(1)自分で持っておく
さすがに何でもかんでも捨てずに持っておくのは片付けの意味がありませんが、捨てるのはもったいないと思う物は取っておくと良いでしょう。
母の実家の場合、着物箪笥の中から祖母や曾祖母が身に付けていた着物が十数点見つかりました。
母は見つけた当初は捨ててしまおうと思ったらしいのですが、虫に食われたような形跡もないですしまだ着れそうなので、全部ではありませんが取っておこうとしています。
着物は多少流行り廃りがありますが、一般的に着る分はあまり問題がないと言われています。
ひょっとすると誰か身内で欲しがる人が出てくるかもしれないので、もったいなければ取っておくという選択肢もあった方が良いでしょう。
(2)業者に買取りしてもらう
「状態はキレイだけど、今後使うことが無さそう…」という物もあると思いますが、そういった物は売れるかもしれません。
上の章で書いた着物も数点は残す予定ですが、残りの着物は売ることにしました。
売るということについて気をつけておきたいのが、「売る方法」を考えておくということです。
例えば着物のような物をリサイクルショップに持って行っても、あまり高い値段での買取は見込めないかもしれません。
だとしたら、着物を専門で買い取ってくれる業者のところに持って行く方が良いかもしれません。
また、リサイクルショップや買取業者も結局は仲介業者ですから、安く仕入れて高く売りたいというのが本音です。
そうなってくるとせっかくの着物も安く買い叩かれてしまうかもしれません。
ここで便利なのがインターネットオークションです。
売りたい人と買いたい人が直接やり取りできるので、あなたの希望する入札開始金額を設定することができますし、業者のように仲介手数料がかかることもないので、高く売ることができます。
不用品を売るということについては、いくつかの記事でより詳しく紹介しているので、そちらも合わせてご覧ください。
まとめ
費用の面と手間や労力の面とを考えると、粗大ごみで出せそうな物は粗大ごみで、粗大ごみが難しそうな物は不用品回収業者に処分を依頼するというのが、良い方法ではないかと思います。
僕は先日、子どもの頃に使っていた学習机とフラットベンチを粗大ごみの戸別収集に出しました。
家の二階にあったので一階に持って下ろすために自分で分解しました。
学習机やフラットベンチのレベルであれば分解はできるのですが、さすがに衣装ダンスや大きな本棚などとなると、自力での分解・解体は難しいと思います。
ご自身の力でどこまでの物が粗大ごみとして出せそうで、どのレベルからの物は難しそうかをよく考えてみて、粗大ごみと不用品回収業者を上手に利用することをオススメします。
不用品回収サービスの詳細はコチラをご覧ください。